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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

異世界大戦期

作者: コケのこけし

初投稿でお試し投稿。

ここで評価よかったら話をもっと書く。

マダガスカル共和国 

   マナンボロシ空軍基地


基地近くの酒場にその男はいる。戦中、エースとして名を轟かせていたシュナイダーは、この酒場で一番安い酒を飲みながら哀愁をただよわせ目の前にいる。しかし彼の瞳からは消えない炎をよみとれる。


俺は戦前、ドイツでBf110-cを乗り回してた。とまぁそれは最初のうちだけ。39年のルーマニアの内戦に干渉したときに赤い犬どもの戦闘機にボロ負け、しかもその戦闘機はこっちよりも前に作られた飛行機に負けたんだ。そりゃぁ総統閣下はお怒りになって制空戦闘機から

偵察機や迎撃機にされちまって、簡単に言うと雑用係になっちまった。


それはBf-110に乗っているパイロット全員にとって不愉快だったんでしょうね


あぁ、みんなあの偉大なる伍長に対してお怒りだったよ。そりゃぁ格闘戦に不向きな機体で相手は格闘戦向き。格闘戦に入っちまえばこっちの勝機は0、そんな戦いを強いられてたんだよ。それで負けたら戦闘機として扱われなくなる。一晩にして俺たちの誇りはボロボロのスクラップさ。


しかし、すぐまた光を浴びる事になった


確かに早かったな。あれは一年後起きたブタペスト危機でトラゴンが出てきたときだ。その時に国連軍として来ていた飛行機は軒並みやられていったんだよ。それもそのはず相手は優に時速560キロ近くは出せる。頑張れば600キロもね。こっちは格闘戦ならギリギリ勝てただろうが、相手は上からの攻撃で格闘戦は仕掛けてこない。それで焦った伍長は暇だった俺たちに声を書けたってわけだ。

そして俺たちの相棒、Bf -110はちょっとばかし改造された(不気味な笑いをする)

まず機銃がすべて20ミリになった。そしてエンジンも馬力が少しばかり上がった。おっと一番の特徴を忘れてたな。

そう腹に3.7cm機関砲を搭載していたんだ。


それを始めてみたときどう思いましたか?


狂ってる。そう思ったね。だってそうだろ、

あれ一つで約1・5トンだぜ。運動性は壊滅、速度も壊滅的だと思ったんだが、彼女は俺らの絶望を裏切った。最初搭乗してみたら速度が違う。そうエンジンが試作段階の液冷式1670馬力エンジンを載せたんだよ。運動性は終わってるんだが速度は通常時580。あの時代の実用機でドラゴンに速度に勝てたのは彼女ぐらいしかイなかっただろうね。


その後の東欧防衛戦ではどうでしたか?


バッタバッタとドラゴンをぶっ倒すことはできなかったが、普通の飛行機よりは勝てた。これだけははっきり言える。毎月10、11匹のペースで落としていったかな。でもこちらの被害もまあまあだったな。出撃の度2,3機は未帰還となった。それでも他国と比べたら全然ましだ。


その後の反攻作戦、「ブタペスト開放作戦」ではどうでしたか?


その頃になるとドラゴンはめっきり減っちまったな。そして暇になった俺らには対地攻撃の雑用が回ってきたんだが、別の驚異が現れた。


それはいったい?


ユニコーン騎士やグリフィンといったすばしっこくて小さい奴らだ。まぁおれは一匹だけなら落としたことはあるが、アイツらとは戦いたくないね。


ではだれがいったい始末を?


ドラゴンがたくさん居たとき暇してた単発戦闘機組だよ。あいつら本当に張り切っていたな。いつも最低10匹は殺ってきたな。


その後の侵攻作戦、「暗黒の夜明け作戦」ではどうでしたか?


そこからが大変だった。攻略目標へ行く途中に龍の巣があることが度々あって歩兵や戦車では対処できないからその度に呼び出されては仕留めての繰り返しで、その龍の巣狩りでも一番きつかったのは「ポルテコ山」群生地だった。やつら普段は群れないのにその時だけは群れて卵を守ってたんだ。戦後学者からその時のことをちょっとばかし聞いたんだが、種を保つ危機だから群れて驚異から守ってたんだとよ。でも俺らには関係がない。俺たちは驚異から味方を守ることだ。その頃になると生き残ってきたのは腕の立つ連中ばっかだから一方的に仕留めることができていた。が、集団の中に一匹ヤバイやつがいた。


あなたが仕留めた赤龍王ですか?


ああそうだ。やつはいきなり味方2機を落としていった。一瞬のうちだ。その2機は俺と一緒にブタペストから戦ってきたやつと、反攻作戦から参戦してきた古参がやられた。一瞬でやばいと悟ったね。それは後部に乗ってた相棒のルーカスも悟ったみたいでな、あいつは若造とベテラン以外の単発機パイロットに撤退することを飛行隊長の機に伝えていたな。


単発機もいたんですか?


