転生?後、4回殺されました
空は白いままだったがグランドのような場所に立たされていた。辺りを見渡してみたら背後に3人の女性がいた
「あの…あなた達は?」
3人の真ん中の女性が答えてくれた
「え~と、てんせいしゃ?らしいですけど?」
(えっ?どうゆうこと?オレと同じって事?)
4人でお互い出方をうかがっているといつの間にか現れた5人目の人が話しかけてきた
「やぁやぁ、いらっしゃい。君たちが今回の修業生だね」
メガネに赤毛のウェーブで長さは肩甲骨ぐらい、赤と白のチャイナドレス姿の若い女性がいた
「改めてはじめまして。私はここの管理を任されている、シュリって言います、よろしくね修業生さん達」
シュリは笑顔で挨拶してきたがオレ達4人は戸惑っていた
「まぁまぁ、取り敢えずお互い挨拶しよっか」
「あっはい、え~とオレはタ、タケルです」
先程自分の名前が変わったのでおどおどした感じの挨拶になってしまった、オレが挨拶したことで3人の女性が顔を見合せそして各自挨拶し始める
「私はユズキって言います」
真ん中の女性、ユズキはおっとりした感じで肩まである髪、全体的に優しい雰囲気で可愛らしい服装をしていた
「イリスだ、よろしく」
右側の女性、イリスは金髪でポニーテール、長さは背中まである、キリっとしていて貴族か騎士のような雰囲気で鎧を着ていた
「ノア…です」
左側の少女、ノアは青みがかった色の髪で短め、あどけない感じだか無表情、ローブを着ていてまるでお人形さんのようだった
取り敢えずお互い名乗ったところでシュリが
「はい、では修業生の皆さん。早速ですけど実力の方を確認するので私と手合わせをして下さいね」
笑顔のまま何か言ってきた
(手合わせって戦うって事だよな?)
こっちが戸惑っているとこちらを無視していつの間にか剣を持っていてその剣を見ていた
「取り敢えずタケルくんは剣でいいかな?」
「えっ、ま~取り敢えず剣にしときます」
「そっ、ならはい」
返事を返したら今まで持っていた剣を渡してきた。それを受け取って剣って意外に重いんだなった思っているといつの間にかシュリは別の剣を持っていた
「うん、じゃあそっちからきていいよ」
シュリの誘いに剣を構えてみる。だがシュリは剣をぶら下げて持って、反対の手は腰に当てたまま構えず笑顔でこちらの出方をうかがっていた
剣の扱い方も知らないし、取り敢えず切りかかってみた。しかし当然シュリは避ける。あっさり避ける。余裕で避ける。剣で防いだり、払ったりせずただ普通に避ける
剣の扱いなど初めてだったので途中バランスを崩しながらだが何度か切りかかったが一向に当たるどころかカスリもする気さえしなかった
「うんうん、全然ダメだね」
感想を言って笑顔のまま剣を初めてふったシュリ
スパッン、一閃
(えっ!?これって)
何かが空中を舞う、そして目に映るのは自分の体
(これって、そんな、また……)
ガバッと起き上がると、ひどい脂汗をかき荒い呼吸をしていた
「はぁぁ、はぁぁ、はぁぁ」
(オレ、今死んだような)
目の前には涙目で見てくるユズキ。少し震えていて怯えているようにも見えた
「ヒック…よかった…ヒック」
その背後では腕を組み呆れ顔のイリス、ノアは相変わらずの無表情。3人ともオレの方を見ていた
「オレ、今死んだような…」
「うん、死んでたよ」
シュリが笑顔で応えてきた、だがその持っていた剣は血が滴っていた
「じゃあ、何で?」
訳がわからない。確かに首を切られた。痛みもあった。しかし今は傷口もなくきれいだ。痛みもなかった
