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第7幕 勇者チヨコと魔王エージ

最後、どうなってるの?って感じです。

第7幕 勇者チヨコと魔王エージ

魔王エージが魔王の椅子に座っている。

「俺様は魔王!人々から死の恐怖と膨大な魔力の脅威による支配で知られる存在だ!今日はこの魔王城に勇者チヨコがやってくるという知らせが入った。さて、どう料理してやろうか。クックックッ…楽しみだ。」


バーン!

魔王の部屋のドアが開け放たれる。

そこへ勇者チヨコが入ってくる。

片手に聖剣を持った女性勇者だ。


「来たな勇者チヨコ!寒いから開けたドアは閉めろ!」

「あっ、すまない。」

きちんとドアを閉めるチヨコ。


「ふん、最近の若い奴は礼儀作法も知らん奴が多いとは聞いていたが、勇者も同じだな…」

「黙れ魔王!お前こそ、これまでの数々の非道な行為は断じて許すまじ!今日こそは年貢の納め時と観念しろ!」

「年貢か…チヨコよ、年貢とは支配するものが納めるものではなく、支配される側が、その土地の安全を守って貰うために、支配者に支払う税金の事を言うのであって、そもそもこの土地を支配している俺様が支払うべきものではないのではないかな?」

「ふむ、そう言われてみれば確かにそうだな。では、年貢は納めなくてもいいだろう。」

と言ってチヨコが剣を納めて帰ろうとする。


「えっ?ちょ、ちょ、ちょ、ちょっと待てい!」

「何だ、何か用か?」

「何か用かではない!お前は俺様を殺そうとしてここまでやって来たのだろう?何で帰ろうとする?」

「いや、年貢を納めないって言うから…」

「いやいや、確かに、そうは言ったが、それは言葉のあやであってだな…ここで言う年貢の納め時と言うのは、相手に『もう、お前は終わりだぞ、覚悟しろよ。』という意味で使うものであってだな……あーめんどくせー!とにかくお前は俺を倒すためにこの魔王城に来たんだろうが?!」

「ああ、その通りだ。」

「だったら、俺様がお前の相手をしてやろうではないかという話だ!」

「なんだ、面倒臭い奴だな。」

「面倒臭いのはお前だよ!」

「いやいや、面倒なのはお前だ、そんなことを言いながらも、そうやって献身的な態度を取って、配下の者達の盾になって死のうとするなど、中々見上げ奴だな。」

とチヨコが言うとエージの顔が意外そうな表情となる。


「なっ?えっ?どういう事だ?お前はこの魔王城に配備されていた魔族達を全員倒してからここまでやって来たのではないのか?」

「いや、そんなことはしていないが…」

「えっ?ではどうやってここまでやって来たのだ?」

「いや、普通に『魔王を倒すからここを通せ!』と言ったら全員通してくれたぞ。」

「ふむ、それは恐らく、俺様がこの魔王城で一番強いから、魔王の強さを勇者に直接味会わせようとしたのだな。」

「いや、そんな様子ではないようだったぞ。最初は門番だったが『頑張って下さい。』とか言われたし、それにサインをして欲しいとか言う者もいたな。」

「何だと?あいつら一体何を考えているんだ!いや、でも、この城には確か…四天王がいただろう?あいつらなら、俺様に忠実だったし、そんな事はなかっただろう?」

「四天王?あー、四人一緒に部屋でトランプの『大富豪』してた奴らだな。」

「何やってんだよう、あいつら!で、お前を見て何て言ってたんだ?」


「うーん、一番最初の奴は『俺が次の魔王になるんで倒してくれたら手間も省けるし、どうぞ殺っちゃって下さい。』とか言ってたぞ。」

「うおおい!そんな事を言うのはマグナだな、ちっ、あいつめ、後で説教だな。で、他の奴は何と?」

「うーん、『魔王様は金払い悪いから、サクッと倒してください。』とか…」

「くっ、それは恐らくシュセンドゥの奴だ、間違いない!以前から大した働きもないのに『金をくれ』とうるさかったからな。で、他には?」

「後は…一人は『この城って見た目が古くってダサいでしょ、だから私が建て直したいと進言したら、あの魔王の奴、この建物がいいとか言って、全く建て直そうとは考えていないみたいで、勇者様が倒してくれたら直ぐにリフォームするのでよろしくお願いいたします。」と言ってた。」

