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諸々

「しかし支援をしてもらうにしても、侯爵家にだけ頼るのも侯爵家の負担が大きくなるでしょうし、正当な権利とはいえ、見返りのない支援などしてもらえるほど、この領は...。」自分の領が大変なのに他の領地の心配などお人好しにも程があるんじゃないか。

「災害復興支援は国王からの命令で、全ての領から物資を集めて送ってもらえば良いでしょう。まぁ、前例はありますしまず断られることはないでしょうけれども、もし万が一断られた場合、侯爵家にお願いすることになるでしょう。その時、侯爵家でなくどちらにお願いすることが出来るのかしら?失礼ですが、あなたは最近男爵位を賜った身だとおっしゃておられましたし、支援を求められるほど、ほかの貴族と関わりを持っておられるとは思えませんの。今回は貸しのある我が侯爵家に支援を頼みましょう。売った恩を返してもらうだけなのですから、何も気にすることはございませんわ。それにこの領との友好関係が有益だと示せば良いでのではないかしら?」

そのままその日の夕食は延長した。マーフィー男爵は驚きながらも、その後の私の詳しい説明まで熱心に聞いてくれた。


私は侯爵家の娘として幼い頃からお茶会などに招待され、14歳になった時には晩餐会で正式に社交界デビューを果たした。しかし私は彼と会ったこともなかったし、彼が男爵となったことも知らなかった。あの英雄がなったのだ。それなのに私は知らなかった。王族が意図的に情報が回らないようにしたのかもしれないが。それでも一度もパーティーに参加しなかった彼に貴族間のコネがあるとは思えない。それならこれから作っていけばいい。恩を売り、恩を返す。これからこの領地は大幅に改革を行う。それには金が必要だ。初期費用をどこからどうやって調達するか、それから既に領地経営は始まっているのだから。



部屋に戻った後、マーフィー男爵について考えた。おそらくマーフィー男爵は私の提案で良いものがあれば積極的に取り入れてくれるだろう。彼も行き詰っているのだろう。災害などの不測の事態に。マーフィー男爵は本当に領民のことを思っている。だからこそ一日でも早く災害の復興をし、領地をより良くしようとしている。だからいきなり来た私が好き勝手言うのにも真剣に耳を傾け、参考にしてくれる。彼には人の意見を聞き入れる度量がある。

やはり彼は人の上に立っていた人間なのだろう。だからと言って領地経営が上手い訳では無いが。まあ、人には向き不向きがあるのだから仕方が無いだろう。これから共に頑張っていく相手としては、なかなか良いだろう。いや、むしろ彼であったことは幸運か。変にプライドが高いわけでもないし、領民に対して真摯で、話のわかる人だった。

これからの領地経営について考える。


しかし私はいつまでマーフィー男爵の元で保護されたままなのだろう。私が実力を示すための時間制限自体あるのだろうか。私が無実を晴らされなければ王都どころか、侯爵領に入れないのだから屋敷にすら帰れない。それは一生?いやまさか。


王都から追放されたわけだから、王都内にある学園で、必然的に私は退学扱いだろう。私の罪の真偽で王都は混乱しているという体で王都と侯爵領にある私の屋敷から私のことを追い出すとは随分なことをしてくれたものだ。


あと1年で私と同い年だったライアン王子とサラは学園を卒業する。この国では貴族は学園に通う権利を与えられている。17歳になると卒業する。婚約をしている貴族は卒業後すぐに結婚する者が大半だ。だが、恐らくだが、サラには卒業後1年間は花嫁修業が待っているだろう。普通、政略結婚で既に相手が決まっていたりするので、幼い頃から結婚相手に見合った振る舞いができるよう教育されるので卒業後にわざわざ花嫁修業など行わない。すぐに結婚する。だが、サラは王族の嫁ぐために必要な教養がない。こればかりはライアン王子がどれだけ駄々を捏ねても叶わないだろう。結婚を早めることは出来ない。

礼儀知らずの学の浅い者を王子の結婚相手とすることはいくら王子がその者を愛していて、その者の心根が優しくとも、国の恥さらしになるかもしれない、ましてや外交問題に発展しうるとても恐ろしいことだからだ。

どれだけ短期間に内容を詰め込み、王子の命令しても一年は確実にかかるだろう。仕方がない。私だって王子と婚約してから何年も色々な方面の教育を受けさせられてきた。


と、なると私に与えられた時間は彼らが卒業するまでの1年と、彼らが結婚するまでの1年の約2年か?まぁだいぶどんぶり勘定だが。勝手に一年と仮定したが、そのうち大体的に婚約を発表するだろう。その時に結婚する時期も分かるはずだ。

おそらく結婚する前に、前の婚約者である私を裁くはずだ。

婚約破棄をした後にすぐに違う女と婚約するなど体裁悪い。だから理由が必要だ。前の婚約者のベアトリーチェは、今の婚約者のサラを虐めていた。だからベアトリーチェは正当な報いを受け処刑される。虐められていたサラは虐めから救った王子と恋に落ちる。なんとまあ素敵なシンデレラストーリーの完成だ。大衆受けは上々だ。サラとライアン王子は体裁が保たれ、皆に祝福され結婚する。私はそんなもののために処刑されるのか。改めて考えるととても嫌だ。前世を含め、これまで学んできたことを最大限生かして処刑を免れようと改めて心に誓った。



自分に与えられた時間をだいたい計算した。それではあと1年、2年で、するべきことは何か、出来ることは何か。まずは収入か。

男爵家と領地の金庫を分けろと言った手前、収入を得なければならない。痩せた土地でもなにか輸出して収入を得なければならない。商売をしようか。それなら商会が必要か。実際の領地を見たいと思った。家令のスチュアートに大体の事は聞いたが、見ないことには詳しいことは分からない。この領地で育つ作物はきっと侯爵領の暖かい気候で育つものとは違うだろうし。


ワイアットに「明日この領地内を視察したいと思うのだけど、お許しをいただけるかしら?」「話を通しておきます。」彼は騎士である。しかし執事の真似事もできそうだななんて思った。「お願いするわ。」「護衛と案内を兼ねて私も付き添いますので。」やはり彼も着いてくるのか。

中途半端なところで前話が終わってしまったので今話はそれに伴い、中途半端なところからになってしまいました。読みにくかったら言ってください。考慮します。

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