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恋愛ってこういうものだっけ?そもそも恋してるの?

作者: 次元來米

『ねぇ私と付き合ってよいいでしょ』


 とある場所とある国である男かゲームをしていた。それは恋愛ゲームだった。

 画面にはきれいな少女が映っていて『はい』『ごめんなさい』の表記が出ている。彼はそれの『はい』を選択すると映像は変わり画面の中の少女はうれしそうな顔をした。


『やった!それじゃあ遊びに行こうサクサク!』


 ゲームの画面はまた替わり遊園地になった。さっき告白された場所は学校の廊下下校時刻を過ぎたあとだった。

 この時間遊園地がやってるの?と思うだろうがやっているのだ。二人は観覧車、ゴーカート、ジェットコースターなどなど付き合ってから2,3時間後にすることではないことをした。

 よく楽しい時間はすぐ終わるとかいうがまさにその通りだ。


『ご来援の皆様間もなく当遊園地は閉園の時間です。すみやかに退場願います』


 ふいにアナウンスが流れ少女は悲しそうな顔になり主人公の肩をたたいた。


『ねぇもう終わりだってよければ明日も来ない?朝から』


 少女が言うと画面の下に『そうだね』と『いやがっこうだろ』という表記が出ている。プレイヤーは後者を選んだ。


『そうだね、じゃあ今度は土曜日にこよう。一緒に帰ろ』


 少女は主人公の手をつかみ遊園地の外に出た。

 そこでプレイヤーはゲームを止め部屋にあったベットにダイブした。


「あ~やっぱりいいなこのゲーム。俺みたいな普通人にはちょうどいいというか素晴らしいぐらいだよ。主人公もかっこいいしヒロインもかわいいしもう神かよ!俺もこんな恋してみたい!」


 そんな外で言ったら引かれることを言っているこちらの方。彼の名は反来(はんらい) 作流(さくりゅう)という高校生でゲームをしているがテストは普通だけどカーストは低い。まぁ一般的な人かな?


「作流ご飯よ」


「あ、は~い」


 作流は母親に呼ばれ一階に降りた。この家は一軒家で三階建て一階はみんなで使うスペースで二階は作流や作流の姉と兄、母、父の部屋があり三階は父親の仕事スペースだ。


 作流はご飯を10分足らずで食べお風呂に入り歯を磨き明日のために早く寝た。



 そして翌日。


「おい弟もう8時だぞ早く起きないか!」


 兄にベットを蹴られ起こされた。


「なにすんだよ兄貴って今8時?アラームは?しまったつけてなかった。やばいやばいやばヤバイ急がないと。」


 作流はベットから落ち学校の制服に着替え一階に向かい朝ごはんの白飯、牛乳、ヨーグルトだけ食べ家を出た。


「作流それだけでいいのかい?」


「ああ母さんお腹すいたらお姉ちゃんが持ってるお菓子もらうからいい」


「そうか、行ってらっしゃい」


「うん行ってきます」


 作流が通う学校は歩いて10分今の時刻は8時10分そして遅刻判定される時間は8時25分なのでギリギリ間に合うかどうかの瀬戸際だった。さっき言った10分は信号を含めないでだから本当はもう少しかかるのだ。


『やばいやばい遅刻する。ああもうこれ邪魔』


 作流は眼鏡をかけていたがそれが邪魔だったので眼鏡をポケットに入れて走った。

 ほどなくして十字路に着いた。そう、ここはよく恋愛ゲームでぶつかるところだ。だが作流は誰にもぶつかれずそのまま走っていった。

 走っていると前にけがをしている少女を見つけた。


『どうしたんだ?あれってうちの学校の制服だよな』


「なぁ大丈夫か?」


「え、はい平気です。」


「そうか、じゃあこれやるよ」


 作流は持っていたばんそうこうをその少女に渡し学校へと走っていった。

 少女はそのあと作流からもらったばんそうこうを傷口に貼り学校に向かった。


「ふ~。ギリギリというかまだ余裕あったな。走ってこなけりゃよかった。」

 

 作流はのんびり自分の教室に入った。そこは一年A組でいろいろと面白い人たちがいる。

 作流が学校についてから何分かした後さっき助けた少女が登校してきた。少女の名は八十斗(やじゅうと) 奈海(なみ)といい有名声優だった。


 それから授業が始まり昼休みの時間八十斗はクラスのみんなに作流のことを話していた。「助けてくれた」とか「眼鏡外すとイケメン」とか「なんでばんそうこう持ってるんだろう?」とかいろいろな話だ。そのおかげかは知らないが作流のカーストランクが少し上がった。


