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名を持つ彼女の淡い夢  作者: 花牟礼
2/2

1.彼が居なくなった今日

名を持つ彼女の淡い夢 の1話です。

よろしくお願いします。

鳴り響く目覚ましと母の大きな声で目を覚ました。

私の家は父がいて、少しばかり荒れている母が

いるごく普通の家庭だ。

朝ご飯は用意されるし、

殴られるなんてありえない、 恵まれている環境。


なのに、どうしてこんな娘に育ってしまったのか。


「おはよう、お父さん、お母さん」

同じようにおはよう、と返してくれる。


「今日、始業式だから早めに出るね」

母の炊いたご飯と市販の二つ入り納豆を一つ口に運び、

小顔効果を期待してお気持ち程度のマッサージをして家を出た。


今日から高校2年生になる


学校に行くまでに通る道は、

過去を思い出させられるので不快である。

朝から悲しい思いはしたくない。


初めてキスをしたここの曲がり角

赤信号を間違えて渡ってしまった交差点

大好きだった彼から別れを告げられた、この桜の木の下


曲がり角には不審者注意のポスターが貼られたし

信号は押しボタン式になった。


思い出の場所が、私だけを置いて変わっていった

私だけ、まだ1年前から何も変わっていない


「あーあ、朝からダメだな」

こんなことを毎日しているのだ、習慣になってしまった

今の私を見たら、彼はきっとメールからSNSまで全部ブロックするだろう。せっかく最近はずされたのに。


強い風邪が吹き、桜と乱れる前髪が重なり合った1年前の今日。私は死よりも辛い別れを経験したのだ。


2話から過去の回想に入ります。

読んでいただきありがとうございました!

2話までゆっくりお待ちください

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