第十一話;家族会議!
「もう、起きる時間?」
「そうだよ。学校に遅れるぞ。」
真衣は起き上がった。
「あ!ごめん、シーツ汚しちゃった。」
「大丈夫だよ。それより真衣は大丈夫か?」
「私は大丈夫。私は自分で覚悟を決めてやった事だから。みいなちゃんも大丈夫?」
「大丈夫だよ。真衣、僕も自分で決めてやったんだから。ありがとう。」
「みいなちゃん、本当にありがとう。」
僕と真衣は長いキスをした。
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僕と真衣は学校に行き、何とか放課後を迎えて帰ることにした。
家に着くといきなりのことではあるが、母に呼び出されたわけである。
「みいなちゃん、真衣ちゃんも、ちょっとこっちにいらっしゃい。」
僕と真衣は居間に呼び出された。
居間にはお母さん、お父さん、お姉ちゃんが並んで座っていた。
僕と真衣はテーブルの反対側に座った。
「みいなちゃん、これを見て欲しいの。」
母が僕のシーツをテーブルに置いた。
「もう一つ、これもお掃除の時に見つけたの。」
使用済みのものをシーツの上に置いた。
シーツには真衣の血がついていた。
「どういうことかちゃんと説明してもらっていい?」と母が言った。
「俺さ、最初は真衣が来て、僕の部屋に入って本当の話さ、マジにかんべんしろや!って本気で思った。
でも、俺さ、真衣の本気の覚悟を見たら俺も本気で考えていこうと思った。
それで、俺も真衣のことが好きで絶対に真衣を幸せにしていこうと思ったんだ。」
「それで真衣ちゃんはどう思ってるの?」
「私は小さい時から本気でみいなちゃんのことが大好きでした。
私はみいなちゃんと一緒に居たいって本当に思っていました。
絶対に後悔はしない。みいなちゃんと一緒に私は居たい。
それで私はみいなちゃんにすべてを捧げました。」
僕は真衣の手を握った。真衣も僕のその手を強く握り返してくれた。
「それならみいな!真衣!お前らは本気で覚悟決めたちゅうんか!」
居間と廊下に通じる入り口から声が聞こえた。
僕と真衣はびっくりして声のした方向を見た。
そこには恵子おばさんが立っていた。
「恵子おばさん!」「おかあさん!」
僕と真衣が同時に声を出した。
「みいな、ひさしぶりやな。真衣も元気やったか?」
恵子おばさん・・・真衣の実母にして僕の養親でもあった。
「恵子おばさん、お久しぶりです。僕は真衣と本気で付き合っていきたいと思ってます。」
「みいな、その覚悟を決めたちゅうことでええんか?」
「はい!覚悟を決めました。」
「そか。それなら真衣。お前さんの気持ちがどうなん?」
「お母さん、私はみいなちゃんとこれからもずっと一緒に暮らしていきたいと思っています。」
「そんなら、真衣も本気で覚悟を決めたと言うことでいいんか?」
「はい、みいなちゃんと同じく私もしっかりと覚悟を決めています。」
恵子おばさんが母の左横に座った。
「みいな、真衣、あんたらさ高校生じゃろ?同じ部屋にいてムラムラと来てやったんとちゃうの?」
「恵子おばさん、僕さ。真衣が恵子おばさんの実の娘って知らなかった。
それでなくても従妹と言うことで絶対に真衣とは無理だと思ってたんだ。」
「私もみいなちゃんに従妹だから絶対に出来ないといわれていました。」
「そんならなぜこんなことになった?」
「おれさ。真衣が本気で僕のことを愛してくれていたと知らなくて、冷たくしてたと思う。
でも真衣の本当の覚悟を知った時、僕は思ったんだよ、真衣を絶対に幸せにしないといかんって。」
「私も一生かけても、みいなちゃんと幸せにならんといけないって心に決めていました。」
「それがお前ら2人の覚悟ちゅうわけか?」
