第十三話;おあずけ。
おはようございます、西尾みいなです。
昨日はとてもにぎやかな時を凄くことが出来ました。
しかも衝撃な事実が判明。
相沢誠人が順子おばさんの子供だったことが判明しました。
順子おばさんといえば、真衣の養親であり、僕の母のお姉さんに当たります。
つまり僕と真衣と相沢は従兄妹同士だったと言うことでした。
なんだかすごい家族関係に僕も驚いております。
今日は何があるのかな?
さすがに今日一日は何事もなく過ごしたいところです。
え?なに?そう言う日は絶対に来ないだと?
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朝6時、目覚まし時計のアラームが鳴り響く。
僕は手を伸ばしてアラームを止める。
うわ・・・マジで眠い・・・。
目をあけるとそこには真衣の寝顔があった。
そして何も着ていない真衣のあふれんばかりの大きな胸が見えていた。
昨日の夜はなぜか真衣が凄く積極的でとても激しく、そしてとても熱い夜だった。
「真衣、おはよう。」
僕は真衣の可愛い唇にキスをした。
今日はこれでは起きなかった。
僕は掛布団をばさっと取った。
真衣のすべてが見えていた。
「真衣、朝だよ。」
僕は真衣にキスをすると真衣が目を覚ました。
「みいなちゃん、なんか凄くやりたい。お願い。」
真衣は僕に言ってきた。
僕も裸になっている真衣が欲しくなって抱いた。
「みいなちゃん、朝からすごいのが入ってる。」
僕は真衣の一言でさらに興奮して行き強く抱いていった。
真衣も僕も朝からとてもすごく感じて、いってしまい、ぐったりとしてしまった。
「真衣起きよう。さすがに遅刻する。」
「うん、起きよう。でも昨日と今日の朝でもうクタクタ。」
「僕もだけどもうおはようの時刻。」
僕は真衣にキスをした。
真衣は起きてすぐに着替えてさっさと降りていった。
(あれ?今日は真衣のほうが先に降りてった?)
僕は一階に降りて顔を洗いに行った。
そしてまたいつものようにブラシで髪をとかし寝癖をなおした。
歯を磨いて顔を洗って、またいつものように自分の顔を見た。
真衣はシャワーを浴びていた。
そうしていると姉が二階から降りてきた。
「みいなちゃん、昨日はすごかったね。私の部屋まで真衣ちゃんの声が聞こえてたよ。」
「げ!マジで!」
「嘘に決まってるじゃん。これでその反応ってことは昨日は激しかったんだね。」
「お姉ちゃん、誘導尋問禁止。」
「誘導尋問せんでも真衣ちゃんがシャワー浴びてるでしょ。」
「真衣のシャワーがなんなん?」
「みいなちゃんと何回戦もやったから汗とか流してるんでしょ。」
「すべて行動で見透かされとるちゅうわけね。」
「まぁ。そういうこと。」
「それでみいなちゃんはシャワー浴びんの?」
「何でシャワー浴びんといかんの?」
「においですぐにわかるから、浴びて来いって言ってるの。そのまま学校に行く気?」
「真衣!僕もシャワー浴びるで、入るぞ。」
「うん。私はもう終るから出るね。」
僕は真衣と入れ替わりでシャワーに入った。
僕がシャワーから出るともうお姉ちゃんと真衣が朝ごはんを食べていた。
僕も椅子に腰掛けてご飯を食べはじめた。
「それで昨日は何回戦?」
真衣の顔が見る見る真っ赤になっていった。
「覚えてん。」
「覚えてないくらいみいなちゃんやったの?朝が起きれなくなるよ?あんた達さ、
これから毎日、朝にシャワーが必要になるんだから、もうちょっと早く起きなさいね。」
「わかった。もうちょっと早起きする。」
「みいなちゃんにもう一つ言っとくわ。」
「なに?」
「朝っぱらから真衣ちゃんと一回戦したんでしょ?」
「なんでそこまで知ってるんだよ!」
「いつもの騒ぎがなかったからもしかしてって思っただけ。本当にやったとは思わんかったわ。」
「朝の真衣の起こし方を元にもどすわ・・・。」
「それじゃ、いってきまぁす。」
「ほーい。みいなちゃん、真衣ちゃん いってら!」
