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第6幕 面接シリーズ『パーティー要員募集』

異世界にブラック企業はあるのか?無いのか?


第6幕 面接シリーズ『パーティー要員募集』

「次の方、どうぞ。」

若い男が、次の面接申込み者を呼び込む。


「失礼する。」

入ってきたのは若い女だ。

剣士の様であり、腰に剣を吊っている。


「ようこそ、我が勇者カリスマのパーティー要員募集面接に来てくれました。では、早速、名前と職業、それと得意な分野をお話し下さい。」

エージは営業スマイルの様な笑顔を見せる。


「名前はチヨコ、剣士をしている。得意なものは少しだけ攻撃魔法をかじっている。」

とチヨコが言うと、男の表情が変わる。


「おお、もしかして、あの凄腕で有名な『孤高の魔法剣士』のチヨコ殿でしょうか?」

「孤高かどうかはよくわからんが、(ちまた)では確かに魔法剣士と呼ばれてはいるのは聞いている。」

「素晴らしい!現在、我がパーティーは剣士と魔法使いがいなくて困っていたんですよ。剣士は長年ここで頑張ってもらっていたんだが、年で引退して、魔法使いはこの間のクエストで大怪我をしまして…魔法剣士となればその二人が抜けた穴を十分に補ってもらえそうです。」

「では、雇ってくれるのか?」

「ええ、もちろんです。なので、今から報酬についてお話しを進めて行きたいのですが?」

「かまわん、進めてくれ。」

「わかりました。当パーティーではクエストの報酬は均等割り制度を採用しています。割り切れ無い場合は、次の分配時までプールします。

「その話だと例えばモンスターの討伐功労者とそうでない者が同じになってしまうのではないのか?功労者が報われないだろう?」

「それは、その時の状況で報酬を考えています。」

「なるほど、では休業補償はどうなっている?」

「はっ?えっ?休業補償?」

「そうだ、さっきも魔法使いが大怪我をしたと聞いたが、クエストには怪我が付き物。ちゃんとした補償がなければ、せっかく命をかけてクエストをクリアしても、怪我をして、休んでいる間、自分の補償がなければたちまち生活に行き詰まってしまうだろう?あと、ここのパーティーは有給休暇はあるのか?」

「えっ?有給休暇?何ですかそれ?」

「貴様は何を言っているのだ?今時、有名どころのパーティーなどは福利厚生がしっかりしているところが当たり前だ。有給休暇など基本中の基本だぞ!まさか、産休とか育児休暇とかが無いとかは無いだろうな?!もしかしてここは、そんなブラックパーティーなのか?」

「えっ?えっ?ぶ、ブラック?」

「そうだ!()()()()()()()()()と言って、巷では有名な『パーティー要員をこき使って、使えなくなれば捨てる』という酷いパーティーの事だ!」

チヨコがエージに詰め寄る。


「えっ?あっ、いや、う、うちのパーティーはそんなことは無いです…はい多分。」

「そうなのか?」

「えっええ、そうですとも、産休とか育児休暇とか有給休暇とか、何でも取れますよ!」

「そうか、それを聞いて安心した。では、有り難くこちらのパーティーに入らせて頂こう。」

「そうですか、では、契約書にサインを…はい、ありがとうございます。」

「約束を破ればわかっているだろうな。このパーティーの事をギルドの全冒険者に(さら)して炎上させるからな。」

と凄むチヨコ。

「え、炎上?晒す?ご、ご冗談を、そんなことは絶対にしませんからご安心下さい。」

あせるエージ。

「うむ、よし、それでは申し訳無いのだが、私は現在、妊娠中でな、しばらく産休に入らせてもらう予定だ。」

「はい?」

「その間の報酬は均等割りで結構なんで、私のギルド口座に振り込んでおいてくれ。あと、育児休暇が終われば、引退する予定なんで退職金もよろしくな。」

「はい?………………」

呆然とするエージ。


ゴーーーーン (鐘の音)




【クリ&カリの反省部屋】

チ「これは面白い……のか?何か現実味有りすぎて何かなあ。」(*´-ω・)

エ「多分…おもろいかと…」(*´・∀・)ノ

チ「多分じゃアカンやろ。異世界もんなんやから次は魔王出せ、魔王!」

(。・`з・)ノ

エ「魔王っすか?わかりました。では次回は魔王で。」(*´_⊃`)ノ

チ「よし。」( ̄^ ̄)


では次回は魔王で⊂(・∀・⊂*)


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