~全ての終わりにして始り~
「ギャッハハハ…」
いつものように教室中に笑い声がする。最近いつも見える真っ赤な視界がだんだん暗くなるのに気がつく。笑い声がだんだん消えていく。死ぬのだろうか、と感じた。1ヶ月前くらい、イジメられるまでは普通の人生だった。友達もいない僕がイジメられっ子を助けると、今度は僕がイジメられた。挙句の果てにはイジメっ子に殺される中々に面白い人生だった。そう思う内に、サイレンの音が近づいてきた。
「君、君大丈夫か、君ッ」
そう言えば高校に入ってから自分のフルネームを呼ばれてなかったなぁ。
「君じゃねーよ、僕の名前は……」
その瞬間意識がとんだ。
意識が浮上する。ぼんやりとした光が目に刺さる。
「りょうちゃーんこっちですよー」
知らない声が僕に話しかけてくる。てか誰だりょうちゃん。
「あばばば、 あぶぶぶぶぅー(すみません。人違いの様ですが)」
声が出しにくい。そういえば、頭が重い気がする。
「さすが私たちの子、もう喋ったわ!」
「いや、喋れてはいないだろ…」
2つの、男女らしき声が聞こえる。
ん?俺の親はこんな声ではない。少なくとも学校にはいないはずだ……僕は殺されたことを思い出した。
そして、なんとなく状況が掴めてきた・・・
「おぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!(赤ちゃんになってんじゃねーか!!)」
こうして僕の人生がリスタートされた。
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