 それから放課後作流は部活に行こうとしたがある少女に止められた。


「ねぇあなたが反来くん?」


「えっとそうだけど君は?」


 少女は作流の腕をつかみ聞いた。作流が名前を聞くと上を向き少女は告げた。


「私は一六沢(いざさわ) 奏夜(そうや)。あのね君が私の友達をたすけてくれたこともあって見直しちゃった。って私にそんなこと言う権利ないよね。まぁそれは建前なんだけど私君と一緒に遊びたいなと思ってさ」


「それはどういう意味かな?」


「あっ!別にいやらしい意味じゃなくて公園いったり、遊園地ったり友達みたいなことしたいなって」


 少女こと一六沢は照れながら言うと作流はかわいいと思い体に血液が大急ぎで循環された。つまりドキドキしてるということだ。


「あ、ああそうか。まぁ俺も友達欲しかったところだから一緒に行ってもいいかな?」


「う、うんそのつもりで話しかけたんだけど」


「あ、そうだったのかすまない。じゃあ明日は土曜日だから9時ぐらいに公園の入り口で待ち合せでいいかな?」


「うんいいよ」


 そしてたじたじだが作流は初めて女の子と一緒に遊ぶ約束を取り付けたのだった。一六沢は部活の部員でもなければ運命の人やいいなずけ、幼馴染ではなくただ同じ学校になった同級生なのだ。そう、ただの同級生。


 そして翌日作流はいつものファッションで公園。そのファッションは兄も褒めてくれた。素晴らしいものだ。

 作流が公園に着くとちょうど一六沢が違う方向からやってきた。

 一六沢はワンピースにハンドバックを持ち靴下は白、髪はショートだった。作流は二次元で黄色髪などを見てるから何も思わないが普通の人から見れば彼女の髪の毛は違和感を覚えるものだった。

 一六沢は学校では十字のヘアピンを何本かしてそこから布を伸ばし前髪を隠しているが今はそれがないため違和感がある。


「一六沢さんその髪の毛って」


「ハハハハハハ。変に思われちゃうかもしれませんか生まれつきなんです。こういうの」


「いや良いよ。似合ってる超かわいいよ」


「そ、そうですか。あ、ありがとうございます」


 一六沢の髪の毛には赤、黄色、青などの虹をつくる色が前髪だけに出ていて綺麗だった。だが一六沢は独り身、学校ではただ友達と話し、ふつうに過ごしているのと誰かの話だと神秘的で近づきにくいからだそうだ。

 二人は一六沢の髪の毛の話をしそのあと公園を回った。


「本当ここは空気がきれいだな~」


「ええそうですね。まさに神秘的です」


「そうだね。」


 何気な~い会話だが二人の心臓はすっごいバクバク言ってる。心臓を見透かせる人がいるなら「うわコワ」と思うだろうというか口にしてしまうかもしれない。


 公園を一通り回った彼らは今度は公園にあったトラック(走るところ)の中に行きそこでおじさんおばさんがやっていたゲートボールを一緒にやった。


「うまいじゃないか。君この子の彼氏さんかな?」


「ち、違いますよ友達です。」


 作流を指導してくれたおば様に聞かれたのでそう答えると一六沢もうんうんとうなずいた。

 だがそのおば様は怪しみ作流に小声でアドバイスをした。


「あんちゃんにならこの子は落とせるよ。わたしもとうさんに落とされてさ。あれはかっこよかったんじゃよ。頑張れよ!」


「あ、はい」


 作流は歳の差というか気力に負けふいにそんなことを言ってしまった。


 そのあと30分間ぐらいゲートボールで遊びお昼の時間になったので近くにあるおみせでご飯を食べることにした。


「反来くんあの方たち面白かったですね」


「そうだね一六沢さん。お、見えてきたよ」


「では行きますか」


 二人はゲートボールの振り返りをしながらお店に向かった。

 お店に着き二人が頼んだのはざるうどんセットでサツマイモとかぼちゃの天ぷらがセットになってる奴だった。

 それが来ると二人はおいしそうに食べた。座る席は隣同士、そう、これはただご飯を食べに来ただけであるので真正面だと緊張してご飯が食べれないからだ。これは意外と重要なことでもし相手と距離を取りたいときは間にスマホを置くといいとかなんとか。

 それは置いておいて二人は同時刻にざるうどんを食べ終わり会計をした。ここは公平に割り勘で支払った。


 そのあと二人は家にかえるのだが姉から「もし女の子と付き合ったら家に送ってあげてその時次回の予定とメアドなどを交換しておいた方がいいわよ」と言われているので反来はその通りにし「お姉ちゃんありがとう」と思いながらルンルンで家に帰った。一六沢も次回の予定ができてルンルンだった。


 一六沢の家の奏夜の部屋では…


「あ~失敗した!なんでお礼言えなかったんだろう?私の親友八十斗ちゃんのことについて。それはいいとして私って可愛かったけ?昔この髪見た同級生が『お前何その髪気持ち悪い』ってその時超ショックだったんだけどなんか反来くんのおかげで立ち直れそうな気がする。でもこの髪を見せるのは私の家族と友達それも親友クラスだけ」


