誕生日 普通に町を観光する
短めです。後書きお知らせも付けてます。
あれから私たちはギルドを見に行った。
ギルドと言っても複数あって冒険者ギルド、商会ギルド、薬師ギルドがこの領地にある。他の領地では剣士ギルドとか魔術師ギルドなどの戦闘スタイルで別れてるギルドもあるらしい。
そして現在、レビュタントまでにスキルレベルを上げるためにお世話になる冒険者ギルドに来ています。
ここに着くまでメリーとソフィーに両腕をガッチリと掴まれて移動してました。てか、私迷子とかならないから………あ、なりましたね。スイマセン。
中に入ると昼頃なので、殆どの冒険者は依頼達成の為に出張らっている。こちらをチラチラと見る視線が伝わるが、このメンバー的にそうなっても仕方ないかな。
一先ず受付に向かい、メリアルたちがここに来た要件を話すと、受付していた女の人は案内役の人を読んで、その人に付いて行くように言われてギルドの奥に案内される。
奥にある扉を開けると、地下に続く階段があり、降りていくと、訓練場になっていた。
スキルを使ってなくてもなんとなく魔法をこの部屋全体に使っているのを感じる。
何の魔法かは流石に分からないが地下の訓練場だし、壁や天井とかを頑丈にしたり、前世のどこぞのゴミ置き場みたいに部屋を広げたりしてるのだろう。この部屋地味に学校の校庭の3倍はあるし。
「ここが、貴方たちがスキルレベルを上げる為に訓練する場所よ。まぁ、スキルが無ければ無駄な事ですけどね」
そう言って彼女は私を見てクスリとニヤけた顔を私だけに見せる。
完全に私がスキル無しと思って言ってるよね、それ。おそらく鑑定のスキルで私たちのスキルを見たのだろうけど、間違っているから………今手加減中だから。まぁ、ホントにレベル上がるスキル無いからなんとも言えない気がする……。
「一先ず案内はこれで終わりにします。詳しい事は王都にあるギルドでランクの試験を受ける時にすると思うのでそちらでお願いします」
フムフム。王都にあるギルドで試験が……あの〜初耳なんですけど。てか5歳が受けていいの? 前世は……15歳からだった気がするけど、子どもの死亡率跳ね上がるよ? そんな年齢制限の無いようなことしたら。
そう思いながら、メリアルに詳しい説明を目で訴えかける。
「そういえば、説明しておりませんでしたね。ギルドで試験を受けるのは、デビュタントで偶然スキルとそのレベルが同じ場合より使いこなせる方が相手より優位なのはわかりますよね? それをギルドのランク試験で分かり易くライン引きをするのです」
「なる程。ちなみにランクはどれくらい取れればいいの?」
「そうですね。最低ランクがFで、次が-E、E、+Eとなっていて最高が+Sとなりますね。基本的にE帯の子どもが殆どなのでD帯のランクを取れれば相手のマウントを取りまくれますね」
「わかったわ。ありがとうメリアル」
「いえ、メイドとして当然の事ですよ。ちなみに私たち二人は+Aでございます。少しの自慢です」
とりあえず、ランク帯ごとにも上位勢、下位勢があるのね。あれでしょ、例えるならスプラトゥー○のランクマッチのあれを採用した形式ってことでしょ。それくらい理解でき……「「りゃん……く?」」てないよね。うん。そういや私たち4歳児でしたね。メリーとソフィーが分からないのが普通ですよね。
私も、小首を傾げて分からない振りをしておく。
「王都に行く前に勉強もしますので、直ぐにランクについて分かる様になりますよ。後、礼儀作法も身に着けましょうね」
「「「は〜い!!」」」
私たちは声を揃えて返事をしたあと、ギルド内を探検させて貰い、(許可された範囲だけですけど)お昼になったので、昼食を食べる為にメリアルたちに案内された店に入っていく。
店の名前は『1100』で、これで百獣の王と読むらしい。最後の文字はゼロじゃなくてアルファベットなのね。
中に入ると、そこはメイド服の獣人のお姉さんが数人いた……………モフモフだ〜〜〜!!!
