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2.不穏な雨

ブーンの朝は早い、前日のうちに仕込んでいた薬品等を瓶に詰め、適切に保管する必要があるからだ。

前回にも言ったとおり、錬金術とは少しでも変質してしまえば成り立たなくなる繊細な術だ。

そのファッション性の欠片もない赤茶けたフードも、髪の毛が薬品の中に落ちたりしないようにするためのものである。


( ○ω○)「……」チュィィィィ


しかし、今日のブーンは少し違った。家の離れにある納屋、いくつかの専門的な工具が揃う場所で、大げさな防塵メガネをかけて何やら作業に明け暮れていた。

そして不意にその手を上げる。その手には青緑色の美しい石が握られていた。

それは魔導石、魔力と干渉する特殊な鉱石を特殊な加工によって特定の魔法にのみ反応するようにした、魔術師たちの必需品である。

もちろん、その外見的美しさから宝石としての価値も高い。


( ○ω○)「……」チュイィィィ


ブーンはメガネの奥で鋭い職人の目をしながら、慎重にこの魔導石を削っていく。

削る方向・断面・サイズ。魔導石の加工はこの3つのみによって行われる。すなわち一度すら失敗は許されない、慎重な作業だ。


( ^ω^)「……ん、よし。こんなもんかお」


ブーンは防塵ゴーグルを外し、研削盤(グラインダー)のスイッチを切る。


( ^ω^)「なんとか店が始まる前に終わらせられたおね…」


時計を見るともうすぐ日の出だ。昨日ドクオがやってきて、そして飛び出していった時間である。


( ^ω^)「流石に今日はこねえおね」


ブーンは相変わらず雑多な店先の椅子に深く腰掛けると、魔導石を机の引き出しに仕舞う。

机の上には、澄んだ緑色の液体が瓶詰めにされて置かれていた。その上に「予約済」と書かれた紙が被せられている。


( ^ω^)「…やな時間だお。今から何かやるのは遅すぎるし、何かするにしてもなんも無いし」


そう呟きながら彼はテレビのスイッチを入れる。魔力の青い光が一瞬画面を揺らし、そして徐々に画面が明晰になっていく。

この時間は、早朝のニュースをやっている時間だ。昨日は世界一の大魔道士様のありがたいお言葉が流れていたが、今日はどうか


o川*゜ー゜)o『やっほーー♪キューちゃんの天気予報だよー!』


( ^ω^)「天気予報かよ」


一人ツッコミを入れつつ、まあいいかとそのまま見続ける。


o川*゜ー゜)o『今日のヴィップ王国は全国的に一日キレイに晴れる予報!洗濯物もすぐ乾きそう!ただし、東の山側だけは午後からしとしと雨が降るかも…』


( ^ω^)「午後は雨かお…いやだおー」


湿気が篭る雨の日というのは、錬金術師にとってとても嫌な日だ。天日干しが必要な素材はあっただろうか?


