表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

『クスッと笑えるシリーズ』

魔神、現る!……が、タイミングが…………

作者: あきらさん

サクッと読めるショートストーリーです。

『クスッと笑えるシリーズ第1弾』

気分が落ち込んだ時に楽しんでください!

 僕は突然、魔神に出会った。


「私は魔神!お前の願い事をどんな事でも一つだけ叶えてやろう!」


 我慢が限界に達し、ギリギリの所で公衆トイレに入った僕は、用を足している最中に紙が無い事に気付いた瞬間、その魔神が便器の中から現れた!


「あっ!」


 予想していなかったタイミングで現れた事に驚いた僕は、手がすべってスマホを便器に落としてしまった!


 魔神と名乗る、ヘンテコな姿をしたプチマッチョのそいつの胸には、カウンターのような物が表示されていた。

 60から徐々に数字が減っている所を見ると、どうやらカウントダウンをされているようだった。


「残り時間は少ない。早く願い事を言え!」


 何が何だか分からない僕は、とりあえず現実を受け入れようとし、いろいろな事を必死で考えた。


 どんな願いでも叶えてくれる?

 今はトイレットペーパーが欲しい!

 いや!?新しいスマホが欲しい!

 いや!?良く考えろ!!

 どんな願いでも叶うんだったら、金持ちとか永遠の命とか、草彅剛みたいなイケメンになるとかいろいろあるんじゃ……

 魔法使いになるとか、非現実的な事でも大丈夫なのか?

 いや……まてよ……

 その前に、本当にどんな願いでも叶うんだろうか?

 魔神の力を超えるものは無理とか、命と引き換えに願いを叶えるとか、この手の願い事にはリスクや制限がつきものだぞ。

 その辺をちゃんと確認しておかないと、後でえらい事になりそうだ。

 この時点で、何の疑いも無く魔神の存在を信じきってる僕もどうかと思うが、こんなチャンスはまたと無い!

 とにかくノーリスクでどんな願いでも叶えられるのか、それを確認するのが先だ!


 胸のカウンターは残り30となっていた。


「魔神様!僕は田中田(たなかだ) 太郎太たろうたと言います!本当にどんな願いでも叶えてもらえるのでしょうか?そしてその願いはノーリスクなんでしょうか?そこだけは、はっきりさせたい!!」


「太郎太!!お前の願いを叶えてやろう!!」


「えっ!?えっ!?何!?願い!?まだ何も願ってな…」


「そう!!この魔神様はノーリスクでどんな願いでも叶える事が出来るのだ!!」


「!?」


「これで太郎太の願いは叶い、胸のわだかまりはとけた!さらばだ!!」


「えっ!?ちょっと待って!!今のは願い事じゃなくてただの確認です!!まだ行かないで〜!!」


 魔神は自分で便器の水を流し、僕のスマホと一緒に排水の奥深くへ去って行った……


 落ち込む僕は天を見上げると、上の棚にはストック用のトイレットペーパーが置かれていた。

 そして、そのトイレットペーパーでお尻を拭こうと、手に巻き付けていると、トイレットペーパーに何やら文字が書かれているようだった。


「む・ね・の・タ・イ・マ・ー・は・カ・ッ・プ・ラ・ー・メ・ン・用・で・す・。・魔・神」


「どうでもええわ!!」

ネタ感覚で笑える作品を書いています。

シリーズ化して、どんどん投稿していきたいと思いますので、クスッと笑いたい方はチェックしてみてください!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