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魔法のお勉強

さてと、書庫に着きました。


《言語理解》のスキルを持っているが、メリーが常に私に付いてくる。そして、メリアナ達も私達の専属メイドとして付いてくる為に、文字を勉強していない私が本を読めるのは変な話である。なので、いつもメリアナ達に読んでもらうことしかできなかった。


それに、メリーがいるから、この世界の歴史とかの本読んでとか言えないから、お伽話とかの子どもに読み聞かせるものしか聞けなかった。


だが今回は違う、メリーも成長してるし、ちょっとしたお勉強なら退屈もしないはず。聞くことは魔法についてだし興味もあるはず。


そう思い、私は魔法基礎と書かれてい本を手に取った。


「メリアナ、もうすぐ誕生日で鑑定することですし、魔法についての本を読んで欲しいの」

「なるほど、事前に魔法について勉強しておくのもいいですね。わかりました。椅子を持って来ますので少しお待ちください」

「メリーもそれでいい?」

「いいよ!わたしもきょうみある!」


よし、メリーからも了承を得たし、やっとこの世界の魔法について知ることができる。


しばらくしてメリアナが戻ってきて、部屋に置いてあったイスを2つ並べてそこに、メリアナとメリアルが座る。


その膝の上にメリーと私が座る。本を読むときはいつもこんな感じである。


メリアナとメリアルが私達の前で片方ずつ持って本を開く。


「それではこの本は少し難しいので要約とかしながら読み上げますね」


「この世界には魔法というものがあります。魔法は、この世界を創ったとされる創造神様より我々の生活をより良くするために、お与え下さったと伝えられています。私達の中には魔力というモノがあり、又、空気中に存在する魔素この2つを行使して魔法を使うことができます」

「じゃあ、私達も魔法つかえるの?」

「えぇ。誕生日の日に鑑定して適正のある魔法を調べてからですが」

「適正って何?ないと魔法使えないの?」

「適正が無くても使えないことはないですが、上達もしにくいですし、実用性がある程の行使も難しいのです」

「なるほど。適正の有無があるってことは魔法には種類があるの?」

「その通りです。魔法には属性があって火、水、風、土、雷、闇、光、回復の8つですね。稀に空間と無などの珍しい属性もありますが滅多にないので省きますね。闇と光以外はお嬢様達が想像してるものであってると思うのでこの2つだけ詳しく説明しますね」


ん?待て待て待て、今さっき聞き間違いでなければ3つも私の持ってない属性魔法出てきたぞ?


めちゃくちゃ気になるが今は我慢だ。自分の持ってない属性魔法の情報をメリアルは言おうとしてるし。


「まず、光魔法ですね。光魔法は主に味方の強化ですね。身体能力を上げたり、魔法の威力や効果を上げたりできます。後はアンデッド系のモンスターを浄化する時にも使えますね。闇魔法は光魔法の逆で身体能力や魔法の威力と効果を下げるものですね。それと、呪いや毒、麻痺の状態異常にも付与できます。どちらも補助がメインですね」


ふむ、いわゆるバフとデバフってことか。前世では無かったし、今回はこの2つと雷を練習することになるだろう。


それに、無魔法は自己の強化系魔法だし、光魔法と重ねがけできるかどうかとか、研究もしてみたいな。


「最後に魔法のレベルを上げるたびに魔法の威力

、効果が上がります。それと、使える魔法も増えていきます。とりあえずここまでが知っておいておきたい基礎ですかね。あ、言い忘れてましたが基本適正数は1つですね。2つだと1000人に1人、3つだと1万人に1人、4つだと5万人に1人と言われてますね」

「家族みんなはいくつ持ってるの?」

「私と妹は2つ、旦那様とクラリナ奥様が3つ、フロメリ奥様が4つでしたね。お二人のお兄様方については、私達が来たのが2人が学園に行った後なので知る機会がなくお教えできません。ちなみに5つ以上はまだ確認されてはいないとか」


よし、私は火、水、風、土、空間、無の6つ持ちだから誕生日ヤバいことになるぞ。妹の嫉妬云々以前の問題だな。やっぱり魔道具の破壊するしかないか。


あぁ、こういう時のスキル創造なのに使えないとか。私がもし魔道具の破壊を失敗したら今後の生活縁談祭りの人生になるよきっと。


まだ、男の子と話したりとかしたことないから分かんないけど、多分生理的に無理だね。元男として受け付けれない。


せめて、同性同士の結婚が認められるかは調べとかないとね。


とりあえず今はその事考えても何か変わるわけないしそれよりも魔法よ魔法。


当面は新しく知ったその3つを練習することにしよう。


今日寝るときにこっそり練習とかしたいが、誕生日の鑑定で魔道具を破壊できずに全属性持ちとかになると7つ持ちから9つ持ちにグレードアップして更に面倒事になると思うし、鑑定後にしようと思う。


