夜の妖精
ピ◯シブとかにキャラクターだそうかなぁ。
私がまだ小さい頃、その日は綺麗な満月の日だった。
夜中にこっそりお父さんとお母さんの所から離れて、お気に入りのあの静かな森へ向かって走ると
そこには、満月の光に照らされた
静かに目を閉じ、黒くてふさふさな綺麗な毛並みの夜の妖精さんがいた。
その姿はとても
美しかった。
野原を抜けた私は、いつもあの子といる静かな森に向かっていた。
「今日は、ちょっと早めにつきそうだな。そうだ! このまま進むと、森の妖精の木の実属の人に会うかもしれないし、会ったら少しだけ木の実を分けてもらおうかな?」
木の実を持ってきたら、あの子は喜んでくれるかな、もっと仲良くなれるのかな今日も楽しく過ごせるかな。
森を目指して進むと、途中で木の実属の妖精さんに会った
うふふ、今日はいろんな人たちと会えるなぁ、私は木の実属の妖精さんに挨拶した。
「こんにちは!ツジカさん!」
「やあ、今日も元気だねシャインちゃん。」
この妖精さんは、森の妖精で木の実属のツジカさん。
ツジカさんは、この森の木の実を育てたり、手入れをしたり、泥棒を追い払ったりするのがお仕事で、木の実属のなかでは有名な存在。
「わああ!今日の木の実、よく育てられていて美味しそうですね!」
「そう言ってくれると嬉しいな。シャインちゃんは素直な感想をくれるから、こっちも安心して、みんなに届けることが出来るんだよ。」
「だってツジカさんの育てた木の実、ホントに美味しいもん!」
「ふふっ、ありがとう。よかったら少し木の実を譲るよ?」
「いいんですか?ありがとうございます。」
ツジカさんに、木の実を少し分けてもらえた!
やっぱりツジカさんは優しいなぁ。
ツジカさんにもらった木の実は、黄色くてとても甘い木の実と、紫色のちょっと酸っぱい木の実をもらった。ツジカさんは、私に小さなかごを貸してくれた。
甘い木の実は、私が大好きだからくれたんだな。
酸っぱい木の実は、あの子が好きな木の実だからくれたのが分かった。
ツジカさんは、ちゃんとみんなの好みを覚えているんだなと感心したところで、お礼を言ってまたあの子の所へ向かって走った。
後ろで手を振って、見送ってくれている、ツジカさんに気づかないで。
誰もいない静かな森には、風で揺れる木々の音と、かすかに香る森のにおい、たったったとあの子の所へ向かう、私の足音だけ。
私は小さい頃からこの森が好きで、いつもこの森で遊んだり、お昼寝したり、木の実を食べたりしていた。
でも、なにより楽しかったのは、友達とたくさんの時を過ごしたこと。
もうすぐ場所に着くと思ったところで、いつもみる、その大きな背中が見えてきた。
後ろ姿だけでもかっこよく見えてしまうなんて凄いな。
「おーい!メーゼくーん!今日は木の実持ってきたよー!」
「?! シャインか、なんで毎回ここに遊びに来るんだよ。」
今一瞬、驚いてたように見えたけど気のせいかな?
この子は、夜の妖精のメーゼくん。メーゼくんは月属の妖精で、地球で言うところの狼の姿をしていて、額には三日月のもんしょうができてるの。
「いつもいつも、なんでこっちに来るんだよ、別に来いなんて言ってねえのに。」
「でも私はメーゼくんと遊びたいの!・・・・・やっぱり、迷惑だった?」
「ちっ?!ちげえよっ!別に迷惑なんて一言も言ってねえし。オッ、オレはただ自分がそっちに来てやろうか聞こうと思ってただけだ!だから、泣きそうになるな!!」
「よかったぁ・・・・。私毎日毎回、遊びに来て嫌われちゃったのかと思った・・・」
「わっわかればそれで良い。」
やっぱりメーゼくんは優しいなぁ。
私がよく転んだり失敗するときも、メーゼくんは慰めてくれるし、本当に良い友達を持ったなぁ。
なのに、どうしてみんなメーゼくんのこと怖がるんだろう。
あの日の夜に、メーゼくんに初めて会ったときも友達はいなかったし、メーゼくんに聞いたけど、狼の姿をしているからみんなが怖がって近づかないって言ってたけど、メーゼくんは怖くないし、むしろとっても優しい。いつかみんなにもメーゼくんを紹介できたらいいな。
「あっそうだった、木の実・・・ありがとう・・・」
「どういたしまして!メーゼくんの木の実、一口食べてみてもいい?」
「いいけど、これ酸っぱいぞ?お前初めて食べたときダメだったじゃねえか?」
「今ならいける気がする!」
「なんだその自信。ほら」
「んっ・・・・んーー!!」
やっぱり酸っぱいいぃ!!
なんでメーゼくんは平気なの?
一口だけでもきゅうってなる!
「くくっ、だから言っただろ。」
「ダメかぁー。」
自然と私たちは、お互い笑っていた。ああ、いつまでもこんな風に楽しく過ごせたらいいな。
なんて、そんなことを思いながら。