「君は確かに死んだ。しかし復活したんだよ。本来死んだら魂が抜けて輪廻の輪に還るものだけど、ここは違う。還るべき輪廻の輪はなく魂はさまよいそして体に還るんだよ。魂が還ると体も元に戻るんだよ。つまりここでは不死って事」
(ここでは不死になるのか…)
「あっ、でも不死だからって死にすぎない方がいいよ。死にすぎると魂が肉体から離れやすくなって転生や転移した時すぐ死んじゃうし、そもそも魂が脆くなって廃人になっちゃうからね」
不死だからって死にまくるつもりはない、そもそも痛みもあるのであんな思いはもう2度とゴメンだ
「それと服が血だらけだったからきれいにしといたから…あんまし見てて気分がいいものじゃないしね」
説明を終えたシュリはユズキの方を見た
「じゃ、次はユズキちゃんね」
声をかけられ返事をして涙を拭きながら立ち上がりシュリの方へ近づくと腕を構えるユズキ。ガンドレッドをしているので近接戦の心得があるのだと思う
シュリはそれを見て剣を上に投げる、すると掻き消える剣、だがシュリは構える事はしなかった。ただユズキの方を見ているだけだった
「いつでもいいよ」
「では、いきます!」
すぐさま距離を詰めるユズキ、そして攻撃するがシュリはそれを紙一重で避ける。ユズキもそれを予測していたのかすぐさま追い討ちをするがまたしても避ける
そしてそこからユズキの一方的な連打。しかしシュリは余裕で避ける
だがそこからの攻防は語れない。なぜなら他に見なくてはならないものが出来たのである
そう、それはユズキのお胸様。ユズキのお胸様はそれは大層御立派であられた
それがユズキが殴る度、動く度に上に下に左右にたゆんたゆん。ぽよんぽよんっと揺れるのだった
(むむっ、これはけしからん)
オレは攻防はそっちの気でお胸様を凝視する。動く度に自然と「おぉ!?おぉ!?」と自然に声が出てしまう
(す、すごいな…)
オレが生唾を飲み込み見ていたらさらに素晴らしいことが!?ユズキは攻撃の数を増やすため足も使い始めたのである。それもハイやミドルにも蹴りを打ち込んでいるのである。そしてユズキはスカートだった。つまりスカートの下、白い布も見える訳で
(いやいや、眼福眼福!!)
オレはもう鼻の下を伸ばしっぱなしで目を見開いてみていたのである、そしてあまりに凝視していたので気がつかなかった。いつの間にかユズキの腕はひかりに包まれ、それをシュリに投げつけていることに。そしてシュリはそれをあっさりよけ、避けた先で光の玉が大爆発している事に
しばらく避けていたシュリがいつの間にか背を向けて目の前には立っていた。丁度ユズキとタケルの間に入るように
(むっ!シュリさん、邪魔だな)
そんな風にシュリを見ていたらシュリが振り向き
「あっ、ごめん」
謝ってきてすぐに退いてくれた。これでまた絶景が見れると思ったら正面のユズキと目が合う。するとユズキは驚いた表情をしていた。そしてユズキから放たれた光の玉がこっちに飛んできている
(なんだあの光の玉は?)
ぼけ~と見ていると飛んできた光の玉がぶつかり大爆発。そして当然意識を失って
「うぉぉぉぉぉ!!!!」
気がつき飛び起きるタケル、目の前には泣いているユズキ、そして抱きついてきた
「うぁぁぁん、ごめんなさーーい!!!」
必死で謝るユズキ、そして離れて立っていたシュリが
「いくら不死って知ったからって続けて死ぬかな~」
呆れ顔で言ってきた。別に死にたくて死んだわけではと思っていたがすぐさまどうでも良くなった
(ユ、ユズキの胸が!?)