後、心配なのはメリーね。話を聞く限り、このままだと確実に私より適正魔法が少ないとなるのは確かね。


せめてお母様と同じ4つならあんまり比べられる事も無いと思うけど、そのせいでメリーとの間に亀裂が生じるのは避けたいわね。


そうすると、魔道具破壊は失敗できないな。今日から本格的に計画を練らないと。


「フローラ様、どうかされましたか? もし、内容が難しくて伝わらなかったのなら、申し訳ありません。もっとわかりやすく伝えれれば………」


と、メリアナが謝り始めた。


違うんだ、メリアナ。私が悩んでたのは誕生日の事なんだ。何か言い訳考えないと。


「あ、ごめんね。フロメリお母様が前に一度暑い日に氷を作って下さったけど、魔法の属性にそれがないから不思議で」

「そうてしたか。それについてはまず水魔法で水を生成した後に火魔法で水から熱を奪って凍らせるのです」

「そうだったのですね。ありがとうメリアナ!」

「いえ、これも仕事の内ですし」


よし、多分誤魔化せた。そういやメリーはどうしたんだ?さっきから何も喋らないし、ス〜ス〜という音が光魔法の説明辺から聞こえてたからなんとなく察しがつくけど。


そして、メリーに顔を向けると、うん寝てる。


凄く気持ち良さそうにメリアルの本を持ち上げる為に上げてる腕を枕にしてる。


「メリー寝ちゃてるね。もしかしてこの本ホントは興味無かったのかな? 」

「いえ、ただどこぞの誰か様がベッドの上で跳ねていたのでその疲れだと思いますよ。話を聞こうと起きようと努力はしていましたし」


そっかー。ベッドの上で跳びはねてたのが原因か。そりゃあ朝早くから起きてやってた…し………え?


「いつバレたの?」

「バレるも何も、お嬢様達の部屋が防音構造をしている訳でもないですし、あれ程はしゃいでいて聞こえない方がおかしいと思いますよ」


なんだと!? 最近はほぼ毎朝していたぞ。いや、まだだ。メリアナ達がこのことをお母様達に伝えていなければ何も問題な…


「そしてそれを毎朝お母様方に報告しております」


報告…してる…。ん?けど怒られてはいないよな。何故だ?


その事を訪ねようとすると、バンッ!っと書庫の部屋の扉が勢いよく開けられた音がした。


「フローラ、メリー私も一緒に混ぜて!」


お母様の大声が書庫に響き渡る。


お母様が何故ここに?今までに私達が本を読んでいるときに来たこと無かったのに。


いや、それよりも今はメリーは寝ているのだ。この天使の寝顔を見る時間を奪われてたまるか。


「お母様、静かにしてください。今メリーの寝顔を堪能している所なのです」

「あら、そうなの?ごめんなさい。それにしてもメリーは寝ちゃたのね。ならフローラから先にプレゼントについて聞きましょうか」


あぁ、そういやまだ誕生日プレゼントの欲しいモノを言っていなかったな。私は特にこれという欲しいモノは無いし、メリーのとお揃いってのも悪くないな。


「そうだったのですね。なら私は、特に欲しいモノは無いのでメリーにだけ聞いて下さい。メリーとのお揃いとなる感じがいいです」

「そ…そう。欲しいモノは無くて、メリーの欲しいモノとお揃いにするのね。分かったわ」


なぜか、寂しそうというか哀しい顔をするお母様。


どうしたんだろう。まさか、メリーの欲しいモノ実は値が貼るモノだったのでは? それで、私の分だけはまだ聞いてなかったから、それより安かったらいいなという希望を持って話しかけた。


だが、私はメリーとお揃いと答えてしまった…と。ホントにごめんお母様。その意図に気づけなかった。


違うな。それ以前に、私がメリーの欲しいモノがわからなかったこと自体だめだったんだ。くっ、姉として一生の不覚だ。妹の欲しいモノの予想が何一つ出てこないし。


とりあえず、お母様のその顔色を変える為の話題を…


「お母様、メリーは寝てることですし、寝顔を堪能して一緒に待ちましょう?」

「え?あ、えぇそうね。可愛い娘の寝顔を見つめるのもいいわね。メリアル、隣座っていいかしら?」

「えぇ。いいですよ。眠りは深そうですし、起きるまでは結構時間がかかりますけど」

「なら、一緒に寝ましょう、お母様。久々に3人でお昼寝です!」

「そうね。ならそうしましょうか。それじゃあ私がメリーを寝室に運ぶわね」


ということで私達双子の部屋に移動して、メリーをベッドの中央に、両方端に私とお母様が寝そべる。


お母様はメリーと私の頭を交互に撫でたあとに、瞳を閉じた。


その顔色はとても穏やかで心地よさそうな雰囲気だ。


ひとまずは、これで大丈夫かな。


にしてもメリーの欲しいモノが高いモノとは思わなかった。これを機に、メリーの欲しがるモノとか好きなことをもっと理解できるようになろう。


私はメリーの姉だもの。しっかりしないと。


「それじゃあ、おやすみなさい、お母様、メリアル、メリアナ」

「えぇ、おやすみフローラ」


そう言って瞼を閉じると、私もメリーと同じ子どもであるせいか、直ぐに意識が遠のいていった。


ちなみにメリーの欲しいモノはたーたまの友達としてのぬいぐるみです。この世界には裁縫スキルとかありますのでそこまで値段は高くありません。

ここで、たーたまの事がぬいぐるみだとすぐわかる人がいるかどうか……。

1週間投稿を早くできるか?って言われると一応常に3話ストックがあるように心掛けてはいますが、これ以上早くなると多分途中から不定期投稿に早変わりしそうなので、今後もこの更新ペースとなります。

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