読書/コナン・ドイル 著 『妖精の到来――コーティングリー村の事件』
アーサー・コナン・ドイル著
『妖精の到来――コーティングリー村の事件』
井村君江 訳
【横帯】20世紀初頭、ふたりの少女が写した〝妖精写真〟 世界中を騒がせた事件の記録。妖精は実在する?! 〝コーティングリー妖精事件〟の真相とは――? <シャーロック・ホームズ>のコナン・ドイルが、その発端から証拠、反響などをまとめた時代の証言!
【所見】
19世紀末20世紀初頭、『種の起源』でダーウィンと共著者に名を連ねるアルフレッド・ラッセル・ウォレスほか、一部の科学者たちの中には、無神論者の烙印を押され、社会から排撃されるのを嫌って、心霊研究を行う者がいたという。それに関連してか、医師であるドイルも、wiki検索すると、晩年、息子を第一次世界大戦で失ってから心霊研究に没頭するようになったとある。また本作に関しても、少女二人が手紙に写真を同封して書き送ってきた内容について、全肯定しているのではなく、「こんな話があるが証拠不十分なので、今後の成果を待ちたい」くらいのものだが、ドイルが話題として取り上げたということで、話題が独り歩きしだしたという実態がある。
ノート20211126