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趣味ラーメンの店
最近、この街に三件目の『趣味ラーメンの店』ができた。
通称、趣味ラーメンの店。誰かが趣味で始めたような店。
特異な外観。古いタッチの美少女キャラがでかでかと。
真っ赤な外壁に意味不明文字列。中国語でもないらしい。
中にはパートのオバチャンのみ。オーナーを見た人はいない。
美味しくも不味くもないラーメンが出てくる。日替わり。
水はセルフ。プラスチックのコップは汚れているのしかない。
三件目の趣味ラーメンの店は、いつの間にか整骨院の空き店舗に入った。
狭い街にまったく同じ店が三件目。どんどん増えていく。
街の人々も気味悪がっている。