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「お姉ちゃんにバレバレだったね。」と真衣。
「こういうときのお姉ちゃんって結構するどいからなぁ・・・。」
「みいなちゃん、ちょっと待って。」
真衣が立ち止まっていた。
「どうした?真衣。」
「大丈夫、なんかまだ入ってる気がしただけ。」
「生々しいこと言うな。」
歩いていても真衣のペースがちょっとおかしい。
「本当に大丈夫か?真衣。」
「今日って何日だったっけ?」
「今日?たしか9月12日。」
「あちゃマジで?持ってたかな・・・。」
真衣はバッグの中をごそごそと探していた。
「マジでどったの?」
「たぶんもうそろそろ来る日。」
「誰が?」
「誰がってちゃうわ。」
「なら何が来るん?」
「女の子の日。」
「それって持ってないとやばいんとちゃう?」
「あ!あった。よかった。早く学校にいこうよ。」
僕と真衣は急いで学校に向かった。
学校に入って、女子トイレの前で
「みいなちゃん、ちょっと待っててね。」と言われ僕は待っていた。
女子トイレの前で僕が真衣を待っているだけですけど、
通りかかる生徒は僕のほうを見ていく。
トイレに入ろうとする女子生徒から「みいなちゃん、トイレ入らないの?」と言われ、
「なぜ、僕が女子トイレに入るんだ?」というと、
「みいなちゃんが男子トイレ入ってると、男子生徒が凄く入りにくそうにしてるから、
これからは女子トイレを使うのかなって思って。」と言われてしまった。
そうです、僕が男子トイレに入ると僕を見て用を足してる人は急いでことを済ませ逃げるように出て行く。
そして僕が用を足していると扉を開けて僕を見て「ごめんなさい!!!」といって入ろうとしない。
僕の男子トイレトラブルというのは学校の問題の一つとなっていた。
しかし、男子が女子トイレを使うわけにも行かず、それは女性顔の僕も例外ではないのである。
「おまたせ。」といって真衣が戻ってきたので教室に向かった。
「おはよう、水戸。」
「おはようございます、水戸さん。」
「おはよう、みいな、真衣ちゃん。」
「そうだよね。これこそ本当の朝の挨拶と言うものだよ!」
水戸がはじめてのちゃんとした挨拶をしてくれたことに感動していた。
「あれ?ところでさ、相沢は今日はどうした?」
「みいなと真衣ちゃんと一緒にいつも来てないのか?」
「そういえば今日は相沢と逢っていなかった。
なにかいつもと違って抜けてるなと思ってたらそれだ。」
「みいな。相沢が抜けてると俺への挨拶がまともになるのか?」
「拍子抜けしてると水戸への挨拶が普通になる。」
「何でだよ。いつもちゃんと挨拶くらいせいよ。」
朝礼が始まって相沢は今日、お休みだと言うことを知った。
「相沢君どうしたのかな?風邪?」真衣が僕に聞いてきた。
「あの相沢が風邪っていうのは考えられん。」
休憩時間に溝口と西川のところに行った。
「溝口、西川。今日は相沢はお休みって何か聞いてる?」
「相沢君?休みの理由は聞いてないよ。」「どうしたんだろうね?休むって珍しいのにね。」
「それでクラブのほうは大丈夫か?」
「みいなちゃんを守る会?」「ちゃんと他のメンバーも監視してるから大丈夫だよ。」
「みいなちゃんはちゃんと真衣ちゃんを守っていなさい。」
「そうすれば問題は何もないからね、みいなちゃん。」
「本当に溝口と西川は仲いいのな。」
「うん、私達仲いいよ。」「ずっと一緒だったからね。」
「それでさ、ちょっと聞きにくい質問いい?」
「いいよ。みいなちゃん。」「何が聞きたいの?」
「真衣がちょっと調子悪そうなんだよ。」
「真衣ちゃん風邪?」「どのような症状?」
「女の子の日って言ってた。」
「それは辛いかも。」「今日は何日目?」
「たぶん初日だと思うんだけどどうしたらいい?」
「何もしないこと。」「下手にいじると大変だよ。」
「それで?」
「明日とあさってが辛いかもね」「ゆっくりと寝させてあげてね。」
