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140字のノベロニア  作者: 山岸マロニィ
15/23

夜行編

※ホラー注意。

「お主は、夜行を見たのか?」

顔を覆って震える男に尋ねると、ガタガタと歯を鳴らしながら答えた。

「あぁ、見たさ。闇だ。真っ暗闇だ。地獄の底の様な闇の中を、ガチャガチャと、音が通り過ぎて行くんだ」

「なら、見てはいないじゃないか」

すると、男は顔を上げた。


その眼窩に、目玉は無かった。



○+●+○+●+○+●+○+●+○+●+○+●+○+●



【夜行】

百鬼夜行を擬人化した美青年。

妖怪たちを従え、夜、そぞろ歩く。

綺麗な目を欲しがる狂気で、対する者を壊していく。

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