A地点からB地点までの軌跡
ニュートン力学とおんなじ力学があります。
ラグランジュ力学は全く同じ答えがでるのに
考え方が異なります。
A地点からB地点に向かう
ビー玉の軌跡を考える
A地点のビー玉は
初期座標から一歩一歩動く
初速に微小な時間を乗じた経路を動く
A地点における力で速度も加減速する
これを延々と繰り返して
B地点まで足すと軌跡となる
これがニュートンの力学
A地点からB地点に向かう
ビー玉の軌跡を考える
A地点のビー玉は
予め軌跡を知っているのか?
運動エネルギー ー 位置エネルギーを
AからBの任意の経路で足した作用積分
これをあらゆる経路で比較して
作用積分が最小の経路を軌跡に選ぶ
これがラグランジュの力学
ニュートンのビー玉は一歩一歩進むからわかりやすい
ラグランジュのビー玉は予め軌跡を知ってたみたい
考え方の異なる二つの力学があるけれども
なんか気持ち悪いけど二つの軌跡は一致する
A地点からB地点に向かう
「電子の波動」を考える
A地点の電子は
あらゆる経路に伝播する波動
波の位相はA地点からその場所までの
作用関数が変化して 山と節がてきる波
これをあらゆる経路に対して
作用積分の波を重ねると
これが量子力学の波動そのもの
A地点からB地点に向かう
「ビー玉の波動」を考える
A地点のビー玉は
あらゆる経路に伝播する波動
波の位相はA地点からその場所までの
作用関数が変化して 山と節がてきる波
ビー玉の波動の存在確率が
高い場所を結ぶんだ軌跡が
ラグランジュの軌跡と同じになる
ラグランジュのビー玉は軌跡を知ってたんじゃなくて
ビー玉は本当に全ての経路を確率的に通っているんだ
私たちが見るビー玉は確率の高い場所を結んだ軌跡で
量子力学はニュートン力学と矛盾しない
ビー玉は全ての経路を通るが
大半の経路の確率があまりに低いだけ
話しを簡単化、省略もしてます。ニュートン力学と
量子力学が矛盾しないことを示したかったのです。
注1: ビー玉の大きさが確率の波の振れ幅よりも
ずっと大きいので、ビー玉の軌跡は、
唯一に見えます。
実際には僅かな確率ですが、常識的にありえない
経路も通ってますが、あまりにも確率が
低いのです。
注2: ラグランジュの力学は、解析力学と呼ばれる
方法の一つです。
静力学(力のつり合い)と動力学を一つの
数学形式にしたものです。
この力学は、ビー玉が予め軌跡を知ってた
ように見える定式化の上で構築されました。
しかし、ニュートン力学は、座標をデカルト座標
(xyz座標)にしなければいけないですが、
ラグランジュ力学は、(半径、経度、緯度)などの
任意の座標で、運動方程式を立てられて、
重宝します。
惑星、例えば、地球は、太陽の周りを楕円軌道で
周回します。しかし、火星が近くに来ると楕円から
ずれます。軌道のずれの高精度な補正計算にも
威力を発揮します。
注3: ニュートン力学の代わりにラグランジュ力学などの
解析力学を基準とすると、量子力学が理解しやすく
なります。
2023.01.10追記
屈折率の異なる界面(空気から水など)を通過する光を考える。界面における屈折角は、屈折率の比で決まる(スネルの法則)。これがニュートン力学的な考えである。一方、光はA地点からB地点まで、最短時間で到達するコースを選ぶ、という原理も等価である。屈折率が1.0よりも大きいと光は真空中の光速よりも遅くなる。よって、A地点とB地点を結ぶ直線が最短時間ではなくなり、曲がる(屈折する)。この考え方はフェルマーの原理という。光は、目的地までのコースを知ってるみたいに見えます。
2023.01.11追記
全ての経路の作用積分を波の位相として足し合わせた量子論をファインマンの経路積分法と呼びます。ディラックの着想をファインマンが定式化しました。ハイゼンベルクの行列力学、シュレーディンガーやディラックの波動方程式と等価です。