( ^ω^)「まあでも最近晴れ続きだったから、農家の人にとっては天の恵みかお…」


そうそうありはしない暇な時間が、苛立ちと穏やかさが両立した不思議な感覚に囚われつつ流れていく。

が、そんな不可思議な時間も、すぐにに終わる。


ざわざわ…ざわざわ…


( ^ω^)「お?なんか外が騒がしいお」


(`・ω・´)「おいまじない師」ガラッ


(;^ω^)「ひゅい!?」


玄関に向かおうと立ち上がろうとした瞬間、脇の窓が開いてあまり見ない顔が現れた。

ショボンの兄、シャキンだ。ショボンが農地に行っているときだけ、彼が店番を担当する。


( ^ω^)「シャキンさん、なんですかおそんなところから顔出して…というか、なんですかお外の騒ぎは」


(`・ω・´)「東の山脈で、破壊された自動車が発見されたんだとよ。ドクオが見つけたんだがな、昨日の夕暮れ、お前と弟といる時にすれ違った奴だそうだ」


( ^ω^)「昨日…ああ、確かに黒塗りのとすれ違いましたお…こんな里山を通るなんて珍しいなとは思ったけど…」


(;^ω^)「って…破壊されてた?山の中でですかお?」


(`・ω・´)「ああ、お前も行ったほうがいいぞ、目撃者なら」


ブーンは急いで準備を整え、店を後にする。


(;^ω^)「っとと…」


と、数歩走ったところで彼は踵を返し、扉にかかった掛札を「臨時休業」に変えた。


/ ,' 3('A`)  ( ゜∋゜)(・ω・`)ミセ*゜ー゜)リ ガヤガヤ… ザワザワ…


( ^ω^)「随分集まってるおね…」


( ゜∋゜)「来たか」


ガタイのいい大男が、やってきたブーンを見咎める。

彼はクックル。この村の自警団の隊長を務める若き英士だ。


( ^ω^)「大まかなことはシャキンさんから聞きましたお…自動車が山中で破壊されてたって」


( ゜∋゜)「ああ、それもただ壊れてたわけじゃない。明らかに人間じゃないなにか強大なケモノの仕業だ」


( ^ω^)「第一発見者はドクオって聞いたけどお」


( ゜∋゜)「あいつは今ちょっと村長と話してる。後でだな」


ブーンは山の中に拓かれた道、そこから外れた急峻な山の斜面を見下ろした。

ぶすぶすと魔力の煙を噴き上げる黒塗りの自動車…の残骸が、無残にも転がっていた。


( ^ω^)「確かに昨日の夜見たやつだお…想像以上にひどいおね、生存者とかいないのかお?」


( ゜∋゜)「あったのは自動車だけだったそうだ。誰も乗ってなかった。おそらく走行中に襲われ、車を捨てて逃げたんだろう」


(;^ω^)「車を捨てるって…こんな山の中でかお?」


ブーンは振り返る。ここまで来るのにシャキンの馬車で40分掛かった。歩くとなればどれだけかかるか…ましてや、夜の山中で


( ゜∋゜)「どこかで野垂れ死んでるかもしれんな…それも含めて、この辺一帯を調査し、村の警戒を強化する」


クックルの目元が厳しくなり、破壊された自動車を見据えた。

ブーンもそれに続いて再度自動車を見下ろす。

自動車は、高級そうな金属張りのものだ。それが無残にもひしゃげ、まるでアメのようにちぎられている。

金属をちぎり捨てるほどの握力と腕力。昨日ドクオが猟ってきたグレイグリズリーなど目ではないほどの怪力だ。そんな怪物が、この山のどこかに…?


( ^ω^)「おっそろしいお…」


( ゜∋゜)「場合によっては、王都の連中が来るかもしれん…まだ連絡はとってないがな」


ミセ;゜ー゜)リ「こんな怪物が近くにいたんじゃ私の家とかもう住めないよ~…」


昨日、さんざん魔導石をねだったミセリが震えながら言う。彼女は魔術師だ。村のはずれに住んでいて、この現場から一番近い。


( ゜∋゜)「この際だ、村の中の空家にでも引っ越したらどうだ。不便だろうあんなところ。俺たち自警団としても、お前の家のせいで警備範囲が無駄に広くなってしまってる」


ミセ*゜Д゜)リ「えー!だって魔術師ってのは村のはずれの誰も近づかない所に住むもんでしょ!村の中に住むとかやだよー!」


( ^ω^)(お前のような性格の村はずれに住む魔術師がいるか)


ミセリの性格は見ての通りせっかちでサバサバしたものだ。妙なプライドも持ち、どうにも扱いにくい。肝心の魔術も二流であり、ブーンの存在もあってあまり彼女を頼るものはいない。

けれど、彼女はこの村(というか今住んでいる村はずれのボロ屋)をいたく気に入っているらしく、ここにずっと暮らしているのだ。


('A`)「お前魔術師だろう、防御用の魔法とか、反撃用の魔法とか無いのかよ」


村長との話も終わったのか、ドクオが話に加わる。


ミセ*゜ー゜)リ「私ができるのは治癒とか錬成とかですー!攻撃魔法とか見たかったら王都の遠征書士隊にでもついてったら?」


( ゜∋゜)(ブーンの術と完全にかぶってるな…)