ああ、護衛機としてな。さすがに侵攻し始めて小さいのがたくさん出てきて単発機の助けが必要になったんだ。


それと相棒のルーカスさんはどこにいるんですか?できれば彼からも話を伺いたいんですが。


あぁ、あいつは死んだよ。終戦後しばらくしたあと起こったドイツ内戦で流れ弾が当たったらしく


そう、でしたか…


これに関してはあいつの運が切れただけだ。

あの戦争を最期まで生き抜いただけで強運なんだから。

話がそれたな、話をもどすぞ。

その後隊長は俺達の進言をすんなりきいてくれたよ。あの人もなんやかんやブタペストの時から生き抜いてたからな。やばいとわかったんだろ。

それで味方機は撤退していったんだが、あいつはその味方機に噛み付いた。一瞬で全滅した。あの中にはまだ17のも居たのに。

クソ。気分が悪い。

その時俺らは何してたかって?

ただその光景を見ていただけだよ。あの時のあいつは優に時速800キロはだしていたね。

こっちはどう頑張っても追いつけない。

その間に俺らは高度を取る組と下で逃げ回る組に別れた。上に行くのは双発と一部の単発。

下にいるのは機動性に優れる単発。この戦術はほんとにやばい時にだけ使うやつだった。使ったことがあるのは黒竜に2度だけ。

その二度もかなりの損害を出したんだがな。

さて若造を蹴散らしたあいつは下で飛び回ってる組にロックオンして突っ込んできた、はずなんだが途中から上昇してきた。そう、俺たちを真っ先に狙ってきたんだ。あいつは他のドラゴンと違って頭が良かった。

その時とっさに隊長は自由戦闘を許可をした。あれは早かった。おそらくあれは本能だ。

俺らは自由戦闘の許可を聞いたあと皆は急降下をし始めた。急降下したあとの速度ならまだこちらに勝機があるからだ。でもあいつはそれを見越した上で急降下中に噛み付いてきた。それで何機落とされたかわからないがまぁまぁ落とされたね。その後下で待機していた単発機組が一緒に急降下してきたあいつに襲いかかった。でもその攻撃は背中の硬い装甲で弾かれた。そしてあいつは回転しだした。

体全部を使って。そして周りによってきていた飛行機をすべて落とした。一瞬で十数機をだ。その後俺たちはバラバラに散った。まとまってたらみんななかよくあの世行きだからな。

その後他の機が何があったかは知らない。帰投したあと生き残ったやつにも聞かなかったよ。そんだけつらかったんだ。そこは察してくれよ。

さて戦闘の続きを話そう。

その後散開したあとに俺はもう一度高度をとった。幸いこの時はあいつに気付かれなかった。あいつは下で逃げ回ってる味方を追いかけてたな。半分遊んでたんだろ。俺にはそう見えた。それを見た時俺にはとてつもない怒りが湧いた。今日死んだやつの中にはたくさんの坊と妻帯者、そしてなにより家族よりも絆が深い戦友がたくさん散ったんだ。

その後あいつが少し高度を取る時に腹を見せていることに気づいた。

そして3分ぐらいかな。あいつが高度をあげようとしたその時、俺は一気にやつの前方から急降下した。その時の速度は見ていないが機が悲鳴をあげだしていたから限界まで出していたんだろうね。そしてやつの目に向かって機銃をすべてぶっ放した。やつも油断していたんだろう。まともに機銃をうけた。

そして機を水平に戻したあとルーカスが興奮しながら赤龍王が地面に落ちていってるといっていたな。その時には実感がわかなかったね。なんと言ううべきか。そのあと言葉では言い表すことのできない疲れがきたな。全集中力を使い切ったんだ。あのあと基地に戻れたのが奇跡だとおもったよ。

あいつを討ち取ったあとだが生き残っていた機はみな散開していたから集合することはできなかったからみんな個別に帰投した。

俺たちが帰ってきたときには数機ぼちぼちと帰ってきてたよ。そして着陸して駐機場まで機を持っていって機から降りた時俺は疲れから気を失って気づいた時には2日が立っていいたらしい。そのあと司令部に報告したあとに生き残った奴らに色々聞いた。

帰ってきた機は俺らを含めて双発が7機、単発が3機。燃料不足で不時着し、味方に拾ってもらったのが単発3機、双発1機。その時には耳を疑ったね。なにせ出撃時には双発機47機、単発機50機の大編隊だったし、この基地の総兵力に近かったからね。その後俺たちには後方での長期休暇がもらえた。そして飛行隊全員に対して勲章が送られたがそんなのはものはいらなかった。もらわない代わりにこの戦闘で消えた戦友の墓を作ってもらったね。そして俺たちがいた飛行隊は解散した。しかたがない。戦力のほとんどを失ったからな。


解散したあとはどうなりましたか?


まず俺とルーカスと数名の搭乗員は本国の訓練飛行隊に送られた。その他は戦地に残った。残ったのは自分から志願したそうだ。戦地にとりつかれたんだろうな。そして中隊長だが最前線の飛行場の基地司令となったよ。あの方も自分から志願したそうだよ。なんでも自分は戦地から逃げることができないらしい。

さて俺が語れることはこれぐらいかな。

この話は俺が言ったことをそのまま書いてくれよ。昔雑誌にこの話をしたんだが多少ばかり脚色されて一躍ときの人になってよ。

俺は戦地風を吹かすつもりはないからな(彼は苦笑しながら言った)


こんなのを呼んでくださりありがとうございます!

よかったら評価をしていってください。

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