 一六沢はそのあとベットにダイブし近くに置いてあった。寝そべってる羊の抱き枕をぎゅっとつかんだ。それから一六沢は夕ご飯までの時間をそこで過ごした。楽しかったのもあるが一番は緊張したからだろう。


 作流はと言うと…

「ただいま~」


「あ、おかえり今日何かいいことあったの?」


「ああ、友達が増えた。」


「ふ~ん、って友達2,3人しかいなかった作くんに友達?どんな子?」


 作流が家に帰ってくると姉が玄関で出迎えその友達について詳しく聞いたので少し照れながら告げた。


「女の子」


「え~!ほんとうでしょうね?」


「何疑ってんの?」


「いや別にそうじゃないけどねぇ兄ちゃんはどう思う?」


 作流の姉が言うと兄が階段から降りてきた。


「そうだな俺は本当だと思うぜ。少しだけだがおしゃれしていったもんな」


「さすが兄貴よ~く見てるな」


「そうさ、俺はお前の兄貴だからさ。よし、弟よ今日のことを詳しく聞かせてくれ」


 作流の兄は作流と肩を組みなにがあったのか聞こうとしたが…


「いやいくら兄貴だといっても話せない悪い。俺部屋に行く」


 そういって作流は自室にこもった。


「ねぇ兄ちゃん。あれもしかして喧嘩した?」


「いいや妹よあれは喧嘩せずにうまくいったという感じだな。だが緊張して本領発揮できなかったという感じか…。ま、今はそっとしておいてやれ」


「わかったよ兄ちゃん。さすがだね」


「まぁな」

 

 それから作流も一六沢同様夕食の時間まで一階には来なかった。


 翌日午前6時30分ごろ作流のスマホに一件のメールというかメッセージが来ていた。すぐさま作流はそれをチェックした。差出人は一六沢 奏夜その人だった。


『おはようございます。反来さん。今日は早く起きてしまったのでメッセージを送ってみました。そうそう、昨日言い忘れたのですが私の親友八十斗ちゃんを助けていただきありがとうございます。いいえここはありがとうというのが妥当でしょうか?本当にありがとうございます』

 と、いう長文だった。それに作流は返信メッセージを打つべく手をタンタンタンと動かし確認してから送信した。送ったメッセージはこれだ。

『おはようございます。メッセージありがとうございます。まさか俺の助けた方が一六沢さんのお知り合いだったとは世間は狭いですね。あ、ばんそうこうの件ですがあれは消耗品なのでかえさなくて結構ですと言っておいてください。ではまた学校でお会いしましょう』

 と、言う内容だった。作流の姉から教えてもらったことは『相手からメッセージをもらったら1時間以内に返信しろ』ということだ。姉いわくそれは緊急の連絡もあるだろうかららしい。

 そのあと作流は10分間昨日やってなかった分の恋愛ゲームを進めちょうど7時になったのでご飯を食べに一階に行き15分で食べ終わるとトイレに行って歯を磨いて制服に着替え少しのんびりしてから学校に向かった。

 作流がコンビニ近くの交差点の信号に引っかかったときそこで八十斗と一六沢に出会った。


「お、一六沢さん、それに八十斗さん。おはよう」


「おはようございます反来くんメッセージ以来ですね」


「おはよう、反来君前は助けてくれてありがとう」


「いいえこちらこそかの有名な八十矢さんに会えたんですから」


「その呼び方はやめてもらえる?」


「すみません」


 一六沢が先に挨拶を返し続いて八十斗が挨拶を返した。

 それでなぜ作流が八十斗のことを八十矢といったかというと彼女は10種類もの声を出せる大人気声優だからだ。


「その代わりといっては何だけど私と一六沢ちゃんと反来君でグループつくらない?」


「いいですね!大賛成です!」


「まぁ別にいいと思う」


「それじゃあ決定ってことで」


 三人はスマホを取り出しグループを作った。これは雑談用やクラスの状況などだ。反来は一年A組、二人はその他のクラスだったで八十斗は自分がどのように評価されているのかとかを反来を通して知りたかったのでグループを作ったという線もあるが八十斗はそんな性格ではないと思うのでこの件に関しては保留にしておく。

 三人はがやがやと話しながらも学校に到着しまた一日が始まったのであった。

楽しんでいただけましたでしょうか?少しですがためになるものをのせたつもりですので是非とも使っていただけると幸いです。そうそう一六沢の髪は書いてある通りショートつまり短髪で前髪だけ虹にを形成する色になっており顔は小さめ背は普通ですかね。おしとやか系です。反来くんは時々面白いことを言う人です。それ以外何もない。平凡な人。それと最初のほうに出ている『サクサク』ですがそれは作流が遊んでいるゲームの自分でつけた主人公の名前です。

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