( ^ω^)(どうりで向かう客がいないはずだお)


クックルとブーンはヒソヒソと話し合う。


(´・ω・`)「まあまあ、こんなところで口喧嘩なんてしててもしょうがない

      それで、クックル隊長。どうするのさ?」


( ゜∋゜)「…そうだな、とりあえずは村の若い奴らをかき集めて、事故現場一帯を調査する。妙な獣の跡だとかを探すぞ」


('A`)「手伝いますわ、この辺の地理は俺が一番詳しい…まあ流石に今日はかなり奥まで来ちまったけど」


(´・ω・`)「僕は遠慮しとくよ…シャキンに任せる」


(`・ω・)「えっ」


奥の方で馬車を待機させていたシャキンが弟の声に振り返る。


( ^ω^)「僕もこういう動き回る作業は苦手なんで遠慮しますお…」


( ゜∋゜)「まあ問題ないだろ。自警団だけでも人手は充分だしな」


こうして、朝早くから不穏な空気に包まれたブーンの村。その感情に呼び寄せられたのか、見る間に空は曇りがちになり、午後からの予報であった雨が早々に降り始める。


( ^ω^)「雨は嫌だお…」


しとしとと屋根を叩く雨音を聴きながら、ブーンは窓から空を眺めた。

自警団の人たちはまだ山の中を探しているようだが、雨がひどくなる前に撤収してくることだろう。ぬかるんだ斜面は危険だ。

客足もまばらなブーンの店、やることもなく、彼は温かいお茶と野草のおひたしを食べていた。


( ^ω^)「あ、そうだ…久々の雨なんだから水を確保しないといかんおね…」


ヒョイパクヒョイパクと皿を空にし、ブーンはいそいそと奥へと消える。

雑多な店前、乱雑な離れの作業場と違い、店奥にある彼の生活スペースはこぢんまりとして小奇麗だ。

そこで彼は台所脇の雨水タンクを取り外す。タンクの中には今日降った雨水がタンクの4分の1ほど溜まっていた。


( ^ω^)「ちょっと早かったかお…まあいいや」


彼はそう呟きながら金属製の鍋に雨水を移す。それを土かまどの上に乗せ、その上から奇妙な蓋をする。

蓋は逆ろうと型をしており、その先は大きく曲がって下向きになり、さらにその先は別の管で覆われている。管の中には、白っぽい粘りのある液体。


( ^ω^)「よいしょ…っと」


彼はかがみ込み、かまどに薪を放り込む、その上におがくずを乗せ、さらにその上に…これは何だろうか?赤い石を乗せた。

赤い石は銅線のようなものが巻かれており、その銅線の片端をブーンが摘んでいる。


( ^ω^)「…ほっ」


そして、彼がその摘んだ指先に力を込める。すると、かすかな青い光が銅線を伝い、赤い石に到達するやいなやその石はボウ!と大きく燃え上がった。


( ^ω^)「うむ」


彼は頷き、トングのようなもので赤い石を取り出した。チリチリとまだ燻ってはいるが、それを桶に満たされた水に放り込むと、じゅっという音を立てて消える。

それは魔導石。一般家庭には必要不可欠な『発火魔導石』だ。魔力を流し込むことによって燃え上がる、最も単純な魔導石である。

そして彼が握っていた銅線のようなものは『魔導線』。魔力を伝達する特殊な糸である。

各家庭の魔動製品の稼働に必要な魔力も、この魔導線によってはるか遠方の魔力炉から送られてくるのだ。


炎はおがくずへ移り、それから薪へと移った。パチパチと薪の爆ぜる心地よい音が彼のプライベートスペースに響き渡る。

やがて鍋に注がれた雨水はその熱を受けて少しづつ気泡を吐き始めた。


( ^ω^)「今度はこっちっと…」


そして今度は、白っぽい粘液が溜まった被せ筒に魔導線を差し込む。


( ^ω^)「…ほっ」


再び力を込める。彼の魔力が魔導線を通じて粘液に送り込まれた。

……特に変化は見られない。外見的には

