第4幕 バイト勇者2
宮離霧千陽子の本編に出てきた『バイト勇者』の続編です。
千陽子が毒吐いてます。
第4幕 バイト勇者2
ここは勇者チヨコがバイトしている居酒屋。
そこに、この店の常連となった青年エージがやって来た。
「しゃーせー!」
チヨコの威勢の良い声が店内に響く。
そして、エージを見た途端、
「何だお前か、何の用だ?」
とあからさまに鬱陶しそうな顔をする。
前回の来店の時と比べ、エージに対する口調がかなり厳しいというか、かなり悪い。
「いやいや、何だお前かとか、仮にも私は客ですよ、『お客様は神様です』という言葉もあるくらいなのになんという酷い言葉使い…それに、何の用だとか、そんなのここの料理を食べに来たに決まっているじゃないですか!それ以外に何かあるんですか?!」
「借金取りとか?」
「いやいや、私、ここに金貸してないですし、そんな噂を立てられると何かすごく迷惑ですから。」
「迷惑かどうかは知らんが、この間、お前が店に来たとき、確かうちの料理を散々貶していたよな?」
とチヨコはジロリとエージを睨む。
「えっ?あ、いや、あれは、ゴブリンの脳ミソとか、ポイズントードとか、何と言うか、非常に珍しい食材と言うかあまり人が口にしない様な食材だったんで驚いただけで、決して店をけなしたとか無いですから。いやホントマジで。」
「ふん、まあいい、で、今日は一体、何を食べに来たんだ?特上オークのヒレカツは売り切れだぞ!」
「えっ?そんな美味そうなもの店に置いてたんですか?この間は結局、スライムドリンクと、山ウサギのタタキだけしか食べてないし。」
「当たり前だ!お前にはもったいないわ!」
「いやいや、お前にはもったいないとか、どういう事ですか!?」
「あ、口が滑った。」
「いや、チヨコ様の口、滑りすぎですよ。」
「ビッグホーンブルの特上ステーキなんかもあるんだが、非常に、非常に残念だが、それも今、切らしててな。」
「マジですか?何かわざとらしく聞こえるんですけど、ホントはあるんじゃないんですか?」
「あるわけがない。あっても言わない。言いたくもない。」
「結構、毒吐きましたね?チヨコ様。」
「何?ポイズンスライムのドリンクが飲みたいのか?」
「いえ、飲まないですけど、って!私への扱いかなり酷いですよね?そうですか、わかりました。もういいです、じゃあ、話を切り替えて今ある料理でオススメってあります?」
「今ある料理でか…?そうだな、『勇者チヨコのまかない料理』なんかがあるが?」
「えっ?!あの伝説的なまかない料理がここで食べられるのですか?!」
「前回は『魔王のフローズン生首、呪いの呪文添えプロバンス風』だったが、今回は腕によりをかけて作った特別製だ!」
「あの時は、料理を見て卒倒してしまいましたけど、後でこの店の関係者から聞いたんですが、あれは全て作り物で、実は非常に細工が素晴らしくて美味しい料理だったと聞きました。ホント一本取られましたよ。流石、勇者チヨコ様です。で、今日は一体どんな料理なんですか?」
「うむ、その名も『今日はマジ魔王の生首南国フルーツの濃厚ソース掛け、滴る血はドリアンの香り』だ。」
「ははーん、絶対に私に食べさせたくないからそんな名前を付けているんでしょ?ふふふ、わかってますよ。」
「…………」
「えっ?何ですか?その顔?えっ?マジで、魔王の?ウソでしょ?何とか言って下さいよ。」
「食べればわかる。」
「うわあ~!やっぱり食べたくな~い!」
バーン!(銅鑼の音が鳴る)
【クリ&カリの反省部屋】
チヨコ「バイト勇者のネタはもうエエで、飽きた。」
(*´□`)ノ
エージ「いやいや、今からだよ、これから熱くなっていくんだよ!」
~(´∀`~)
チヨコ「寒くなるの間違いとちゃうんか?」
┐(´・c_・` ;)┌
エージ「顔に熱々のおでんを引っ付けるくらいは熱いから。」
(*゜Д゜)ゞ
チヨコ「うーん、それは熱いかも。」
ヽ(・ω・。ヽ)
それではまた!ヽ(・ω・`*)