「うん、ありがとう。それでさ。真衣があの調子だから溝口も西川も気にかけてあげてくれるかな?」
「みいなちゃんの頼みならいいよ。」「私達も真衣ちゃんのこと好きだし友達になりたいし。」
「そうしてくれると本当に助かる。ありがとう、溝口、西川。」
「いえいえ」「どういたしまして。」
僕は自分の机に向かっていった。
(溝口と西川は2人で1人っていう感じだな・・・。)
「ねえ、みいなちゃん。」
「どうした?真衣。」
「やっぱり来たみたい・・・。」
「誰が?」
「もうそのネタやった、二度もやらんでいい。」
「ネタのつもりはなかったんだが、どうすればいい?帰るか?」
「今日はまだ大丈夫だけど明日休むかも。」
「それなら明日は僕が休暇届を出しておくから大丈夫だよ。」
「それでね・・・。」
「どったの?真衣。」
真衣はぼくの耳元でささやいた。
「しばらく出来んので、そこんとこもよろしく。」
授業中やっぱり真衣の調子がおかしかった。
時々、腰をコンコンと叩いたり、おなかに手を当てていたりしていた。
休憩になって真衣は居なくなっていた。
「水戸、真衣を知らんか?」
「真衣ちゃんならさっき教室から出て行ったぞ?」
僕は真衣を守らないといけない。
もしも真衣になにかあったら。と気が気でなくなり教室を急いで出ようとしたら、
溝口と西川と一緒に真衣を連れてきた。
「真衣!どうした。大丈夫か?」
真衣を座らせて真衣は机に臥せってしまった。
「はいはい、みいなちゃんも座ろうね。」「真衣ちゃんのことは私たちに任せてね。」
僕は溝口と西川に椅子に座らせられた。
「みいなちゃん、真衣ちゃんっていつも重いの?」
「たしか、よんじゅう・・・いくつか。」
「体重のことちゃうわ。」「みいなちゃん、あほなんか?」
「お前ら2人で1人の感じだから二重にバカにされとる気がする。」
「真衣ちゃんのあれっていつもこんなに重いの?」「これって凄く重すぎだよ?」
「真衣が来て一週間ちょっとしか経ってないからよく知らんのやわ。」
「ふみちゃんどうしようなぁ。」「保健室に連れて行こうか?」
「そんなに凄いの?」
「今日、初日やろ?」「ここまで重いのもかわいそうやわ。」
「それならお姉ちゃんに電話して来てもらうわ。保健室に1人って言うのもあれだろ?」
「そやなそうしたほうがいいかも。」「他のクラブのこともあるしさすがに保健室は監視できんわ。」
僕はお姉ちゃんに電話して、真衣の状態を言った。
すぐに来てくれて真衣を家に連れて行ってくれた。
「溝口、西川、本当にありがとう。本当に助かったよ。」
「これくらいどうってことないよ。」「みいなちゃんの頼みだからね。」
「僕1人だったらどうしようも出来なくて本当に困ってた。いつか絶対にお礼するよ。」
「みいなちゃんからお礼ってうれしいわ。」「またデートということでよろしくね。」
「デートは真衣にきいてからな。」
「でもみいなちゃんって女の子みたいだけどさ。」「女の子のことになるとなんも出来んのな。」
僕は言われたとおりだった。見た目が女の子でも、女の子のことがわからない。
「ほいじゃね。」「ばいば~い。」
溝口と西川がいて助かった。本当に仲間という存在がどれほど大切なことか
今日ほど僕は思い知らされてしまった。
午前中の授業が終わり、お昼休みに僕は購買に行った。
いつもは水戸も来ると思うんだが今日は来なかった。
僕は1人で購買に向かった。
パンを買って教室に向かおうとすると「みいなちゃん。」といって数人の男子が僕のところに来た。
僕はすごくうざく感じるとともになにか嫌な予感がした。
「えっとだれ?」
「みいなファンクラブの会長の斉藤孝雄と言います。」
「同じくみいなファンクラブの副会長の後藤英彦と言います。」
「それで何の用?」
「僕たちはみいなファンクラブとしてみいなさんにご提案を申したいと思って参りました。」
「提案?なに?」
「私達のクラブに入っていただきたくお願いにあがったのです。」
「僕のファンクラブに僕が入るって意味がわからなくね?」
