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第三話;転校生!その名は真衣!

いつものように目覚まし時計のアラームがなる。

僕は目覚まし時計のアラームを消していつものように起きる。


うわ……マジで眠い……。

目をあけるとそこには真衣の寝顔があった。しかも近い!ものすごく近い。

そしてナイトブラからあふれんばかりの大きな胸の谷間も見えていた。


「おい。真衣。起きろ。真衣」と言うも起きる気配なし。

しょうがないので体に触れて揺り動かした。

「もぉ……みいなちゃん、うるさいよ……」

「寝るな。真衣。起きろ!」と言ってやっと真衣が目を開けた。

凄く眠たそうな顔で、「あ。みいなちゃん、おはよぉ」と言った。

「真衣、何で僕のベッドまで占領しに来た」

「ん?えーと……」

最初は(何言ってるの?)みたいな感じで僕の顔を見てから、自分の居る位置を見渡して言った。

「みいなちゃんのおかげでベッドから落ちずにぐっすり寝れた。ありがとう」

「真衣。パンツ見えてる。ちゃんと隠せ」

「ん?んー、うん、見えてるけど?」ものすごく寝ぼけた顔して言った。

「だから見えてるって言ってるの」

「みいなちゃん、何言ってるの?見えてるに決まってるじゃん。服着てないんだから」

「だから、起きてさっさと服着ろよ……」


僕はさっさと一階に降りて顔を洗いに行った。

そしてまたいつものようにブラシで髪をとかし寝癖をなおした。

歯を磨いて顔を洗って、またいつものように自分の顔を見た。

姉が二階から降りてきた。

「また、みいなちゃんは自分の顔見てるの?自分の顔に惚れちゃったの?」

「姉さんさ。聞いていい?」

「ん?何?」

「こういう顔の弟ってどう思う?」僕は本音を聞いた。

「べつにいいんじゃないの?すごく可愛い弟大歓迎だよ」

「妹のほうが良かったとか思わんの?」

「べつにいいんじゃないの? みいなちゃんは弟だけど妹要素入ってるし」

妹要素も入れていたのか!


「みいなちゃんも朝霞(あさか)も早く朝ごはん食べな!あれ?真衣ちゃんは?」母登場。

「さっき一緒に起きたけど?さっさと着替えろって言って降りてきた」

「真衣ちゃんはすごい低血圧だって聞いてるの。みいなちゃん、また起こしてきて」

ったく真衣のやつは……。

「まい~!早よ、起きろよ!」と言いながら二階に行って、僕の部屋のドアを開けた。

思い切り下着姿で二度寝していた。


僕は体を揺すりながら「真衣!マジで起きろ!」と言ったが起きず、

無理やりに上体を起こして、「真衣、起きろ!」と言ってやった。

真衣は目を開けて僕の顔をまじまじと見て、

「みいなちゃん、すごく可愛い!」と言って抱きしめてきた。

僕はマジでむかついたので、頭に本気(マジ)チョップを食らわして、

「寝ぼけとるな!早よ。起きて来いや!」と言って真衣を起こした。


「お母さん、真衣をお姉さんとこに移動させて」と僕が言った。

「やだ、部屋が狭くなる」とお姉さんに速攻で却下された。

「お姉さんと真衣なら、女同士で良いんと違うの?」

「それなら、みいなちゃんと真衣ちゃんでもいいじゃん?」と姉が言った。

なんでや……。

姉さんの中ではマジで僕は妹と言うことにされているらしい。


そのうちに制服に着替え終わった真衣が二階から降りてきた。

「うんうん、真衣ちゃんの制服姿、可愛い。可愛い」姉が言った。

「みいなちゃん、朝、寝ぼけて抱きしめちゃって本当にごめんね」

「真衣ちゃん、すごい低血圧って聞いてるからねえ」と母が言った。

あれ? 突っ込みところってそこ?

「お母さんさ。ちゃんと聞いてる?僕は下着姿の真衣に抱きしめられたんだよ?」

「そうなの?それは大変だったわねぇ……。真衣ちゃん、寝ぼけないようにね」

あれ? そう言う返し?

これで判った事がある。母も僕のことを息子というより娘とおもっている……。


僕も着替えて学校に向かうことにした。

真衣も僕と一緒に登校した。


「眠い、ちょっと寝不足だ……」

「みいなちゃん、ちゃんと寝ないと美容と健康に悪いんだよ」

「大半は真衣のせい」

「わたし?私は昨日は早く寝たじゃん。みいなちゃん、人のせいにするのは良くないよ」

「お前が寝返りを打つたびに顔が近くて寝息が聞こえて寝れんかったんだよ。

 それに寝相も悪いから、布団を蹴飛ばして裸のままで寝てるしさ」

「あはは……。それはごめん」

「やっと寝れて起きたら、僕のベッドに占領してきて真横で寝てるしさ」

「それは良いじゃん。みいなちゃんと一緒に寝れたんだしさ」

全然、よくねえよ!


