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イベントは続く・・・

気づけば感想まで頂いて・・・。

ランキングにも入っていたなんてっ。

俄然やる気が出てきました!(単純)


「ありえない」


ぽつりと呟いた言葉に返事をする者はいない。

それもそうだ。今は自分の部屋に戻ってきたのだから、部屋にいるのは俺だけだ。


「マジで、ありえない」


聞いている人はいないのだが、つい再度同じ言葉を呟いてしまう。

今の俺はまさに疲労困憊だった。


なぜ、俺がこんなに疲れなきゃいけないんだ・・・。

身体的というか精神的なダメージが大きい。


もちろん原因はヒロインだ。

最初の出会いの流れからしてイベントは起こるだろうと予測はしていた。誰のルートに行っても大丈夫なように頭でスケジュールや人の動きをさりげなく観察もしていた。

完全に妨害することは出来なくても、ゲームとは完全に一緒になることはないことも前回のイベントで分かった。


前回の食堂でのイベントだが、あの時はティファナが女子生徒をなだめる役目をしてくれた為、俺の出番は殆どといっていいほどなかった。

本来はあの場でヒロインを助けるのは俺の役目だったし、助けた後一緒に食事をとヒロインに誘われ頷こうとしたところで、ティファナが出てきてヒロインの誘いを断り他のテーブルに行くという流れだった。

だが、全てが防げたかというとそうではない。

イベント事態は起こってしまったし、最後の抱き留める場面もそうだ。

あれはいわばスチルイベントだった。転びそうになるヒロインを王子が抱き留める場面がスチルになっていたはず。姉がきゃー顔アップ!!と黄色い声を出して背中をバンバンと叩きながら俺にも見せてきていたからよく覚えている。あの時は痛かった。背中に手形が出来てたし・・・。

まぁ、そんなことはおいといて。


その後が問題だった。

食堂でのイベントがあった日は他に何もなく一日が終わった。そりゃそうだ。一日に何回もイベントがあったらゲームなんてすぐ終わってしまう。

だから、俺もしばらくは大丈夫だろうと思っていた。ゲームの流れからしてもしばらくはイベントがないことはわかっていたし。


だが、ここでゲームの流れとは違うことが起こった。

次々とイベントが発生したのだ。

翌々日にはサフィールとその次の日にはアデルと、数日後には留学生のルイまで。

食堂でのイベントはあったが、まだ王子ルートとは限らなかった。あれはいわばファンサービスというか、今後どのキャラにするかを決める要素として出会ったキャラと一回はあるイベントだ。

だから、イベント事態は起こることは知っていた。だが・・・。


いくらなんでも速すぎるだろ!!

どんだけハイスピードでゲームクリアする気だ!!


そう、イベントが起こる早さが異常だった。

イベントが1つ起これば数日は間が空くはずだった。それなのに、食堂でのイベントからこの短期間で3人のイベントを終わらせるなんて・・・そのせいでイベントを妨害しようとしたら、全部間に合わずその場に行った時にはイベントが終わった直後だった。


そこで俺は1つの考えが頭に浮かぶ。

ゲームはこの一年間でキャラと愛情を育み、年の終わりの感謝祭でエンディングとなるものだった。だが、初めにも言ったように一回クリアしただけでは全てのイベントは見られないし、スチルも全て集まらない。全キャラ攻略するのに何周ゲームをさせられたかわからない。隠しキャラなんて一回クリアしないと存在自体出てこないし・・・。

しかし、ここはゲームのように「一回クリアしたからまた最初から」は出来ない。と、なれば全てのイベントを起こすとなると、通常のゲームの進行では収まらない。

つまり・・・。


全てのイベントがこの一年で起こると仮定するならば、考えていたスケジュールと違ってくる。


マジかぁ・・・。

え、俺全部のイベント妨害又はスルーしなきゃいけないわけ??

ある程度どれ位でイベントがあるかとかは分かるけど、雨の日イベントとか雨の日ずっと警戒しなきゃいけないじゃん!

しかも、ティファナの様子だとあんまりヒロイン野放しにしとくと、関わっていきそうだし・・・。

いや、もちろん俺はティファナ一筋だけど!!ヒロインとか本当にどうでもいいけど!!

それでも万が一ということがある。何らかの形で悪役令嬢として攻められることもあるかもしれない。

その可能性を限りなく0に、というか無くす為に頑張ろう!

まずは残っている他の最初のイベントを妨害しよう!あれには俺も関係しているから難しくはないはずだ。

残りはティファナの兄パーシヴァルのイベントがある。

俺は今後のスケジュールを改めて頭の中で組み立てていく。




「あー、これ殿下に報告しないとまずいっすかね」


ほぼ同時刻薄暗い部屋で一人の男が呟いた。



拙い部分も多いと思いますが、読んでいただいてありがとうございます!


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