彼は筒の表面を指先で触る。冷たい。


( ^ω^)「よし」


実は、この白い粘液も魔導石だ。正確には、魔導石を加工したものである。

『冷却粘』と呼ばれる、氷結系魔法に反応する魔導石を細かく砕き、特殊な粘液と混ぜたものだ。

見ての通り、魔力を流し込むと冷える。これをさらに応用・巨大化したものが、一般的な魔動冷蔵庫にあたる。


さて、もうお分かりだろう。煮沸した水を冷却する事で生まれる水は蒸留水だ。これはシンプルな蒸留水の生成装置である。

錬金術において、不純物の一切混ざっていない蒸留水はとても重宝される。彼が雨水を選んで蒸留するのは、川などの水を蒸留するのでは駄目だからである。

水は生命の源ともされ、魔力を僅かに溶かす効果がある。川の水は川に住む多種多様な生物たちの魔力が溶け出してしまっているのだ。

魔力は蒸留程度では発散されない、故に、天から直に降り注ぐ雨を蒸留する必要がある。


ピチョン、ピチョン。と混じりっけのない純粋な水が瓶の中に溜まっていく。


( ^ω^)「…おし、これで待ってりゃいいおね」


火を使ってる関係上、離れることはできないだろう。彼は近くの本棚から適当な本を取り出し、読み始める。


「ごめんくださーい」


( ^ω^)「お?」


と、そんな時に店側から声が聞こえてきた。お客のようだ。


( ^ω^)「はいはいおー」


彼は立ち上がり、店先へともどる。


ミセ*゜ー゜)リ「あ、いた」


入口近くで傘をたたんでいたのは、魔術師であるミセリだった。


( ^ω^)「ああ、魔導石かお、出来てるお」


ミセ*゜ー゜)リ「ほんと?良かったー」


ブーンは引き出しから加工の終わった魔導石を取り出し、渡す。

そしてふと訊ねた。


( ^ω^)「ミセリさん、結局家はどうすんだお?」


ミセ*゜-゜)リ「あー…やっぱ得体の知れないモンスターがいるってのはやだからね…しばらく村の中の空家借りることにしたわ」


ミセリの表情は少し不服そうだ。


ミセ*゜ー゜)リ「まあ、これでクックルさんたちも手間がかからなくなるんだし、これでいいかな。まあ、事が収まったら戻るけどね」


なんだかんだで、この村の住人のことを考えるいい人なのだ、ミセリは


ミセ*゜ー゜)リ「ところでさ、金属をへし曲げるなんてどんなモンスターだろうね?」


( ^ω^)「僕はそういうのにあんまり詳しくないから何とも…ドクオが一番詳しいだろうけどお」


ミセ*゜ー゜)リ「そういやもう帰ってきてたみたいだね」


( ^ω^)「お、マジかお。なんか情報あるかお?」


ミセ;゜ー゜)リ「や、私見かけただけだし…」


( ^ω^)「お…そうかお、すまんお」


ミセリは再び傘をさして去っていった。ブーンはそれを見送り、ふと机の上のものに気付く


( ^ω^)「あ、傷薬…クックルさんに納品するんだったお、ちょうどいいお」


ブーンも傘を取り出すと、傷薬の瓶を小脇に抱えて外へと繰り出す。

村の自警団の詰所は彼の家から歩いて5分ほどだ。

そこには既に、クックルと、村長の荒巻がいた。


( ゜∋゜)「ん?どうしたブーン、こんな雨の日にお前が出てくるなんて珍しい」


/ ,' 3「ホー…」


( ^ω^)「こんにちは荒巻村長…あ、これ頼まれてた傷薬ですお」


ブーンは脇に抱えた傷薬の瓶を彼に渡す。


( ゜∋゜)「ああ…そういえば無くなってたんだったな、すまんな雨の中」


( ^ω^)「いえいえ、僕も聞きたいことがあったからちょうど良かったですお」


( ゜∋゜)「朝のことか」


さすがは自警団長、察しがいい。ブーンは頷いた。


