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誕生日 町に行く

「ここはこれよ!」「いえ、これとこれの組み合わせも……」「いっそのことメリー様とペアになるこの服は……」

 

まだ……終わらないの? 町に行く為にお金持ちの平民風で服を着る予定なんだけど段々服が派手になり始めてる。


「あの〜この服と、このズボンがいいです。動きやすいですし、貴族らしさも無くなりますので」


メリーやソフィーを待たせているので、個人的にそんな服選びなんかで二人を待たせたくはない。


「で、ですがそれは男の子が着る服装……いえ! これは似合いますよ! 貴方達、今すぐにフローラお嬢様に合う男装の服を持ってきなさい!」

「はい!」


え……なんか始まったんだけど。てか、服を取りに行って帰ってくるまでに五分も掛けずに戻って来たメイドさん達ヤバくない?


何処に私のサイズが合う服(しかも男の子用)がそんな短時間に………あっお兄様たちのおさがりかな? それならまだこの速さもわかる。


そして、次々と着替えさせられ結果、帽子で髪を中に入れ、服は上下共に黒色で統一された感じになった。


私としては元男としてズボンを履いて動ける事に喜びを隠せない。女の子だからスカートばかりだったし少し抵抗感もあったからね。


鏡で私の見た目を確認した後部屋を出るとメリアナが待っていた。


「メリー様たちは屋敷の外に待機させている馬車の中でお待ちです」

「分かったわ。それじゃあそこまで案内よろしくね」


一応屋敷の構造は全て頭に入っているけど、年齢的にこんな事言うかなと思いそう言って、手をメリアナに差し伸べる。


「畏まりました」


メリアナは少し微笑みながら返事をして私の手を握り歩きだす。


その手の感触はとても柔らかく、けど、所々硬い感触もある。硬くなってるのは指の関節ばかりなので、メリアナの武器は糸かなと思う。


「メリアナの得意な武器って糸とかの細い物だったりする?」

「はい、正確には暗器術の中で特に糸がとく…………フローラ様どうしてその事を知ってるのですか?」


あっ、つい好奇心で聞いてしまった。流石に手を触った感触でとか言えないしな……。


「え〜と、数日前にフロメリお母様に皆さんの事について聞いた時にその事も知ったの」

「そう……だったのですか。さて、この扉を出たら外に出ますよ」


これ誤魔化せてるのかな? そんな不安を持ちながら、私は玄関ホールに着いて扉を開け外にでる。


外には藍色の馬車があり、中に入るとソフィーとメリーが肩を寄せ合って眠ってい………え? かわいい天使が二人仲良く眠っていますよ!


写メだ! 写メを撮るんだ! けどこの世界にカメラなんてないし、前世でそれらしい道具は造ってたけど、空間魔法で入れた物って何一つこちらに持ち込めたてないんだよね。


メリーは白の帽子に冬なのでワンピースの袖とスカートを長くした感じの服を着ている。前世で服に興味が無かったから服の名前が分からないがとても似合っている。


ソフィーは、赤色のカチューシャに、藍色と黒色を基調としたカーディガンとスカートを着ている。


似合ってる〜。似合ってるよ二人とも〜♡!


私は二人の反対側に座り息を荒げながらこの光景を目に焼き付ける様に眺める。


メリアナたちはこの馬車の前と後ろを挟むように歩いている。


普通はできなそうな事だが、無属性の身体強化の魔法でそれが可能である。


ソフィーの専属メイドさんは、私たちの馬車の上で光魔法で光を曲げて透明になった後、周りを警戒している。


私としては光魔法がバフ以外にも使えるという収穫があったので喜ばしい事である。


町と屋敷は少し離れているので町の入り口までは馬車で移動して、そこからは皆徒歩となる。


ちなみにメリーたちは入り口に着くまで起きなかった。


「ほら、メリー、ソフィー起きなさい。町についたわよ」


私はメリーたちを起こすという名目でホッペを触りまくる。柔らかくて気持ちいいんだよねこれ。


「ん、ん〜おね……さま? あ! おねーさまおはようございます!」


そう言ってメリーは私に思いっきり抱きついてくる。姉特効のせいもあってか、勢いを殺せず後ろに倒れそうになるが、ストンっと後ろにある椅子に腰を降ろす形になり、受け止めることができた。


