Episode 02 誰よりもあたしがりんちゃん!
「ん、別に生き返ってなんかないよ?ただふらふら帰ってきただけ。」
「へぇ...なんかこうもっとさ、シリアスに話せないの...?」
Episode 02 誰よりもあたしがりんちゃん!
部活も終わった頃、体育館裏の冷たいコンクリートに座って。
「だってさ?あたしが下向いてボソボソ喋ってんの楽しい?しおんってそんな病み病み系彼女って好きじゃないでしょ???」
「そういう問題ではなくてだな...?えぇじゃあいつもみたいにバーっと話す?そしたらまずは...教えてくれる?ここに来るまでの...」
「ばか、もう暗いって。」
「ありゃ、そかそか...w」
「あ!やーっと笑ったんだから!あーたくらい顔しすぎなんだって!!調子戻せよ〜ほ〜らっ!!」
ちょっとだけ笑えてきたかも。やっぱりボクのりんちゃんだ。
そうだ、ボクの紹介をしてなかったね?さっきもちらっと名前呼ばれたけど、ボクはしおん。空波しおんって名前。部活はバレーやってるよ。りんちゃんとは付き合ってあと1日で__________
「で、知りたい?」
「ん?」
「ん?ってさーあ、しおんが聞きたいって言ってんのに。」
りんがどこかもの淋しそうな顔をする。あれだけ笑え笑えと言ってんのはりんの方なのに、ずるい。
「...うん。」
だからこっちも神妙な面持ちで見てやった。
「あたしね、...」
「...いいよ、ゆっくり話そうぜ」
「うん...。あたし...ね...死んじゃってからね.........、」
「あぁ...。」
今にもその綺麗な顔が崩れそうだったから、思わず抱き寄せた。
「なんにもおぼえてない☆」
「は?」
心の中を画面に写したらきっとそれで埋まるだろう。フォントをつけるとしたらなるべく太めのゴシック体で。
「へへ!あたし演劇部行けるんじゃないかな!!」
こいつ、死んでも変わりゃしないようだ。
「じゃあなんで言った!?!?」
「えー!聞きたいのはしおんだって言ったじゃん!!てか言ったじゃん、ただふらふら帰ってきたんだよって、人の話聞いてた??」
めっちゃ頭抱えた。
「姿変わっても、変わんねえな全くよ...」
「ふふん!!あたしが誰よりもりんちゃんだもんね!!」
と豪語せんとばかりに胸に手を当て目を光らせて言う。
そう、そんなふうにいつも衝動的で、火照るくらいいたずらが好きなりんちゃんが、ボクには綺麗で。
「ほら、帰ろ?」
差し伸べられた手、握れた。
「え、?」
どうしておばけを触ることができるのかなんて聞く前に、さっさとしおんの手を引いてりんは進み出した。




