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第2話

正直、当初2,000字にも満たない圧縮していたのに、少し肉付けしようとおもって加筆したら1万字を超えるんですけど。

それでも2,000字の内容をカバー出来ていないんですけど。


2,000字の内容だとキャラ付けどころか名前すら付けていなかったから仕方ないと言えば、仕方ないけど。

 事態発生から一時間ほどで閣僚が集まり、閣議が開かれた。

 閣僚の中には、本田のように山之内が召集する前に、官邸に向かっていた閣僚もいたため、山之内の予想に反して、集まるのが早かった。

「では、緊急閣議を始めましょう。資料をご覧になっているとは思いますが、内閣の認識を確認することからしましょうか」

 総理官邸の閣議室に座る閣僚たちと順々に目を合わせてから、山之内が口を開いた。

「まずは、私の口からやらせてもらいます。午前1時に日本全国で一斉に強く揺れる地震が発生しました。地震発生直後から外国との通信網が切断され、国外と一切の連絡がつかない状況になっています。より詳しい内容は担当する大臣方の口からお願いいたします。最初は本田さんからお願いできますか」

 山之内のごく簡単な説明を、防衛大臣の本田が引き継いだ。

「防衛省からの説明は3点となります。まずは衛星通信が完全に切断されています。次に、北方領土以外からの電波信号を一切受信できなくなっています。最後に、日本国外の全ての航空機をレーダーで確認できなくなっています。以上の3点となります」

 本田の説明に、農林水産大臣の谷森啓二が軽く手を挙げる。

「総理、本田君に質問をしてもよろしいか」


 谷森は強固な保守主義で、タカ派である。

 民自党内で谷森派という少数派閥の長であった。

 少数とはいえ、派閥の結束は固く、固定票を持っており、谷森も山之内以上の議員キャリアを誇り、民自党内でも最古参の議員であった。

 山之内が総理になった前回の総裁選挙で、山之内に選挙協力をしており、長いキャリアに固定票は大きな助けとなった。

 しかし、山之内が谷森に見返りに用意した農林水産大臣という椅子だったため、表面上は良好だったが、関係はギクシャクしていた。

 山之内にしてみたら、谷森が希望した防衛大臣や外務大臣、文部科学大臣などは論外であった。

 しかし、党内の最古参で選挙の協力者にはそれなりの椅子が必要であり、消去法で残ったのが農林水産大臣であった。

『安全保障を真剣に考えておられる谷森さんだから、安全保障の根底である食の安全を守る農林水産省を任せたいのです』

 そう言われた谷森は人の目もあったため、内心は腸が煮えくり返っていたが、なるほどという納得した顔を見せて快諾したのであった。


 そんな関係にあったから、山之内も谷森の言葉に必要以上に反応してしまった。

「どういった質問でしょうかな?」

 その言葉に谷森が挑戦的な笑みを浮かべて応じる。

「総理は私が質問することにご不満でも。私は日本の行政を預かる内閣の一員として、それに選挙で選ばれた国権の最高機関である国会の一員たる国会議員として、疑問があったから質問したのですがね」

 農林水産大臣ではなく、内閣や国会議員であることを強調する谷森であった。

 山之内も谷森の言いたいことくらい理解できていたが、谷森の挑発に応じるのは下策であり、今は時間も惜しかった。

「いえいえ、谷森さんの質問に不満なんてありませんよ。本田さんへの質問を認める意味だったのですが、誤解させてしまい、申し訳ありません」

「おお、そうでしたか。こちらこそ、年をとると早合点が多くなってしまい、総理の気遣いに気付けず申し訳ない」

 山之内にかわされた谷森はそうそうに追撃を諦め、質問に戻るのであった。

「質問なんだが、本田君。レーダーで航空機が確認できない、電波信号が受信できない、といったことは地震による故障ということかな」

「谷森大臣、故障ではない、と現時点では判断しています。理由はいくつかあり、北方領土からの電波信号は受信できています。レーダーも日本領空については確認できており、日本国外に向いているレーダーだけが全て壊れたという可能性は0に限りなく近いです」

『大臣としての実務は十分でも、谷森さん相手に本田さんだけではまだ力不足ですね』

 谷森も官邸に到着して閣議までの間に、大急ぎで纏められた資料を読んでいるのだから、質問した答えも知っているはずだった。

 それなのに、わざわざ質問したのは前振りだからであった。

 だから、山之内が先手を取って答えておく。

「本田さんの説明に私から補足しておきますと、既に統幕長に必要な手段をとるように命令しています。現場からの情報が集まり、専門家である統幕長の判断に任せるべき、と私も考えています」