「僕たちは生徒会が作ったファンクラブです。ぜひみいなさんに生徒会に入って頂きたくお願いにあがったのです。」
「そういうのは僕はパス!僕のファンクラブなら僕のこと知ってて言ってるんだよね?」
「よく存じ上げております。」
「それなら僕の答えもわかっているはずだけど?」
「みいなちゃん、どうしたの?」ファンクラブ会長の栗原めぐみが来た。
みいなファンクラブの斉藤と後藤が栗原を見た。
「それではみいなさん。また後日お話しましょう。」そういって購買から出て行った。
「栗原、タイミングがいいな。」
「みいなちゃんを1人にするわけないでしょ?」と後ろから声がした。
振り返るとみいなファンクラブ副会長の波多野美咲がいた。
ほかにも数人連れていた。
「波多野もいたのか。、後ろの男たちはなんだ?」
「私達の仲間のみいなファンクラブメンバーだよ。まだ一部だけどね。」
「はい、僕たちはみいなちゃんを守るためみいなちゃんの護衛をしております!」
「やけにゴツイ男達じゃねえ?」
「ここにいるのは柔道部員。ほかにも空手同好会やサッカー部員もいるよ。」
「運動部員がいるっていうことね。ありがとう、みんな。」
「いえ!大好きなみいなちゃんのためであります。」
ゴツイ男に言われて鳥肌が立ったが助けてもらったから今日は許そう・・・。
「それであれが生徒会主催のみいなファンクラブね。」
「はい。あそこのファンクラブと私達のファンクラブで、全校生徒のほとんど半々を占めてるわね。」
「全校生徒の?って僕のファンクラブに入っている人たちって全校生徒?」
「そりゃみいなちゃんって言ったら可愛くって男子も女子もメロメロ状態なんだよ?」
「今日は相沢君が休みだって聞いて特に要注意していたんですけど、予想通り接触してきましたね。」
「僕に生徒会に入れっていうやつか?」
「はい。そのとおりです。」
「僕が生徒会に入るとなんか起きるんか?」
「学校全体を手にしたのと同じことになります。」
「僕にそんな力はねえけどな。」
「みいなちゃんの影響力って言うやつだよ。」
「僕の?どういうこと?」
「みいなちゃんが生徒会に入ればすべての議案は絶対に通過します。」
「なんで?」
「みいなちゃんのこの可愛い顔でお願いします、って言われたら誰も反論できない。」
「それで生徒会に入って欲しいか?むちゃくちゃやろ。」
「でもそれが事実なの。だからそれを私達が守り阻止するのが私達のみいなファンクラブの務めなんです。」
「なんかもう話が壮大すぎてわけがわからなくなってきた。」
「とにかくみいなちゃんは私達が絶対に守ってあげるから安心してね。」
僕はファンクラブの人に守られながら教室に戻った。
「こんな僕の影響力ねぇ・・・。」
午後の授業も終わりすぐに家に帰った。
「お姉ちゃん!真衣の状態は?」
「もう部屋で寝てるよ。」
僕が部屋に急いで行こうとすると、
「ちょいまち!」
「なんね!お姉ちゃん!」
「数日はゆっくりと真衣ちゃんを寝かせてやるんだよ。絶対に。」
「そんなに悪いの?」
「悪いって病気じゃないんだから。女の子には女の子の大切なものがあるの。」
「でも身体の調子が悪いんでしょ?」
「みいなちゃん。女の子のことをもっとちゃんと知っておくべきだよ。真衣ちゃんを通じてね。」
「でも真衣は・・・。」
「とっても大切な人なんでしょ?
大切な人だからこそ真衣ちゃんをよくみて女の子を知りなさいって言ってるの。」
「うん、わかった、お姉ちゃん、今日は本当にありがとう。」
僕は部屋に入った。とても辛そうにしている真衣が居た。
僕は真衣のベッドの横に座った。そして真衣を見ていた。
「みいなちゃん、今日はごめんね。そしてありがと。」
「いいから、ゆっくりと寝ているんだよ。」
「うん、ありがと、辛いから寝てる。」
僕は真衣の頭をなでてあげたかった。キスをしたかった。
でも、真衣の辛そうな顔をみてなにもしてあげれなかった。
僕は着替えてすぐに一階に降りて行った。
「おやすみ。真衣。」