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ジルドナート青年とお子様たち、主におチビちゃん三人に構われながら、前世で縁があった小動物たちに思いを馳せる。
友人たちの家で飼われていた犬猫兎に文鳥、雑貨屋さんのデカい猫、近所の猫カフェの猫たち、植物園とアスレチックパークを足して1.5で割って博物館をくっつけた感じの有料公園にわらわらいたアヒル、et al.。
わたしの思い出の中の動物たちはどいつもこいつもけっこう人懐っこいタイプばかりで、向こうから積極的に寄ってきては抱き上げろ、膝に乗せろ、撫でろ、食べ物寄越せと要求してきたけれど、わたしはああいうサービス精神旺盛なペットアニマルにはなれそうな気がしない。わたしは適度に放っておかれたい猫です。
まあこちらは前世で散々犬や猫をモフってきた記憶がある身なので、ちっさいお子様たち相手に撫で回すのやめれと怒るのもちょっと憚られる。幸い、猫の尻尾を掴んで持ち上げようとするような乱暴なお子もいないので、今日くらいはおとなしくしといてやらんでもない、な気持ち。
そんな感じで無心に愛玩動物をやっていたところ、通りすがりにジルドナート青年に声をかけた人がいた。なんとかいうギルド代表のクルト・ゼーネ゠オライセンさん。ええと、ギルド《緑なす泉》だっけ? この人は迷宮に入らずになにやら忙しくしているらしい。
「ジルドナート、子どもはもう少し遠ざけておけ。怪我人なんぞあまり間近で見せたいものじゃない」
やっぱりそれ思うよねー。流血してる人なんか子どもの前にお出ししちゃ駄目だって絶対。夜眠れなくなるよ。
オライセンさんが「あっち行っとけ」と指差したのは、フロントマン風の人がいるカウンターに近い位置の、なんかそこだけ教室っぽくなってるところ。あそこにお子様たちがいるとますます教室っぽくなりそう。というかあれってこのお子様たち用だったりする? もしかして本当になにかの教室なの?
ジルドナート青年はオライセンさんに言われたとおりお子様たちを誘導するつもりだったみたいなんだけど、そして大半のお子様はそれに従うつもりだったっぽいんだけど、それにミケちゃんが異を唱えた。曰く、ここにいたほうがなにかあればすぐわかるじゃん。
声出しゃ届く距離で大して変わらんだろ、と呆れた顔をするオライセンさん、譲らないミケちゃん。結局、折衷案でほんの少ーしだけ台座から遠ざかったところのベンチに移動する一同。
ミケちゃん的には銅版の台座が見える位置がいいみたいです。いやほんと大差ないと思うんだけどなー。
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