32話 下の昔々の話
俺は五歳くらいのとき日本に来た。
それまでは海外で暮らしていた。
父さんと母さんの生まれた国で父さんは前と変わらず国を守る仕事をすることだけは解かっていた。
あるときに、母さんが実家に帰ることに成った。
何でも母さんの家は貴族(部族長)や権力者見たいのが国を統治しているわけではなく民主とかいう組織が国を組織しているとか聞いたがその時はよくわからなかった。
それでも貴族や権力者とは別に格式とかいうよくわからないものがあって、母さんはその格式の高い家の娘でしかも長女で母さん曰く面倒な立場でどうしても一度家に帰り面倒な立場を解消しなくてはならなかった。
俺はこの時母さんは勿論だが父さんも母さんの実家に行くことに成った。
その行く途中俺は大きくて茶色の短毛の豚を発見し、父さんにアレをとって食べよう。とこの後車から降りて追っかける事に成った。(閑話にて話す)
母さんの実家に着くと、ちょっと騒動があったが何か問題なく事が済んだ様で良かったのだが、そこで初めてあいつに会った。
そいつの名は、麒麟 太郎だ。
話によるとコイツは俺の従兄弟なのだという。
コイツは俺に会うと握手を求めながら笑顔でこういった。
「始めまして、僕はキリン タロウっていうんだ。君は?」
「・・・・・リュウ コカド、よろしく?」
コレが俺と今後問答無用に迷惑をかけられる事になる幼馴染に始めてあった瞬間である。
それから、それから好きに成った可愛い女の子、優しい女の子、活発な女の子たちは皆キンタを好きだった。
俺は皆から好かれるキンタを嫉妬した事があるし、その事で喧嘩をしたことも何度かある。
それでも嫌いにはならなかった。
こいつは初めての友達で、親友で、幼馴染で、従兄弟で俺には兄弟と呼べる存在は居なくて、こいつが、キンタが兄弟と呼べる存在だった。
だから、我慢出来た。我慢した。
いつの頃からそういうものだと諦め納得しこの事に至っては心を消した。
誰かにいつの頃かいや最近だったかもしれないが言われた事がある。
「あなたは、嫉妬とか恨みとかしないのですか?」
って。俺は答えた。
「嫉妬と家族どっちが大切かなんて決っているだろ。」
「愚かですね」
「コレばかりは如何しようも無いだろ?」
彼は、フッと鼻で笑って何処かに消えていった。
誰だったか正直覚えていない。夢だったのかも知れない。
でも、俺はコレで気持ちが固まった。キンタは家族だ。だから、きっと嫉妬もするし、恨む事も有るけど助けてやろうとそう思って生きてきた。
でも、そう思ってもこいつの女がらみの厄介ごとは歳をとる事に増え、終いにはいつの頃かキンタとお近づきになれないのは俺のせいだというデマみたいな話が流れ、女子はキンタの前では表面的に友達面し、敵対関係的なものではなく、陰では俺の陰口をいい、してもいない噂を立てられ、偽のラブレターを渡されて苦労する事が多くなった。
それに、母親が姉妹で、父親同士は同じ自衛官なのに俺だけが自衛隊の訓練に参加させられる苦行をコイツは知らない。
それを思うと何だか無性に苛苛してくる。
そして、あるときそれが爆発した。
それ以降女子たちの嫌がらせは影を潜めたがなくならなかった。
俺は明確に一つのことを決めた。
母と叔母・祖母以外の全ての女は俺の中で敵としてみることが一番楽だと判断した。




