ナーキッド設定資料②
○SESA内部フレーム
「スーパー・エレクトロマグネティック・スフィア・アクチュエーター」の略。
直動運動タイプの電磁アクチュエーター。デッサン人形のような構造体(内部フレーム)が、電磁スフィアパーツで磁束を発生して、その吸引力によって関節駆動させる。電力を完全に失うと、体がばらけてしまうため、エネルギー不足の緊急時に、省電力モードに移行する。機体によって、フレーム系統が異なる。
第三世代機体では、この内部フレームも抗菌仕様となる。
○光量子機動翅
静電加速型の電気推進。光量子炉がマイクロ波を使って生成した、プラズマ状イオンを静電場で噴出して、クーロン力によって推進する。除菌士はAIサポートによって、滅菌汎用機の可動するウイング・ユニットで、空中を自在に飛行させる。
第一世代では、背中に二枚翅。
第二世代では、さらに加えた四枚翅。
第三世代では、踵にも加えた六枚翅。
○光量子炉・極
ブラックボックスとなった半永久機関動力。従来の光量子炉ではバッテリー交換を必要としていたが、吸入した空気を電気エネルギーに変換することで、母艦へ帰還せずとも電力供給できる。その仕組みは謎に包まれている……。
●機体カタログ
◎<ray>シリーズ
○輝レイ ver3
・開発 : 戚利グループ・ナーキッド開発ラボ
・分類 : <type1>系フレーム 殲滅主力機
・頭部 : シェフハット(三ツ星の意匠)
・装備 : ピッチャーライフルⅡ×2、圧縮エタノール弾、
加熱マイクロ波リボン孔、
バリスタ・エアクラフト×6
・操作 : 稲餅橙香
・機能 : 量子転送
・解説
第三世代機として新規製造した、より殲滅戦に特化させた輝レイ。ムスビンジャーシステムの演算処理と量子転送技術によって、スカートアーマーから複数の無線式飛行砲台バリスタを分離させて、送電しながら半永久的に撃ち続けることができる。また三機のバリスタが別空間と繋がる門を形作り、ピッチャーライフルIIを連結させたコネクター・ロングライフルで全方位狙撃も可能。除菌士の空間認識能力で、多様な攻撃手段を有するに至った。開発元は頭部の意匠とサン=テグジュペリの小説から、女性型ロボットでありながら<王子様>と呼称する。
○煇レイ ver3
・開発 : 戚利グループ・ナーキッド開発ラボ
・分類 : <type2>系フレーム 近接支援機
・頭部 : キャスケット(プリンセスティアラの意匠)
・装備 : ピッチャーライフルⅡ、熱刀ピックブレード×2、
加熱マイクロ波リボン孔、Rトレイ・風火輪、
加速レッグブレード×2
・操作 : 氷上眠兎
・機能 : 量子分身
・解説
第三世代機として新規製造した、より護衛力に特化させた煇レイ。ムスビンジャーシステムの演算処理と量子分身技術によって、質量のある残像を生み出し、近接戦闘での爆発力が飛躍的に向上している。また脚部の隠しブレードを展開させることで、四刀流にまで手数が増える。輝レイの狙撃直後の隙をカバーすることが役目だが、除菌士のテクニックで一騎当千の可能性を秘めている。開発元は輝レイのパートナーであることから、対となるよう<姫騎士>と呼称する。
◎<killer>シリーズ
○黴キラー ver2
・開発 : 蜜口製作所
・分類 : <type2>系フレーム 戦略攻撃機
・頭部 : 三角巾形状
・装備 : 熱太刀<黴切>、電磁リング鎧結び孔、
次亜塩素酸ナトリウム砲
・操作 : 蜜口零門
・解説
煇レイの<type2>系フレームをOEM製造した、第二世代の機体。広範囲殺菌戦略兵器を装備しているため、霧吹きスプレーボトル型格納庫に危険マーク表記を貼る義務あり。近接戦闘をより強化するため、スラスター改良に加えて、重装甲化している。本機の熱太刀は、日本最古のマイクロサイズ刀<黴切>を模した複製である。真打ちよりも耐久性と切れ味が劣るが、刀身のリーチによって、ナーキッド模擬戦でも遺憾ない威力を発揮した。
◎<fort>シリーズ
○砦フォール ver1.5
・開発 : 戚利グループ・ナーキッド開発ラボ
・分類 : <type3>系フレーム 戦術妨害機
・頭部 : ワークキャップ形状
・装備 : 熱鉈ピックマシェット、紡錘形ポッド、
アオカビΧ・ソーサーディスク
・操作 : 麹丸キクジ
・解説
量産モデルの第一世代<type3>を菌類解放戦線が非正規で入手して、違法改造した機体。電波ホーミング誘導のアオカビΧを散布するため、抗菌装甲ではない。一撃離脱戦法を得意とする。元はナーキッドを安価で販売するため、加熱マイクロ波孔など廃止して製作コストダウンしているシリーズ。除菌士界隈で最も普及している。攻撃性能を後足しでカスタマイズできるよう、多目的兵器倉の紡錘形ポッドも販売している。