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愛しい番に愛されたいオメガなボクの奮闘記  作者: 天田 れおぽん @初書籍発売中


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第20話 楽しい学園生活 2

 オーレリア先生は、今日もニコニコと上機嫌な表情を浮かべている。

 精神の安定した教師は、いいね。

 安心感が違う。


 オーレリア先生は、背が低くて細身の少年のような容姿をしている男性だから、とても若く見える。

 中等科に在籍しているお兄さまと変わらないくらいか、下手すれば幼く見えるくらいだ。

 でも実年齢は、よくわからない。


 魔法の先生だから、っていうのもあるかもね。

 魔力量が多いと見た目が若いままな人もいるんだって。

 ボクも魔力量が多いけど、若く見えるよりもオズワルドと同じくらいに見えるほうがいいなぁ。


 そんなことを思いながらぼんやりしていると、ざわざわしているクラスメイトに向かって、オーレリア先生が声をかけた。

 

「はーい、みなさん注目~。今日の一時間目は魔法学でーす」


 初等科2年生の授業は、まったく実践的ではない。

 だから座学が主な授業なんだよ。


 退屈だよねぇ~。

 でも基本は大事!


 みんなは口を閉じると教科書を机の上にだして、今日の授業で習うページを一斉に開いた。

 ボクたち途中入学組は最初から習うわけではない。

 けれど家庭教師について勉強しているから、一通りの内容を知っているのが前提だ。

 復習感覚だね。


 オーレリア先生がボクを見て口を開いた。

 

「あー、そうだ。アイリス君は、魔法量が多いと分かったんだよね? 魔法量が多いとコントロールが難しいから、覚えたことを試したくなったら場所を選んでね。やたらと魔法使ったりしないように」

「はいっ!」


 ボクは元気に返事をした。


 魔力量が多いと、かえって不便なんだよね。

 気になる呪文を授業を聞きながらちょっとだけ試してみたりとか、気軽に出来なくなっちゃった。


 他の子たちは教科書を見ながら、ちょっと試したりしている。

 ちょっとだけうらやましい。

 

「では生活魔法。今日は体を綺麗にする方法の勉強をするよ。君たちは使用人にやってもらっているだろうけれど、生活魔法を使えば……」


 あーあ。

 つまんないなぁ。

 このくらいの魔法、ボクだって使えるけど。

 お母さまに禁止されちゃったんだ。

 体を綺麗にする魔法って、弱いと汚れが残っちゃうけど、強いと肌を傷つけたりとかするんだって。

 ボクは魔力量が多すぎて、全身の毛がなくなりかねないから禁止されちゃった。


 セインは自分の右手を綺麗にしてみようとして、教科書をびしょびしょにしてる。

 カーティスが慌てて乾かしているよ。

 セインは魔法が下手くそだけど、カーティスは得意そうだ。


 マキシムも試してみたみたいで、白い髪がもじゃもじゃになっている。

 アレはどうやってもとに戻すのかな?


「あー、君たち。実践してみたくなる気持ちは分かるが、今日は座学だけだよ。勝手にやっちゃダメだ。今年の生徒はやんちゃな子が多いなぁ」


 1年生からいるクラスメイトは笑っているし、オーレリア先生が呆れている。

 

 うん。家庭教師に習っているのと、学園で習うのでは、やっぱり違うな。

 ボクもやってみたい気はするけど、ちょっとの失敗ではなくて教室壊れると困るからやめよう。


「魔法学の実践は体育と一緒で、校庭でやるからね。教室内で魔法は使わないように」


 オーレリア先生に窘められて、カーティスとマキシムはバツの悪そうな顔をしている。

 でもセインだけは、なんだか胸を張っていて偉そうだ。

 馬鹿っぽく見えるから、ちょっとは反省したほうがいいと思うよ?

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