「もう、メリー危ないから急に抱きついたりしたら駄目でしょ」

「でも、おねーさまがすぐにきてくれないから……」

「確かに私がすぐに来なかったのも原因ね。ごめんね心配かけて」

「うん!」


そんなやり取りをしているけどもソフィーが一向に起きない。


「ソフィー起きてー! 町についたよ。早く起きないとくすぐるよ〜」


そんな事を言いながら実際『ソフィー起きてー』辺りから私はソフィーをくすぐりを始めてる。


しかし、ソフィーは起きてくれない。メリーも一緒にくすぐりをしてるけどそれでも起きないとは……。


すると、馬車の扉が開き、ソフィーの専属メイドさんが入ってきた。


「メリー様、フローラ様、ここはわたくしにお任せ下さい」


するとメイドさんは空間魔法から黒い水晶みたいなのを取り出しそれをソフィーの口に突っ込んだ。


え……何を突っ込んだの? 黒いし、少なくとも美味しい可能性は無いと思うけど。


「今さっき入れたのは凍らせたコーヒーですよ。確か数十年前に10歳にも満たない令嬢がこれを開発したと聞いています。味は苦いですが、砂糖やミルクを混ぜて飲むと案外癖になるような味わいでして……」


ハイ、絶対その人転生者。コーヒー好きなら少なくとも大人の時に死んだ可能性があるか………って今は関係ないか。


ソフィーの顔を見ると口の中の氷が溶けてきたのか、凄く苦そうな顔つきにな……


「苦い! 苦い! 苦い! 苦い!」


ソフィーは氷を吐き出しながら涙目で椅子の上を転げ回る。その姿には公爵令嬢としての威厳は捨ててるに近い。


ソフィー……それは流石に同情するよ。


「惜しい人を亡くしてしまったわ。ソフィー貴方の事は忘れないから。さて、町を見てまわりましょうかメリー」


私は悶えるソフィーを横目に馬車を降りようとイスから立つ。


「死んでません! 生きてますから私! それにカリリナ! 主に対してコーヒーを口に入れるとは何事ですか!」

「いえ、そうすれば確実にソフィアナ様は起きてくださるので」

「他にもっと起こし方あるでしょう、もう……それとフローラは何をニヤけてるのですか?」

「いえ! ホッペを膨らませて怒ってるソフィーが可愛かったとか、涙目のソフィーを見てて面白かったとかそんな事は一切考えておりませんので」

「絶対そう思ってたじゃないですかー!」


ふむ、ソフィーはいじり甲斐があるな。確かカリリナって言ってよね。多分気が合うと思うし後で語り合いましょうか。


ソフィーはポカポカと私の胸を叩くが4歳の攻撃がオリハルコンより硬い私に効くわけないので微笑ましくそれを見ながら可愛いと想う。


ソフィーと十分に打ち解けてきたなと感じながら、私はからかうのを辞めない。


「ほら、そんなことより町についたから早く町をまわりましょう!」

「そんなこと?! ねぇ私のをそんなことって言った?!」


私はソフィーの反応にクスクスと笑いながら、ソフィーから逃げるように、馬車を降りる。


降りた先に、メリアナとメリアルが町の入り口で待機していた。


「お嬢様方、これから町での護衛を兼ねて案内をさせていただきます。できるだけ私たちから遠く離れないようにしてください」

「分かったわ。ほら、メリー、ソフィー、早くしないと置いていくわよ」

「「は〜い!」」


二人が声を揃えてこちらに向かって楽しそうに駆け寄ってくる。


その姿を見ると、4歳なんだな〜としみじみと思う。ソフィーは他家に来てるし、令嬢として少し背伸びしてた所があったけど既にそれも抜けているみたいだし。


二人が私たちの元に来たのでメリアルたちが案内を始める。この世界の町をゆっくり見るのはこれが初めてなので、内心私もはしゃいでいたりする。


こうして私たちのお出かけが始まった。

最近Vtuberにハマって打筆が疎かになり始めていて少し危機感を覚えいる作者です。


今回も読んで頂きありがとうございます。

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