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4人で瑛太の家


「瑛太今日一緒に帰ろッ!」


いきなり後ろから凛が俺にしがみついてきた。最近元気なかった凛が明るくなってる?


「あ、凛ちゃん、私も賛成」


「残念!伶奈ちゃんは反対方向だから帰れません」


「フフッ、そんな事ないけどなぁ、そのまま瑛太君の家に行っても良いし」


「うぐ…… ま、まぁいいや!行こう、そういえば美香ちゃんは?」


大野はまだ授業あるし帰ってていいよと言う事なので今日は4人だ。チラッと凛の後ろに柊も見えた。柊は俺の家と聞いてマジかよという顔で引きつっている。最近ずっと凛についてたから柊もついてくる気なのか?


伶奈がそんな俺に気付き柊も行こうと促した。伶奈に言われたら柊は断る事が出来ないので柊は渋々ついて行く事になった。


なんていうか…… 流石伶奈だなって感じだ。凛の方は何か吹っ切れたのかな?


「凛? 柊もついてくるけど一緒に居なくていいのか?」


コソッと凛に聞くと伶奈と凛からつっこまれた。


「こら瑛太君、ダメだよそれじゃあ!」


「そうだよ瑛太、私今まで落ち込んでたけどずっと瑛太の事しか考えてなかったんだから!なんでか柊君が私につきまとってくるのは私も気に食わなかったけど。 だけどこれからはもっと瑛太にわかるように接するから」


「てか長浜、全部聞こえてんだけど?」


いつの間にか柊は凛の隣で会話を聞いていた。


「あんたに散々振り回されたからね、この変態!」


「変態って…… 柊に何されたんだ凛?」


「あ、あはは、なんでもないの! とにかく柊君は空気でいいから気にしないで行こう?」


「ひでぇ……」


凛の塩対応に柊はまた顔を引きつらせているがこいついつも凛にちょっかい出してたようだから仕方ないだろう、というかやっぱり凛って俺には優しいよな。あんな酷い仕打ちを凛にしちゃったのに。柊は例外として伶奈もだ。まだ俺の事を好きでいてくれるんだ。俺って悩まなくていい事で悩んでいたのかもな……


俺が深く考えずに凛に普通に接していれば凛だってあんなに傷つかなかったんだ。 伶奈の言ってた事をようやく理解できた。


本当は俺からこんな風に振舞ってやればよかったんだ。

あれ? でも凛に酷い仕打ち継続中じゃないか俺?


勝手な誤解で別れようなんて言ってそして今は伶奈と付き合って伶奈はこんなに嬉しそうだし……

これって逆にややこしくなってないか?


「瑛太君、何か考え事?」


ニッコリと伶奈が俺に笑顔を向ける。俺が何を考えていたのか見透かされたような笑顔だ。いや、でも考えすぎか…… あれこれ考えてまた負のスパイラルに陥るのはマズい。


「あ、なんでもないよ。家に何か気の利いた物あったかなぁって」


「ふぅん? まぁ凛ちゃん来てくれるから何もなくても楽しいよ、それに柊君なんて何気に初めてじゃない」


「瑛太、柊君手癖悪いから気を付けてね?」


「おい、なんで俺の文句がそこで出るんだよ?」


そして家に着くと仕事なり高校に行ってるので誰も居ない。奈々もまだ帰って来るには早過ぎるし、まぁ広々と使えていいな。


他の面々は俺の家に何度も来たりしてるのでなんとも思ってないが柊だけ少し気不味そうだ。まぁ俺も柊の家に行ったらそうなるかな、あんまり仲良いってわけでもないし。


でも気不味そうにさせるのはいくら柊でも可哀想なので遠慮するなと言うと別にしてねぇと言われた。柊らしい反応だ。


リビングに少し居てそれから俺の部屋に移動するとそこまで広くないので4人も入ると流石に狭い…… 柊なんてデカいから更に部屋が小さく見える。


だけど伶奈と凛は狭いと逆にくっつけると思ったのか俺を両サイドから挟んだ。


「いやー、瑛太の部屋にこんだけ居ると狭いからこうするしかないよねぇ」


グリグリと頭を俺の肩に押し付けてくる、こんな凛を見てると前に戻ったみたい…… と思ったけどこんな事してて良いのかと伶奈を見ると伶奈は満足そうに俺の腕を抱きしめていた。


え? この状況でも伶奈は大丈夫なのか? 凛だったらそんなにくっつくなと言って引き剥がしにくるとこなのに。


「ん? どうかした?瑛太君」


伶奈がほんのり優しい口調で聞いてくる。こういう時の伶奈ってとても喜んでいる時の伶奈だ。やっぱり特に不満なんてないようだ。凛もそんな感じだし。


そんな事を考えているとナイフでも突き付けられたような感覚に陥る。その原因はこれでもかというくらいに惚気を見せつけられていた柊の視線だった。


伶奈が柊の真正面から蕩けるような顔で俺の腕を抱きしめているから伶奈の事が好きな柊は俺憎しな視線をそのままに立ち上がった。


「どうした?」


「トイレだよ!」


そう言って柊は部屋から出て行った。


「ふへへぇ、私をからかいまくった柊君にはこのくらいお仕置きしないとね」


ああ、通りで伶奈がくっついていても何事もなくしていたのか。女って怖いな……


「ところで伶奈ちゃん、どうして瑛太にそんな発情したような顔してるのかな? 瑛太にそんな顔しちゃダメ!」


「え? だって私と瑛太君の仲だもん。ねぇ瑛太君?」


柊がトイレに行った途端また昔のように2人の喧嘩が始まってしまった。俺が言うのもアレだけど凛が元気になってくれて良かった。


ていうかトイレに行ったきり柊が戻って来ないのだけど俺は喧嘩してる2人からそっと離れ部屋のドアに近付くと凛の声でかき消されてたけど声が聞こえた、奈々? そういえばそろそろそんな時間だし帰ってきたのか?もしかして柊と喋ってる?


ドアを開けて奈々の部屋の方を見ると柊と奈々が居た。

奈々は何故か顔を真っ青にしていた。


「お、お兄ちゃん!? こ、この人私の部屋を……」


「ち、違う! ドア開いてただろ!? だから俺はこれが広瀬の妹の部屋かぁってチラッと見ただけだ!」


確かに奈々の部屋のドアは開いてたな。

チラッと見てそこで奈々と出くわしたなんてタイミング悪すぎだろ。


「うわぁ、柊君それはないよ」


「女の子の部屋勝手にのぞいちゃダメだよ柊君……」


伶奈と凛もいつの間にか喧嘩をやめて俺の部屋から顔を出して覗いていた。なんだか柊が可哀想になってきた。

最終的に奈々は柊をカッコいいからまぁいっかと言って許した。まぁなんかよかったな柊と思ってしまった。


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