そう、ユズキはタケルに抱きついている。当然その見事なお胸様はタケルに押し付けられているわけで、その感触がタケルにはわかった。
(あぁ、ヤバいこれ)
お胸様の感触を楽しむ。たとえユズキの抱きつく力があり得ないほど強くても耐える、骨がメキメキっと音をたてても耐える。すべてはお胸様の感触を楽しむためなのだ。しかし限界はある。タケルが限界が来て意識が飛びそうになったところでシュリが
「ユズキちゃん、そろそろタケルくんを離してあげたら?」
言われてはっとなり距離を取るユズキ。しかも少し顔が赤い
「す、すみまんでした」
「い、いやこっちこそ心配させて悪かった」
お互い謝罪を済ませてそわそわしているとシュリが
「あ~あれはほっといて、イリスちゃん、次はあなたね」
「よろしく頼む」
シュリとイリスが対峙する。そしてイリスが剣を構えるとシュリもいつの間にか剣を持っていたが構えたりはしなかった、それを見てタケルは少し二人から距離をとって見ることにした
「じゃぁイリスちゃん、いつでもいいよ」
シュリの声に一回深呼吸するイリス、そして
「いきます!!」
声とともにシュリに突撃するイリス、そして斬撃。しかしシュリは意図も容易く受け流す。連続でイリスが切りつけるがすべて受け流す。しかしユズキの時とは違いちょくちょく反撃する。タケルは見ていなかったがシュリはユズキと戦ったとき反撃などしなかったのである
しかしイリスと対決している今はちょくちょく反撃しているのである。それはつまり防戦一方だと不味く、牽制の意味で反撃しているのである。つまりはユズキよりイリスの方が強いと言うことである
そんな二人に魅力された。二人の戦いはまるで剣舞を見ているようで美しくまた鮮やかであった。そして戦いが激化するにつれてまたある現象が。それはイリスが何もないところを切ると斬撃が飛んでいたのである
シュリは軽々しく弾いたり、避けたりするが飛んでった斬撃が周囲の木や岩に当たると真っ二つになるのだった
(これはさすがにまずい)
タケルは二人の戦いがユズキとの戦いを連想させて、さらに距離をとりはじめる。また同時に二人の動きから一直線にならないよう気をつけていたのである
しかしそんな警戒をしていたのだかシュリの真後ろの立ち位置に来てしまった。とっさに避けるがあろうことかシュリも同じ方向に避ける。イリスはシュリが動くのを予測して、避けた方に斬撃を飛ばしてきた。
(シュリさんには悪いけどこれは避けられないな…)
回避不可能。シュリが盾になることで自分は助かると安堵するタケルだったが、シュリはあり得ない動きをして間一髪回避した
「なっ!!!!」
飛んで来る斬撃。自分にはあんな回避無理だとわかっていたので当然。スパーンと体は真っ二つ。意識を失う
「なぁぁぁぁぁ!!!」
絶叫と共に再び復活
「君も避けるとかしたらどうなの?」
シュリはあきれ気味で言ってきた
(いやいや、あんな物理法則無視した回避できないって!?)
心の中でシュリにツッコミをいれていると目の前に土下座さているイリスがいた。本当に申し訳なさそうに
「すまない。まだまだ私は未熟だったようだ。本当にすまない」
「いや、そんな謝らないで下さい。わざとじゃないんですから」
タケルの言葉にホッとして頭をあげるイリス、その目は少し潤んでいた。しかしそんなことどうでもよさげにシュリは言ってきた
「それじゃぁ、最後にノアちゃんね」
返事はせずコクリとうなずくだけのノア。ノアの姿からもしやと思いかなり二人から距離を取るタケル
「じゃぁ、ノアちゃんいつでもいいよ」
「ファイアボール」
シュリの言葉の直後、ノアが叫ぶとサッカーボールぐらいの火の玉がノアの構えた手から放たれシュリに飛んでいく。が、軽く避けられる。そして後方で大爆発
(やはり魔法か…)
タケルが睨んだとうりノアが魔法を使ったので、さして驚かなかったが次の瞬間ノアの周囲にそれこそ無数の火の玉が出現した。そしてそれはマシンガンのように順番にシュリに飛んでいった
火の玉の連続飛来。シュリはそれらを避ける。たまに軽く手で弾いてはあちこち飛んで行った。シュリの鮮やかなさばきに見とれていたら突如火の玉の飛来が止まり、ノアの方を見るとすでにそこには誰もいなかった
「アイシクルエッジ」
いつの間にか全く別の場所にいたノアが叫ぶ。するとシュリの上空に無数の氷柱が出現した。全長2メートルぐらいのそれはまたしても順番に落下。シュリを襲う。しかしシュリはまるで踊っているかのように鮮やかに美しく避ける。まるであたる気がしない。
そのあとも
「ウインドカッター」
「アースピラーズ」
「ライトニング」
「レイ」
色々魔法を放つが一向に当たらない。シュリも疲れたようすはなく。そしてまたしてもタケルのそばに来て
「あっ、またゴメンだね」
すぐさまどこかに行く。するとタケルを中心に地面に巨大な魔方陣が描かれ
「エクスプロージョン」
ノアの言葉と共に今までで最大の大爆発。当然回避など出来ず巻き込まれるタケル
「もう勘弁してくれ」
死になれたのか慌てることなく気がつく。ノアは無表情だかどこか申し訳なさそうな雰囲気であった
「さて、これで全員の実力を知れたよ」
何事もなかったかのように話を進めるシュリ
(全員に殺されたけどこれからどうなるんだ?)
もう不安しかない状態だった