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悪役令嬢?ヒロイン?いいえモブですが?何か?

作者: satomi

よろしくお願いします!

これは……世にも有名な断罪の場面というやつですな。

……と、いうことは。私は転生をしたわけか……我ながらわかりが早いと思う。


「今日で貴様、クリスティーン・ハウスと婚約を解消する!」

「お待ちください!どうしてですか?私に何か不備がございましたでしょうか?」

「違う!ただ私がこのニコと真実の愛に目覚めたからだ!」


えー、私はそれを客観的に見ているということは転生したけれど、卒業生Aというところでしょうか?

いつも思うが、何も卒業パーティーでやらなくても……ああ、多くの観衆の前でっていうのがいいんでしょうか?私にはよくわかんないけど、それがステータス?


ん?私はこの卒業パーティーにエスコートされているようです。

でも……この私の隣にいる彼は……顔面蒼白です。

普段はイケメンなんだろうなぁ……。

しっかし、そんな顔をするということは、被害者ということでしょうか?


「私は何もしておりません!冤罪です!」

「罪を認めないのか。見苦しいな。自らの手を汚さずに自分の取り巻きがやっているのだ。証人は、この私だ!」


はぁ、王子がこんなんかぁ。この国終わったなぁ。

あの令嬢もあんな王子に縋らなくてもいいのに……。せっかく美人なのになぁ。王妃教育も受けて淑女としてもバッチリだろうし?


真実の愛……脆いんだよね。王太子じゃなくなったらバイバイとか。

本当に‘真実’なのか疑わしいけど。

まぁ、それはさておき私にこの断罪は関係ないから家に帰りましょう。


私の家はどこかしら?


「お嬢様、お待ちしていました。こちらの馬車にお乗りください」

うーん、攫われたりしないよね?私にそんな価値はないよね?


こうして私は馬車に揺られて家路に着いた。

そして、卒業パーティーであったことを書斎にいるお父様に伝えた。



「この国は終焉に近づいていると思います」

私は卒業パーティーでの諸々をお父様に伝えた。

「同意。あ、卒業おめでとう」

「ありがとうございます」

「いっそのこと、領民ごと隣国に出てしまおうか?ほら、幸い私は国の要職についてないし?宰相様とかなら面倒なんだろうけど?お前は領民の情報を逐一私に伝えてくれ」

「わかりました。不幸中の幸いでしょうか?お母様にもお伝えしてきますね」


やれやれ、やはりというか大事になってるけど仕方がないというか、わが身が可愛い!国と一緒に滅亡したくない!


お母様にも伝えた。

「まぁ、大変ね。大丈夫かしら?うふふっ、王子じゃなくて公爵令嬢の方よ?」

「何といっても公爵家ですから大丈夫でしょう」

「でも王子との婚約破棄でキズモノってけっこうよ?」

「それも公爵家の力でなんとかするのでは?」

「ま、私たちは私たちにできる事をしましょうね、エリー」


おぉ、私の名前はエリーというのか。

しかしこれは愛称だ。エリ〇〇〇〇若しくは、〇〇〇〇エリが妥当だろう。


うーむ、私の婚約者(だと思われる人)は大丈夫だろうか?かなりショックだろうなぁ。

あぁ、私も浮気されてたのか。

とっとと、向こうの有責で婚約解消して隣国に行きましょう。


公爵令嬢は無理だろうなぁ。

家柄もそうだけど……。あ、単身ならいけるかな?このままだと修道院でしょうか?恐ろしい世だなぁ。

うちの爵位はどうなんだろう?お父様が要職についてないのはわかったけど、ワザと?

お父様が狸だったことも考えられる。

領民の支持が結構あるから、管理はしっかりとしていたんでしょうね。


「私の友人が隣国にいるから手紙を出した。隣国で子爵の爵位を賜ることも決まった」

お父様……仕事速いです。やっぱり狸なんでしょうか?

「あのー、王子に衆人環視の中で婚約解消を言い渡された令嬢も隣国に行けないでしょうか?彼女、このままだと、公爵家の威信があるから修道院行きではないでしょうか?」

「うーん、そのことなんだが……。ハウス家の令嬢だろ?ああ、共に隣国に行くことに決まった。陛下のお許しも出ている。そもそも、卒業パーティーでのあれは殿下が勝手にしたことなんだよ。ハウス家の令嬢からニコ嬢に王子妃候補が変わったことで、王宮は迷惑を被っているようだ。マナーとか教養とか諸々。元が市井生まれの令嬢だろ?突然王宮の生活は厳しいだろう。よって、今後この国は荒れる。王妃の浪費と国王、今の殿下な?の阿呆さで」

「不敬ですが、同意します」

「来週にも隣国に行くから用意をしておくように!」

いくらなんでも早すぎませんか?領民もビックリですよ。




こうして我が家(領民を含む)と婚約破棄された公爵令嬢は隣国へ行った。


しばらくして、元居た国がボロボロの状態だというのを風のウワサで聞いたけど、知りません!


因みにですが、婚約破棄された公爵令嬢クリスティーン様は隣国の皇太子様に一目ぼれされ、二人は婚約なされました。幸せそうでなによりです。

こっちは経済状況も政治状況も安定してます。いずれは元居た国がこの国の属国になるんじゃないかなぁ?


私は皇太子妃クリスティーン様付きの侍女として生活をしています。モブとして生活していますが、何か問題でもありますか?



読了ありがとうございます‼

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