「なになに?一緒に寝た?どういうことだ?みいなちゃん」

「相沢! びっくりさせんな」

「おう!それはごめんよ。おはようさん、みいな。真衣ちゃん」

「相沢さん、おはようございます」


「それでさっきの話何よ?一緒に寝ただの、占領しただのってさ」

「真衣が僕の家に引越ししてきたんだよ。それで僕の部屋に真衣が来たって言う話だよ」

「それでみいなと真衣ちゃんが、一緒に寝るということになったと」

「簡単に言ってしまえば、そういうこと」

「なんだ、そういうことか。つまらん」

「つまらんちゃうわ!俺はこいつのせいで寝れんかったと言っとるんじゃ!」

「みいな、おまえな、本当によ~く考えてみい」

「なにがだよ?」

「真衣ちゃんをよく見てみろ。みいなの従妹(いとこ)と言うだけのことがあって、

さすがに可愛い要素が満載だ。しかも幼顔ときている。そしてあの大きな胸のふくらみ。

それを毎日、無料(タダ)で見れると言うのに、お前はすごい贅沢だと思っとらんのか!」

「その真衣のせいで全く寝れんかった!って言ってるんじゃ!ボケ!」


学校に着いて校門を見た。

「今日は村木は居ないみたいだぞ。良かったな」

「村木さんってどなたなんですか?」真衣が言った。

「生活指導の先生でな。みいなの髪の事で現在もめている」相沢が言う。

「みいなちゃんの髪の毛のこと?」

「うん髪の事でね。長いから切れと」

「えぇ!それはひどい!みいなちゃんって女の子のようなものなのに!髪を切れって許せんわ!」

「女の子のようなものじゃなくて、俺はちゃんとした男だ!」


真衣は転校のことで担任に会うというので、真衣は職員室に向かって行った。

「真衣ちゃんって、良い子やね」相沢が走っていく真衣の後姿を見て言った。

「真衣か?良い子かねえ」

「みいなはおまえ自身が凄く可愛いから、真衣ちゃんの可愛らしさが見えんのじゃ!」

「可愛い可愛い言うな!うざいわ!」


教室に入って自分の席に行った。

「おはようっす! 金子」

「金子って誰だ!俺は水戸だ!」


相沢も隣の自分の席に座った。

「さっきの話に戻るんだけどな。やっぱり凄く可愛いより、凄くカッコいいのほうがいいと思うんな」

「よく言うイケメンっていうやつ?」

「可愛い女性顔の男より、カッコいい顔のイケメン男子のほうがよくね?」


「さっきから何の話してんだよ。おれも混ぜろ」水戸が話しに加わってきた。


「えっとな、みいなが女と寝た。って言う話」相沢が言った。

「ちがうやろ!」

「え?マジで?それで相手は誰な?」水戸が真剣に聞いた。

「昨日来てた従妹の真衣ちゃん」

「マジで!もうやったのか!」

「やっとらんわ! 相沢、そう言う話しちゃうだろ!」

相沢が爆笑してた。

「さっきも言ったとおり、イケメン顔の男のほうが良くないか?と言う話」

「みいなの好みのタイプの話か?」

「水戸、誰が俺の好みのタイプの話をしてるように思うんだ?」

「ちがうのか?」

「ぜんぜんちゃう」


チャイムが鳴り先生が来た。

「えっと今日はまず最初に転校生を紹介します。入って」

クラス中が注目した。真衣だった。

「やった女の子の転校生だ」「なかなか可愛いかも」と言う声が聞こえてきた。

僕は相沢を見た。相沢はなぜか笑っていた。

「みいなちゃん、これは大変なことに」相沢が僕に小さな声で言う。

「相沢、他人事(ひとごと)のように言うな」

「だってさ他人事だよ、おれはさ」

「でも本当にマジでかよ……」


「さて自己紹介して」

「はい。今日からこのクラスに転校してきた西尾真衣といいます。よろしくおねがいし……」

真衣が僕の顔を見ていた。

「あ!みいなちゃんじゃん。同じクラスなん?って相沢さんも一緒じゃん!」

真衣が興奮気味に言っていた。

クラス中が僕を見た。相沢はよろしくという感じで真衣に軽く手を振っていた。

「俺も自己紹介したよな?」水戸が僕のほうを向いて言っていた。

「本当に勘弁してや……」僕は頭を抱えた。


舞の席が真ん中の列の一番後ろになり、僕、相沢、真衣の順番になった。

「みいな」相沢が呼んでいたので「なに?」と言って振り向いた。

「席、変わってあげようか?」

「せんでいい」


一時間目は国語の授業だったが、まだ真衣は教科書類が届いてないようだった。

「真衣、教科書とかいつ来るって?」

「今日の放課後に来るって言ってた」

「全教科分?」

「そうじゃないの?」

「この相沢が運ぶお手伝いいたしましょう」

「この水戸もお手伝いさせて頂きます」

「ありがとうございます。相沢さんに水戸さん」

「それなら俺は必要ないかな」

「みいなちゃん、か弱い女の子にこんなに優しい二人が手伝ってくれるのに、

 みいなちゃんは何もしてくれないの?従妹として寂しいなぁ」

「誰が、か弱いって?」

「わたし!」

「わかったよ。参考書も買うんだろ?一緒に本屋に行ったるよ」