( ゜∋゜)「ちょうど今も、そのことで村長と話をしていたところだ」


/ ,' 3「この村にモンスターが襲来するなぞ、何十年ぶりかのう…」


荒巻がよぼよぼの声で顎をさすりながら呟いた。


( ^ω^)「以前もあったんですかお?」


/ ,' 3「わしが生まれる前にもあったらしいぞい…なんのモンスターが来たかは…はて…覚えとらんのう」


(;^ω^)「それが肝心なのに…」


( ゜∋゜)「まあ何がやったのかってのは概ね察しがついてるから大丈夫だ」


( ^ω^)「お、そうですかお…それで、何なんですかお?」


( ゜∋゜)「金属も曲げる怪力、ドクオが昨日猟ったっていうグリズリーの異常な弱り方からみて、ミノタウロスじゃないかって考察だ」


( ^ω^)「ミノタウロス?聞いたことない名前ですお」


( -∋-)「まあそうだよな、普通はこんな山の中にいる生物じゃない。低木生い茂る乾燥地帯に住む生物だ。

      おそらくどっかの誰かが幼体を山の中に捨てて、そいつが野生化・成長したんだろう」


(;^ω^)「困ったもんですお…」


( ゜∋゜)「ミノタウロスは牛の頭を持つ獣人型のモンスターだ。恐ろしい怪力と凶暴性を持ってる。

      自分より強そうなやつを見かけると、どんな障害を乗り越えてまでそいつと張り合いに行く喧嘩っ早い生物だ」


( ^ω^)「グリズリーも自動車も、そいつが強そうなやつだと判断したから襲われた…と」


( ゜∋゜)「まあそういう事だな、弱そうな相手にはそれほど積極的ではないが、襲わないというわけではない。放っておくわけにもいくまい」


( ^ω^)「どうするんですお?」


( ゜∋゜)「幸いミノタウロスは知能が低い、罠を作って、おびき寄せ討伐、ないし捕獲する」


( ^ω^)「早く捕まえて、この村に安全が来て欲しいですおー…」


( ゜∋゜)「そのために俺たちがいるんだ。まあ、なんとかするさ」


('A`)「おう、ブーンも来てたか」


と、ブーンの背後からドクオが現れた。その脇には丸められた紙が挟まれている。


( ^ω^)「ドクオも帰ってきてたのかお。それはなんだお?」


ブーンは自分と同じように脇に抱えて持ってきた紙を一瞥する。


( ゜∋゜)「俺が頼んだものだ。さっき言ったミノタウロスを捕まえる罠さ」


('A`)「流石の俺もミノタウロスなんて相手したことねえから、有効かどうかは分かんねえけどな…まあ、そこも含めていくつか案を持ってきた」


( ゜∋゜)「いいじゃないか、早速中で作戦会議と行こう」


( ^ω^)「お…」


二人は詰所の中に入っていき、紙を広げてなんやかんやと話を進める。


/ ,' 3「ふぇふぇふぇ、わしらの出番は無さそうじゃの」


( ^ω^)「まあ仲間に入ったところでよくわからんと思うけどお…ミノタウロスかあ…牛、牛…うーん、なんか引っかかるお…」


( ^ω^)


( ゜ω゜)


( ゜ω゜)「あああああああああああああああああああ!かまどの火つけっぱなしだああああああああああああああああ!」


/ ,' 3「なぜそこでかまどが出るんじゃいの…」


ブーンが慌てて去っていくのを、荒巻村長は杖をつきながら静かに見送った。

Tips:「自動車」

魔法機械の一種。魔力を消費して回転運動を行う「魔動モーター」を動力とした車両のこと。

「モーター」であるので、我々の世界ではどちらかというと電気自動車に近い。トランスミッションを必要とせず、魔動モーター自身の回転数によって変速を行う。免許は16歳から

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