表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/23

序幕

徒然なるままに2作目の連載を始めました。どうぞよしなに。


毎日20時に更新です。

 将来を約束された若者が王国全土から集まり、寮生活を送る王立学院の男子部では、近頃とある女性の名前が密やかに、しかし闇に隠れて活発に飛び交っている。



 レディ・コニー




 学院生の多くが婚約者持ちのため公の場ではその名が出ることはないが、カフェテリアで。寮の談話室で。或いは学び舎の片隅で。大勢の男子学生が彼女の身の哀れに涙し、彼女に好意を抱き、耽溺(たんでき)し。熱病の如く浮かれていた。


「知っているか、レディ・コニーは……」


「森での逢い引き……」


淫靡(いんび)な夜を……」


 ここに集うは皆、15歳から17歳。社交界にデビューしたばかりの青少年たちが年上女性の色香と情事にのめり込むのは早かった。



 禁断の愛。


 秘密の逢瀬。


 熱く甘く濃密な時間。



 そうしたことを毎日、毎夜、たくさんの男子学生が隠れて囁き合う。その声は決して影の中からは漏れない、筈であった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