「さすがみいなちゃん、優しいなぁ」

本当にこいつ良い根性してるわ……。


授業が始まり、僕の教科書を真衣に渡して、

僕は隣の相沢から見せてもらって授業を受けた。


お昼休みになって僕たちは購買に行き、パンを買ったりおにぎりを買って来た。

真衣はクラスから質問攻めにあって何も買うことが出来ない状態だった。


「うわ。みんなからの質問攻めすごく辛かったわ」

ご飯を食べたいからと言って、無事に質問攻めから解放された真衣が言った。


「ほれパン、真衣の分を買っといてやったぞ」僕は購買で買ってきたパンを渡した。

「みいなちゃん、ありがと」

「なに聞かれた?」

「ほとんど、みいなちゃんのことを聞かれてたよ。

 みいなちゃんの従妹って本当?とか、みいなちゃん寝るときなに着てるの?とか」

「あいつら何を聞いてるんだよ!」

「それで何処に住んでるの?って聞かれたときは、みいなちゃんと暮らしています。って答えた」

「お前も何を答えてるんだよ!」


午後の授業になって授業を受けてる時、教室内でひそひそ話がそこらじゅうで聞こえていた。

休み時間の時には廊下でもひそひそ話が聞こえてくる。

僕はなにやら、嫌な予感を感じていた。

次の授業の時もひそひそ話は止まず、僕の嫌な予感は見事に的中した。


『1年C組 西尾みいな、同じく1年C組 西尾真衣。大至急、生活指導室に来るように!以上』


「あらら、村木に呼び出し食らっちゃった」相沢が言った。

「うわーマジでかよ! しかも真衣と一緒に呼び出しってなんだよ!」


僕は真衣を連れて、生活指導室に行った。

生活指導室と言っても部屋ではなく職員室内の角にテーブルと椅子があり、

カーテンで仕切られていると言う簡単なものだ。


職員室に行って「失礼します!」と言って僕と真衣は入って行った。

村木先生が自分の机から「お前ら、ちょっと来い!」と呼ばれて生活指導室に入った。


「学校内でお前ら2人が同棲しているといううわさがあるんだが本当か?」と村木が言った。

「それは違います。真衣は従妹で僕と同じ家に住んでいて両親も姉も一緒に住んでいます」と答えた。

「それならこのうわさはなんだ?」

僕は(こと)のいきさつを話した。真衣がクラスの人に質問攻めにあって、

何処に住んでいると聞かれたから、僕と一緒に住んでいると答えたために、

それがうわさになり同棲していると言う話に変わったんだと事細(ことこま)かに村木先生に答えた。

そして村木先生はわかってもらえたようだった。


「それでもう一つあるんだが」村木先生が言った。

「お前は何で髪を切ってこない!」と怒った瞬間、真衣が横から言い出した。


「村木先生!みいなちゃんを見てください。どう見ても女の子みたいでしょ!

 生徒手帳に書いてある校則には女子は胸の位置まで髪を伸ばしていいと書いてあります!

 みいなちゃんを見てください!ちゃんと胸の位置までの髪の長さになっていますよね?」

真衣は僕を村木先生の近くまで押した。

「ほれ!ちゃんと見てください!みいなちゃんをしっかり見てください!」

村木先生が真衣に圧倒されていた。

他の先生は生活指導から凄い声が聞こえてきたので先生全員がこっちを向いていた。


「胸の位置にちゃんとありますよね。どうですか!ちゃんと見てください!」

真衣のものすごい圧力に村木先生が横を向いて、他の先生に助けを求めている様子だった。

他の先生方は一斉に他のほうを向いた。


職員室から教室に戻ると、相沢と水戸が待っていた。

「どうだった。無事に話は終わったか?」と相沢が言ってきた。

「なんとかね」と僕が言った。

「それにしても真衣ちゃんってすごいじゃん!あの村木を圧倒したんだって?」

「何処で聞きつけてくんだよ」

「もう学校中のうわさになってるぞ。みいなちゃんの彼女を怒らすなって」水戸が答えた。

「いつ真衣が彼女になってるんだよ」

「そりゃ同棲のうわさがあり、そして村木からみいなをかばったらそうなるだろ?」

「マジかよ。もう勘弁してや」

「みいなちゃん、具合でも悪くなった?」真衣が頭を抱えた僕を見てそう言った。

「えーっと、真衣ちゃん大丈夫だよ。もう問題はなくなったからね」

相沢が僕のほうを見てから、真衣に言った。


「さてと教科書を取りに行って、本屋で参考書を買いに行きますか」

そういって僕たちは帰って行った。


「そういえば新しいうわさ立ってたぞ」水戸が思い出したように話し始めた。

「新しいうわさ?」

「あ!それ、俺もそういえば聞いたわ。みいなレズ説」

「は?何でそうなるんだよ!」

「一緒に暮らしていて、みいなちゃんのために村木とタイマン張った彼女がいるってさ」

「すごいじゃん、みいなちゃんって彼女が居たんだ!」

真衣の言葉に相沢と水戸が笑いあっていた。



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