私は理性をなんとか抑えて、案内されたテーブルを囲む椅子に皆それぞれ座る。
ここって天国ですか!? ここって天国ですか!? 大事な事なので2回言ったけど天国ですよ! メリーとソフィーは天使でカワイイし、それも良いけど、獣人みたいなモフモフは無いからね。これだけは獣人やペットでしか堪能できないのですよ!
顔に出さないように興奮しながら、渡されたメニューを見て注文を決めていると、カレーがあったのでそれを頼む。
メリーも私と一緒が良いと言ったら釣られてソフィーも同じモノを頼んだ。
メリアルたちはパスタ系を頼んで、料理が来るまで暇なのでお喋りを始める。
「そういえばメリ……じゃなくてシーナの姉特効のオンオフ出来る様になったの?」
「はい! スキルオーブ屋という所で《手加減》のスキルを手に入れましたので!」
とりあえず初耳だけど、どんなお店かはなんとなく分かる。気になるのはオーブそのものをどうやって仕入れているかかな。
「お姉ちゃん、お姉ちゃん。スキルオーブって何?」
「はぅ……。あ、えっとですね。簡単に言うと自分の持っているスキルを何も入ってないオーブに込めて、それを売りに出す感じですかね。基本的に売られてるのは、いらないスキルばかりですけどね。ちなみに《手加減》のスキルは銅貨5枚でした」
五百円……だと? 私からしたら十万円でも買ってメリーに付けるぐらいの価値はあるけど……まぁ人それぞれって事かな。
それにしてもメリアル……実の妹か隣に居ながら私のに悶えるのは……まぁいいや。
「そうなのね。あ、この後の予定はどんな感じなの?」
「予定では、お昼の後に劇を見て、お屋敷に帰り、スキルレベル上げの準備が整っている手筈になっています」
午後は劇の鑑賞と訓練ね。メリーとソフィーは良いとして、私はどうなるんだろう?
上げるスキル無いから勉強でもしてろ的な感じになりそうかな……そう思うと何か一つでもスキルレベルが1の見つけたいな……。
「あ、それなら屋敷への帰りにスキルオーブ屋で私も何かスキルを得たいけどいいかな?」
その言葉を聞いてメリアルたちは顔を俯けて何か言いたそうにしてるが口に出しにくい感じの様子だ。
これは……あれか? スキルオーブを使うのに条件があって、私はそれに該当しないって事かな。
「お待たせしました〜。カレー3つと、タラコスパゲティに、カルボナーラ、ペペロンチーノです」
そんな時に料理が届く。
「さ、さぁ! ご飯が来ましたし、冷めない内に食べましょう!」
話逸らすの下手くそすぎでは!? まぁスキルオーブは諦めるとしましょうか。私がスキルオーブを使えないのに、行くのもアレだし……よし、コッソリ今日の深夜辺りに抜け出して見に行くか。
え? 勝手に行動して怒られたばかりじゃないかって? 忘れましたよそんなこ……「ミカ、貴方なんか反省してる気が何故か急にしなくなったんだけど?」
「あ、アハハ。気のせいじゃないかな。疲れてるんだよきっと」
「そう? なら別に良いんだけど」
怖い怖い怖い! ホントになんで女性って勘がとてつもなくいいんですかね!? 後、さり気なく殺気も混ざってませんか!?
般若のスタンドがみえるのですが……。
その後、屋敷に帰るまで劇を見てる間もメリアルは数秒おきに私の事を見るのを繰り返しいた……。これ、屋敷から抜け出せる気がしないし諦めようか。うん、死にたくないし。
主人公の前世編の「クラスで存在感の薄い勇者記録」でヒロインの名前を思いつかないアホな作者の為の案を11月の第2金曜日を締め切りとして募集しております!
まさか作者もここまでネーミングセンスが自分に無いとは思ってもおりませんでした……。
是非ネーミングセンスとかに自信があったり、興味がある方はこの作品、もしくは前世編の方で案を出してくれるととても助かります。




