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エッセイと 敢えて言い張る 与太話  作者: 戦慄のばしょうかじき
8/10

8・多分アタシは貧乏性なんだと思う

 シリアスなシーンでも、ただのシリアスにはしたくない。

 シリアスな中に、ちょっとクスッと笑える部分が、どうしても欲しくなる。

 或いは少ししんみりと終わるだろうと思ったあたりに、オチを入れたくなる。

 結局全部欲しいのだ。

 そうでないと損をした気になるのだ。


 ちなみに自分の作品の、とあるシリアスシーンの抜粋

 ↓



「…助けていただき、ありがとうございます。」

「だが先程も言った通り、完全に生き返らせる事は出来なかった。

 それは、貴様の肉体が死にたがっているからだ。

 今のままでは、三年の後にその心臓は、一度止まった時と同じように止まり、その後二度とは蘇生できん。」

「死にたがっている…オレが?」

 一度に入ってくる情報が突飛すぎて整理が追いつかず、おうむ返しの反応しかできない。


「心臓には、読んで字の如く心が宿る。

 貴様の心臓は元は他人のもので、まだ僅かに元の持ち主の心が残っていて、それが貴様の心と身体に少なからず影響を与える。

 例えば…それはもとは女のもの。

 国籍はアメリカ。年齢は15歳。

 やや太り気味で胸が小さいのが悩み。

 好きな食べ物はホットドッグで、嫌いな食べ物はグリーンピース。

 交通事故により脳死する前は、初恋のクラスメイトとの交際を始めたばかりで、毎晩のようにどのタイミングで身体を許そうか考えながら自慰を…」

「ストップ!ストオォォップ!!

 それたとえ気付いても紳士(オトコ)として言っちゃダメなやつ──!!」

 胸にダイレクトに感じる確実にオレのものじゃない羞恥に、思わず大声で叫ぶ。

 ゴメンねオレの心臓の人!もう忘れたから!

 あと、子供の頃は平気だったのにいつのまにか豆がなんとなく苦手になったのキミのせいだったんだね!!


「…まあそれはともかく、その女の心が生きていると同様、貴様の心の一部は死んだことになる。

 同時に貴様は何か、生きていることに対する罪悪感のようなものを、常に抱えて生きているな。」

「……!?」

 …言い当てられて、どきりとする。

 オレが生きている事で、人生を歪められた人がいる。

 少なくともオレが居なければ、あの子は普通に両親に愛されて幸せに暮らしている筈だった。

 今が幸せだと思うたびに、その事が重くのしかかってきて。

 だから、この国に帰ってきた。

 あの子を探して、幸せかどうか確かめる為に。


「それらが複合し、異なる心の和合を妨げているゆえ、本来ならば免疫力さえ抑えれば正常に働く筈の健康な心臓が、咄嗟の酷使に対応しきれず誤作動を起こし…その結果、貴様は死んだ。

 私の秘術により蘇生した今は、ほぼ無理矢理その誤作動を抑えている状態だが、それは保って三年。

 その期間の間に、その罪悪感を取り除き、貴様とその心臓が真の和合を果たさなければ、今度こそ貴様は死ぬというわけだ。」



 ・・・


 的な感じ。

 基本自分の作品は、ジャンル分けが難しいと思ってる。

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