30話 上 下 佳境なんだが佳境っぽくない 3
この部屋の中に要る全ての人は現状が何処に進もうとしているのか黙って見守っている。が、緊迫感のある雰囲気ではない事ははっきりさせておこう。
どちらかというと弛緩している。
それ所か、虎門 龍ことコタツは肩から力が抜けて脱力している。
そんな情況を黙ってニコニコしている山田一尉が居て、場を考えないコタツの幼馴染(親友)で従兄弟が説明を求め、キンタの許婚が俺に、こちらも場なんて気にする事無く質問があるとグイグイ押してくる。
麒麟家って・・・・・・うーん。コメカミが痛くなってくる。
と、遠くの方からゴォォォと地面が呻るような音を俺は感じ取る。
次第に大きくなり建物が僅かに音を立てる。
そして、教室が僅かに揺れだす。
そう、地震であるがそこまで大きくない。
「うわっ、地震だ」
声を出したのは我が親友。
それに同調して騒ぐクラスメイト達。
「龍様、可愛い女の子は嫌いですか?」
どんな情況も動じないみたいな麒麟家の令嬢と、
「お嬢サマ、ご安心下さい。そこまで大きくない地震です。」
「お嬢サマ、そのような事をお父様は許してはくれませんよ。今の言葉の撤回を!」
「貴様! お嬢様をたぶらかすな!」
最後の奴だけ言いがかりじゃね?
つーかこの麒麟家のSPも動じてねーな。こいつらもしかして、麒麟家の身分の低い分家どもか?
前を向きつつもこいつらに意識を向けている最中、目の前の人物が俺に話しかけてきた。
「軍曹」
「!」
笑顔の山田一尉に腰を落として身構えるが、次の言葉で俺はンランする。
「将補の息子さんは無視して、麒麟家のご令嬢とお話されてはいかがですか? もしされるなら、こちらは手を出さないことを約束しますよ」
終始笑顔を讃える山田一尉に恐怖を覚える。
何を考えているか、わからなすぎる。怖い。
「な、何が目的だ!?」
「一尉さん、宜しいのですか?」
恐怖する俺に喜ぶ麒麟家の女の声が会話の中で被った。そして、女は声がかぶった事に何だか喜んでいる節がある。
「取り合えず、軍曹の質問に答えますね。そうすれば麒麟家のお嬢さんの質問にも答えたことになりますので、
私は恋する乙女の味方なのですよ。それに結果として虎門家の血が増える事は望ましいと思っているのですよ。
東宮家を代々守護する山田一族としても、一佐が奥方と頑張ってくれないなら息子が頑張るのも一つでしょうし。」
すこぶる嬉しそうな笑みと(笑)を向けて、際どい発言を平然としてくれるし、最後の方は俺にだけ聞こえるように超期待しています的に言ってくる。
「いっ、一体何のことを言っている?」
ラノベ主人公よろしく。が1人増えるが、彼はラノベ主人公で無い事は言っておこう。
「まあまあまあ、ありがとうございます。一尉さん」
こっちはとっても嬉しそうに、それで居て丁寧に頭を下げる。
山田一尉は邪魔しませんよと一歩後ろに下がり、手で軍曹の元へと丁寧に紳士然と指し示す。
麒麟 麗子は再度頭を下げ、壇上から降りて虎門 龍の元へ進み出ていく。
その間も彼女を取り巻くSPたちがそれを阻もうと前に出るが、彼女の達人の域にありそうな体捌きで避けて向かってくる。
その内SPの数人が龍の方に怪しい視線を向け始めた頃、山田一尉が手を無言で上げる。
勿論俺は反応しいつ襲われそうになってもいい姿勢をとり続ける。
「女性の恋路を阻もうとは男のすることではないですよ。それに虎門家の人間に手を出すなら覚悟しなさい」
言う事を言って、当たり前のように手を下げる。
すると、各扉から自衛官が突入してきて俺を素通りしてSPと交戦しだした。
もう・・・・もう何が何だかわからない。
パニックを起こしそうな心を必死に繋ぎ止めていると、目の前に壇上に居た麒麟家の女が俺の前に立ってなんかもじもじしている。
俺は、山田一尉と女を交互に見る。
山田一尉は俺が思っている事を理解したのか、一つ溜息を吐いて、手をヒラヒラさせながら頭の後ろに組んでこっちを見た。
ここから読み取れるものは貴方の行動に油断はしないが絶対に手を出しません。だ。
俺は数秒山田一尉と睨み合った後、強く一睨みして女に向き直った。
俺の作品を読んでいる方に。
俺の作品への評価でポイントをくれる方、ポイントを入れてください。
俺はうそをつくことはあまり好きじゃないので正直に言うと、
一度でいいから日刊でも週間でも1~5位に入りたい。入ってみたい。
だから、俺の楽しみのために、目標のために、願望のためにポイントを下さいな。
ただ、まだ、この程度じゃ無理というなら、それもまた仕方なしとも思うから頑張るさ。




