討伐中
シアン(ゴブリンよ、私達の食費になれ!)
さてさて、まずは武器をどうしよっかな?行けば貰えるかな?ということで、鍛冶屋へ行こう!先に鍛冶屋から!
『まず鍛冶屋へ行くわよ!』
「えっ?でも、お金が…。そもそも、鍛えてもらう武器も無いし…。」
問題なし!買い物しに行くわけじゃないの!そして、さまようこと二十分後。やっと、見つけた。あまり出かけたことなかったから土地勘が…ね…。すみませーん。
「いらっしゃい。お嬢ちゃん達、おつかいかの?」
入ると髭がボサボサのお爺さんがいた。ドワーフ?まあ、何だって良いけど。
『すみません、壊れた武器や失敗作とかってありますか?』
「あるが、どうするんじゃ?処分に困っているから助かるがの。」
正直に答えるとお金を取られかねない。ここは、
『おもちゃにするのー。』
どうだ!いける?
「そうかい。危ないから錆びついた刀を二本あげよう。言っておくが、人に向けてはいかんぞ?」
ゴブリンに向けます!私達はお爺さんに感謝して店を出ていく。
「姉さん、それで戦うの?僕の力で撲った程度ではゴブリンも多分倒せないよ?」
こうするのよ!魔力を流し、汚れを取る感覚をイメージ、錆を取る。魔法名称はクリーン。そのままね。わお!これって元々は立派な刀だったんじゃない?これなら、ゴブリンも斬れる!優秀な子供なら小遣い稼ぎ感覚で倒している子もいるらしいし。
「姉さん、魔法使えたの!?」
『使えないなんて言ってない。』
まあ、あんな両親に聞かれたところで正直に答えなかったけど。
「詠唱も無しにどうやって?それより!どうして、僕についてきたの!?魔法が使えることを話していれば、追い出されるのは僕だけだったのに…。もしかして、僕のことを心配して…?でも…」
『それもあるけど、一番の理由はあんなのに世話になりたくなかったからよ。だから、気にしなくていいの。』
だから、自分を責めなくていいわ。自分の意思でついてきてるんだから。
『貴方は毎日木刀を振るって練習してたし、そこそこ扱えるでしょ?』
「何で知ってるの!?」
いや、毎晩毎晩外で風を切る音が煩かったもん。恐らく、魔法を使えない分補おうとしてたんだろうけど。でも、水晶の色が変わったからには何か使える魔法があると思うんだけどね。
『討伐開始!』
私達はゴブリン退治へと向かった。
刀で倒すの難しい!突くことができても、斬ることができない。刀が立派でも扱う者が素人じゃ宝の持ち腐れね。私も練習した方がいいなあ…。だから、魔法で倒す!初級魔法サンダーで雷の塊をぶつける。そして、麻痺したゴブリンの首をレイがはねる。首をはねた時の血飛沫でレイが何度も気絶しかけたけど、その度に何度も持ち直した。もしかして、君も転生者なの?六歳の精神力とはとても思えないんだけど。私でも目を伏せてしまうのに。 倒したゴブリンから討伐部位を取る。ちなみに、右耳で統一。袋に入れていく。あっ、いつの間にか二十体分になってる。今日の食事は問題ないわね。
「姉さん!?雷に氷に風まで!規格外だよ!?」
そんなこと言われても知らない。多分、あれじゃない?黒と表示されたのは全ての色が混ざった結果…とか?
五十体になったところで、今日は止める。少しずつ貯金してこんな国さっさと出ないと。あんなのが住んでると思うだけで腹が立つ。
それにしても、余裕ね!これなら、多少強いモンスターが出てきても殺れるわ!バッチコイ!
ズンズンズン!(ゴブリンキング十体登場)
戦う
逃げる←
アイテム
作戦
『レイ!逃げるわよ!』
「う、うん!」
シアン達は逃げ出した!レイの手を引いて突っ走る。待って!?これって、私が願ったから!?前世の体質引き継いでんの!?そんな体質ゴミ箱にでもぶちこみたいんだけど!?流石の私もあれに勝てるなんて思うほど自惚れてない!
ああ~、この能力?って適度使わないとストレスでも溜まるのか些細なことでも願いとして受けとるだもんね。今まで使わなかったよ…。
光の魔法ライトダッシュで足を強化。思い切り走り、何とか町まで逃げ込むことができた。ホッ…。
シアン(おのれ、体質!)




