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ヒロインの明日はどっちだ??

短いですが、きりのいいところなので一旦あげることにしました。

「なに?なに?なんなの?!」


マナミもようやく自体が自分に悪い方に向かっていることに気がついたようだ。騎士の存在にも気がつき、一歩逃げだそうと後を振り向くとそこは人垣が出来ており、すぐにはそこから逃げることは難しくなっていた。

マナミはその逃げ出せない環境にますますパニックになっている。


「こんなはずじゃない」

「私は幸せになるの」


大声を出さないだけましか。

ぶつぶつと下を向いて言っている。

騎士が俺たちのすぐ傍まで来た。






「それならば、マナミさん、是非私と一緒に来て下さい」


そこに一人の青年が人の輪から出てくる。

周囲の視線がマナミから彼に向く。俺も視線を彼に向ける。

茶髪を短く揃え、髪と同じ茶色の瞳を持った青年は確かマナミの友人の一人だったような。攻略者じゃないわりに、結構整った顔をしていたから覚えている。

王妃は彼を見て目を見張っていたが、彼はいったい誰なんだ?


「・・・ウィル?」


マナミも顔を声のする方へ向け、そこに立っている人物に驚いた様子だった。

マナミが彼の名前を口にするが、名前を聞いてもやっぱり思い出せない。ってことは、モブキャラなのか?


彼は周囲の視線も気にした様子もなく、一直線にマナミに向かっていく。近くまで来ていた騎士達が慌てた様子で一旦止めていた足を動かす。

チラッと王妃の方を見ると、今度は面白いものでも見るように目を細めている。そして俺にも視線を・・・・たぶん、このまま続けさせろって事なんだろうな。

俺は近づいてきた騎士に待ったをかける。それを王妃は満足そうに頷いて見ている。

既に彼、ウィルはマナミの前に立っている。


「ウィル?一緒にって・・・それにいつもは俺って言ってるのに」

「うん、ごめんね。実は俺、ガスタレス国の王子なんだ。ここにはちょっと理由があって来てたんだけど、もうすぐ国に帰らなきゃいけない。さっきも言ったけど、もしマナミが嫌じゃなければ俺と一緒に行かない?」

「・・・え?え??」


マナミは戸惑いながらウィルを見ている。

これは一体どういうことなんだ??

俺もマナミ同様訳が分からず、マナミと彼を交互に見るが結局分からず、1度王妃達の方へ視線を向ける。そこには先ほどまでいなかったはずの男性が王へ何か話しをしているのが見えた。

見たことのない男だが、王は初め怪訝な様子であったが、男の話を聞き何か思い悩み始める。王妃は変わらず面白そうに成り行きを見ている。

すぐにでも王妃の元に行きどうなっているのか聞きたいが、俺がここから離れるわけにも行かず、動けずにいた。その間にも自体は進んでいく。


「ウィ、ウィル?えっと、ガスタレス国って?一緒に行かないかってその国に?なんで?」


マナミは一旦落ち着いたのかウィルに話しかけている。それに対しウィルは一つずつ答えている。

ガスタレス国は海を渡った先にある軍事国家であること、一緒に行くのはその国であること、最後の質問は。


「異世界から来た巫女として俺の助けになってほしい」


・・・・・・・・・

正直声に出さなかった俺を褒めてほしい。

いや、だってこれまでの流れを見て、自分に付いてきてほしいというばかりではなく、助けになってほしいだって??しかも異世界から来た巫女とかいう大層な役で。

あのマナミをだ。この一年間俺たちにとって散々な存在として動いてくれたマナミをだ。

ウィルは変わらず穏やかな顔でマナミを見ている。

何を考えているのかは正直付き合いのない俺では全く分からない。マナミもよく分かっていない様子だ。

この国では特に異世界からの住人に何かあるという話しはない。国から出たければ王の許可は必要となるが不可能では無い。

マナミの異世界での知識とかいうのもそこまで重要なものはないように思える。

俺としては正直修道院行きでも、彼に付いていくでもどっちでもいいのだが・・・。

ウィルは王の方へ礼を取る。


「陛下、このような場で申し訳ありません。マナミさんの件につきまして、後ほど改めて謁見の許可を頂ければと思います」


王はそれを見て、後ほど改めて話しを聞くことにしてその場は終わった。さすがにマナミをこの場に置いておくことは出来ない為、近くまで来ていた騎士に連れられていった。それにウィルも一緒について行った。マナミはゲームのことは頭から抜けてしまったのか、今はウィルを不思議そうに見ながらも抵抗する様子もなく会場を出て行った。

それを見送った後、俺は周りに断りを入れ、急ぎたくなる気持ちを抑えつけ明らかに何か知っているはずの人物の元へ向かった。


急展開です。

でも、初めからこの方向で考えてましたw

果たして、ヒロインにとって救済となるのか・・・?


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