「うおお!それはジャイロンだ!以前からこの城の改築を何度も言ってきていたな、しかし、何が『よろしくお願いいたします。』だ!段々、ムカついてきたぞ!で、最後は?!」

「ああ、最後の奴は『魔王様がいなくなれば、ようやく姫様と一緒にスローライフが送れる。』とか…」

「それは、ロビンズだな、前から俺様の娘に言い寄っていたのだが、スローライフとか、そんな事、魔王軍四天王の考えることではないだろうが!」

そう言いながらエージは椅子の肘置き部分を拳で叩く。


「まあ、そう言うことだ、どうしても死にたいと言うのなら相手をしてやろう。」

再びチヨコが腰の剣を抜く。


「ま、ま、ま、待て、待て、待ってくれ!実はこの俺様も、皆から魔王になってくれと言われて仕方なく魔王の席に座っているだけなのだ。そんな訳だから、命だけは取らないでくれないか?」

「それはダメだな、みんなのために死んでくれ。」

「えっ?ちょ?ちょっと!さっき『帰る』とか言ってなかったか?」

「気が変わった。心して死ぬがよい!」

「いやいや、心して死ねとか…あっ、確かここを通ってくる時に宰相ザーネンに会わなかったか?」

「宰相?ああ、アイツか、アイツはお前の側近だったのか、残念なものだな。」

「どういう事だ?」

「何か『次の就職先が見つかったんで、私はこの城とはもう関係有りませんから。』とか言ってどこかへ行ってしまったぞ。」

「ええーー?いやいやいやいや、元々、大抵の魔王軍侵攻計画は奴が計画したものだし、究極の目的である人類殲滅計画なんかは奴が立てたんだから、あやつこそ真の魔王だぞ!」

とエージが言うとチヨコは頭を振りながら、息を吐き。

「ふーっ、わかった、わかった。魔王、そうやって何でも人のせいにするのは良くないぞ。」

「あ、いやいや、だって本当だから、四天王の奴らも『村を滅ぼしてやったわ!』とか戦果を嬉々としながら話していたし、奴らも悪の元凶だぞ!」

「言い残すことはそれだけか?」

「えっ?ちょ、ちょっと何で俺様をそこまで憎むのだ?」

魔王エージが尋ねる。


「お前!冷蔵庫の中のプリン食ったやろ!」

「えっ?」


ズバッー!

聖剣で魔王を一撃の下に成敗する勇者チヨコ。

吹っ飛ばされる魔王エージ。


「そ、そんな、チヨコさん、それネタと違…う…グホォ!」


こうして世界の平和は保たれた。


ゴワアァァーーーン (銅鑼の音)


【クリ&カリの反省部屋】

チ「エージ!ワイのプリン返せ!」

(ノ`Д´)ノ彡┻━┻

エ「えっ?ここでも、それ言います?秘技ちゃぶ台返しも使ってるし。」

┐(´д`)┌

チ「エージ、あれ、どこのヤツか知ってるんか?」

(。・`з・)ノ

エ「食べてないから、わかりませんけど?」

ヘ( ゜Д゜)ノ

チ「神戸のプリンや!」(っ`Д´)っ・:∴

エ「そう言えば木村さんが食べてた様な…」

(。・_・。)ノ

チ「犯人はマサやんかあ~い!!アイツぶっ殺す!」

(*`Д´)ノ!!!


食べ物の恨みは恐ろしいですね。

ではでは(´゜ω゜`)



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