また廊下のほうから声がしたのでびっくりして振り向いた。
そこには母の姉の順子叔母さんが立っていた。
「順子おばさん!」「順子おばさま!」
僕と真衣はとても驚いていた。
「みいな、大きくなったな。真衣、お久しぶりや。」
順子おばさん・・・僕の母の姉で真衣の養親
順子叔母さんが恵子おばさんの横に座り、僕と真衣の目の前には、
順子おばさん、恵子おばさん、母、父、お姉さんというメンバーが揃っていた。
その前で僕たちはしっかりと自分達の本当の心を伝え納得させなければいけないのであった。
僕はしっかりと真衣の手を握った。手汗が凄く出てきたのだが真衣が僕の手汗をハンカチで拭いた。
そして僕の額の汗を拭いてくれたのだった。
「僕は、本気で真衣のことが大好きです。これからも真衣と一緒に暮らしていきたいです。」
僕は出来る限りの僕の気持ちを言った。
「真衣もみいなちゃんのことが大好きです。みいなちゃんと一緒に暮らしていきたいです。」
叔母さん達は考えていた。
「あんたらが好き同士ちゅうのはとっくにわかってることなんやわ!」
順子おばさんが大声で言った。
「みいな。私らが来たのはそんなことちゃうんやわ!」
恵子おばさんが大声で言った。
「高校生で従妹同士でこのようになったことは本当にごめんなさい。」
「そんなことももう私らはよくしっとるわ!!!」
「僕は真衣を本気で愛しています!」
「私もみいなちゃんのことを本気で愛しています!」
僕と真衣は強く手を握り合った。
「それもよくしっとる。みいなも真衣もお前らが本気で愛しとることも、おばさんたちにはちゃんと伝わっている。」
「それならほかに何があると言うんですか?」
「私らはお前らの覚悟ちゅうもんを知りたかったんじゃ。」
「僕は真衣のことを本当に大切にします。」
「私もみいなちゃんのことを大切にします。」
「ほんまに、おまえらは絶対に2人ででも生きる覚悟があるちゅうんか?」
僕はあたりまえだ!という覚悟で「真衣を大切にします。」と言った。
真衣も「一生懸命に頑張ってみいなちゃんと一緒に生きていきます。」と力強く言った。
「おまえたちの気持ちはほんによくわかった!」と順子叔母さんが言った。
「私たちもみいなと真衣のことを認めよう。」と恵子おばさんが言った。
僕と真衣は凄くうれしくなって強く抱きしめあった。
「幸せになろうね。みいなちゃん。」
「うん、真衣のこと絶対に幸せにするよ。」
「はぁ、真衣とみいなちゃんがこんなに早くくっついちゃうなんて・・・。」
「もっときつく貞操教育をするべきだったかしら・・・。」
といって2人は母に懐から財布を出して母に諭吉さんを渡した。
「おばちゃんたちさ。今、何渡してるん?」と僕が言うと、
「恵子も順子も絶対に一週間じゃ2人はくっつかないって言ってたのよ。」
「それで?」
「みいなちゃんさ。いくら真衣ちゃんが可愛いって言っても一週間ってありえなくない?」
「真衣ちゃんもさ、もうちょっと我慢と言うものを知らないといけなくない?」
順子叔母さんも恵子おばさんも大切な諭吉さんが居なくなったことにとても残念がった。
一人喜ぶ僕の母親。
「おまえら・・・。賭けしとったんか・・・。」
「次はなににしようかね?」
「真衣がいつ子供ができるかって言うのはどう?」
「そりゃ高校卒業後でしょ?いくらなんでもそこはしっかり言っておかんといかんよ。」
「みいなちゃん、真衣ちゃん、もうここはいいから着替えてきな」
お姉ちゃんに言われて僕と真衣は自分の部屋に行った。
「なんなん?おばちゃんたちまで呼んでさ。」
「いいんじゃない?だってさ、もうこれで私とみいなちゃんは。」
「そうだね。真衣、愛してる。」
「みいなちゃん、私も愛しています。」
僕たちは熱いキスを交わした。