「総理、私は本田君に質問しているのであってね」

 先手を取られてしまった谷森は矛先を山之内に向けるが、大きくはないが部屋中に重く響く声が遮った。

「議論が違っている、総理、次の人に」

 北垣洋蔵内閣官房長官の声であった。


 北垣は山之内と同郷で、同い年であり、学校まで同じであった。

 管鮑の交わりといわれる関係の二人であったが、外見から性格まで対照的であった。

 人好きのする微笑を絶やさず、誰とでも丁寧で人当たりの良い対応をする好々爺の山之内。

 眼光鋭い目をして、口をへの字にしてムスッとした顔しかせず、寡黙な偏屈爺の北垣。

 寡黙ではあったが、必要なときは雄弁に喋ることもでき、重く響く声と物事を率直に端的に語る人であった。


 北垣のあまりにも率直な言い方にムスッとした表情を見せるが、北垣が苦手であったため、谷森は直ぐに引き下がった。

「それでは、粟井さん、次をお願いします」

 粟井紀子国土交通大臣、女性大臣である。

「安全確認のため空港を閉鎖していましたが、先ほど全ての主要空港で解除されています。日本国外に飛行中の航空機から陸地が見えないという報告を受けて、国外に飛行中の全ての航空機を日本に呼び戻しています。並びに日本国外を飛行していた全航空機が行方不明となっているため、海上保安庁と自衛隊、米軍に捜索協力を要請しています」

 この辺りについては、時間がなく、資料にも載っておらず、山之内も知らなかったため質問をする。

「捜索状況や呼び戻した理由、呼び戻している状況などについて、詳しく教えてもらえますか」

「捜索状況は本田さんもお詳しいとは思いますが、現時点では何も見つかっていません。呼び戻した理由は状況があまりにも不可解すぎたため、安全対策の一環として、確認できる航空機を手元もとどめておく必要を感じたためです。呼び戻し状況は既にレーダーや通信圏外に去った航空機もありますが、連絡の取れた機は要請に従ってくれています」

「よく分かりました。引き続き、捜索活動と航空機への連絡を続けてください。久遠さん、外務省はどうなっていますか」

 久遠未央外務大臣、粟井と同じく女性であった。

「パニックです。在外公館と連絡が取れませんから、外国の情報が一切入りませんし、在日外国公館からは引っ切り無しに通信回復と情報提供の要請がかかっていきています。説明を求められても、こちらも分かっていませんから、早急に対処する、とだけで誤魔化しています。まだ大使自ら外務省に乗り込んで来ていませんが、これも時間の問題だと思います」

「外務省の皆様には申し訳ありませんが、当面は矢面に立ってもらうことになります。それから、各国の反応についても纏めておいてください」

 現代日本にとって命綱に等しい外交だったが、現状では総理が外交にかかりきりになるわけにもいかなかった。


「引田さん、通信障害について現状を教えてもらえますか」

 日本全土で発生中の通信障害は総務大臣の引田剛司が答えた。

「はっきりしていることは、日本国外との通信だけが全て断絶していることです。国内の通信網は基本的に全て無事です。衛星、海底ケーブル、無線、全て駄目です。まるで日本以外が消えたような状況で、本田さんが説明したように、地球上なら必ず受信できるはずの各国からの電波信号が一切受信できていません」

 一気にまくし立てて、一旦置いてから更に続ける。

「故障などの可能性は極めて低く、もっとはっきり言えば0です。何本もある海底ケーブルが全て切れ、複数ある衛星、または、通信アンテナが全て故障し、無数にある無線機が全て故障することなどありえません。残念ながら、通信障害の原因については一切分かっていません。謎の地震と同時に発生したことから何らかの関連性はあるという予想しか今はありません。復旧の見込みも一切立っていません」

 ある程度覚悟していたとはいえ、原因不明、復旧見込みも無し、という最悪の報告に山之内の顔も強張り、久遠の顔は青白くなった。

 誰も喋れないようになり、一時の静寂が訪れたが、官邸の職員が北垣に近づいて耳打ちをする。

「総理、テレビを」

 山之内の願いも空しく、問題は大きくなり続けていた。

北方領土やロシア軍については詳しくないので、IF設定でいきます。

ロシア軍どころか、米軍すら出す気は無かったんですけど、面白そうだな、と思ったんで出します。


米軍や自衛隊もIF設定を出していきますけど、20XX年はこんな風になっていると思ってください。

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