表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ここから先一生始まりの村

あらすじの注意書きでも言いましたが全体的に嫌われる主人公を思い描いて書いています。

幼稚なところもありますが、こういう考え方や、こういう設定もあるんだ、ぐらいに思って頂ければ幸いです。


異世界トリップは前からしてみたいと思ってた。

だって俺も適度にオタクだし、武術(体育の一環)の心得もあるし、それに今ニートだし。

周りの連中は全員就職だのしてきたけどさ。

これだけ条件揃ってる俺って異世界転生する資格が現代でのエリートビジネスマンと同じぐらいじゃないっすか。

そしてトラックが通り過ぎるのを見計らって自殺未遂をすること3回。

やっとトラックに跳ねられて神様っぽいのが出てきた。


「あのねー、キミそんなほいほい自殺されても困るんだよ」

「異世界に行きたい」

「はい?」

「異世界に行きたいです」

「えっとね、普通は輪廻転生を自分の世界でするもので」

「やーだー!!!異世界がいい!!!異世界じゃないと嫌なのー!!!」

「子供かよ・・・本当に異世界に行きたいの?そんなに良いところじゃないよ?テレビとかゲームもないし食べ物もあんまり美味しくないかもよ?」

「ふっ、大丈夫、内政チートものを何度も読んで予習した僕にそれぐらい造作ないさ」

「あ、はい、そうですか」

「ということで神様っぽいの~、早くチート渡してよチート」

「神様っぽい!?今っぽいって言った!?」

「早く、もうそういうのいいからチートくれよー」

「いいよ、うん分かった、よし分かった。じゃあキミのステータスをレベル99の超人にしてあげる。ついでに死んだらコンティニューも出来るようにしてあげよう」

「なんだよ、それだけか、ケチ」

「なんか言いましたか?」

「いいえ、しりますぇん」

「それと異世界に飛ばす前に、死んでコンティニューしたらステータスが半分になるから気をつけてね」

「大丈夫、だって俺主人公だから」

「はー、じゃ今から飛ばすのでいってらっしゃい」

「うぃっす。やっと異世界だ!」


このとき浮かれすぎてちゃんと聞こえてなかったんだけど。

後でちゃんと思い出すことになった。

あの神様っぽいの、俺を飛ばすとき


「現実を見てこい。ガキ」


ってつぶやいてたのを。


異世界に飛ばされたらそこは森でした。

いいね、テンション上がるね!

ここで普通にビルとかあったら萎えるところだったわ。

えーっとこういう時はステータスって唱えればステータスがでてお、出た出た。


名前:IDIOT・FOOL 職業:異世界人 レベル99

筋力:99

素早さ:99


スキル:『死ねないことこそが罪』

説明:死ぬたびにステータスが半分になって蘇る。神の呪い


なんだよ。

筋力と素早さだけってなんだよ。

超脳筋じゃん。

魔法とかも使いたかったのにな。

ま、しょうがないか。

だってあれ神様っぽいのだもんな。

これぐらいが限界なんだろう。

俺は大人だから寛大な心を持って許そう。

ていうかこの名前なんなんだろ。

異世界用?

英語なのは分かるけどイディオット・フール?

どういう意味だっけ?

まぁ、いいやどうせ適当でしょう。

名前とか気にしてる場合じゃなかった。

だってこれから俺は異世界を堪能するんだからな!

とりあえず森を出て町を探すか。

まっすぐ森を進んでって、お?

おおおお!!

あれはもしや

スライムじゃないか!?

あの半透明な色といい不定形の形で動いてるところといい。

これだよ。こういうのだよ。異世界はこうでなきゃ。

とりあえずレベル99の俺だったら余裕だけどどんだけ力があるのか見てみたいしな。

とりあえずその辺の石でも投げるか。

あのスライムに向って石をソーイ


ボトッ


あれ?

スライムに確かに当たったけど当たってそのまま地面に落ちた。

あれ、おかしいな。

ここは普通スライムが弾け飛んだり、石が貫通するところじゃないの?

っていうかあのスライムこっち向いてきてない?

いや、あのちょっと待って、早くない?え?あ、飲み込まれ、うわ皮膚が溶けて痛い!すごく痛い!!!

・・・

・・・

・・・


あれ?何が起こった?

確かスライムに飲み込まれた気が。

もしかして死んだ?

えー、スライム相手に死ぬとかマジかよ。

ステータスを見てみると


名前:IDIOT・FOOL 職業:異世界人 レベル99

筋力:49

素早さ:49


スキル:『死ねないことこそが罪』

説明:死ぬたびにステータスが半分になって蘇る。神の呪い


あーあ、やっぱりステータスが半分だよ、切捨ての半分だよ。

マジでムカツクわー。無いわー。

さっきのだって準備できてなかっただけで普通に戦えるっつーの。

そういういきなり不意打ちで死亡とか無いわー。

でもま、いいよ。許すよ。あれでしょ。チュートリアル的な乗りでしょ。油断すんなっていう。

まだ半分あるわけだし油断しなきゃ余裕でしょ。

とりあえず町を探そうか。

別にあのスライムにびびったわけじゃないけど情報収集しないとな。

びびってないけど。

って思ってたらまたスライムが出た!

うわ、うん、無視だ無視。

あんな雑魚構ってられるか。

そっと通り過ぎるだけ、そっとそーっと...

あれ、なんか体がこっち向いてる気がする。

ん?光だした?

え?何か打ち出したけどってこっち向ってくるー!?

逃げなきゃ、逃げ・・・

・・・

・・・

・・・


マジかよ。

変な光線みたいなの撃たれたと思ったらまた死んでた。あんなのスライムにありかよ。

念のためステータスをまた見てみる。


名前:IDIOT・FOOL 職業:異世界人 レベル99

筋力:24

素早さ:24


スキル:『死ねないことこそが罪』

説明:死ぬたびにステータスが半分になって蘇る。神の呪い


また半分になりやがった。

なんだよこのクソゲー。

まじありえねー。

ていうかスタートポイントにあんなの置くなよ。

ていうか本当に町探さないとこのままスライムに殺され続ける未来しか見えない。

今度こそこの森からってまたスライムー!!!

え、ちょっ、待って!!!

・・・

・・・

・・・


もういやだ。

アレからさらにスライムに見つかり4回も死んだ。

殺された後に復活する場所が殺された場所のおかげでなんとか進んでるけどもういやだ。

なんだよ本当に。

ステータスも


名前:IDIOT・FOOL 職業:異世界人 レベル99

筋力:1

素早さ:1


スキル:『死ねないことこそが罪』

説明:死ぬたびにステータスが半分になって蘇る。神の呪い


もう、チートの意味ないじゃん。

クソ、見てろよあの邪神が。

すぐにまたレベルあげして最強になってやる。

そうだよ、これはあれだ。

神に復讐する異世界ものなんだ。

どうりでおかしいと思ったわ。

ま、そう思ったなら気が楽だわ。

ま、ステータス1でもう無くなるものもないし気楽に行こう。


しばらく歩いていったら珍しく今度はスライムに出くわさず看板が出てきた。

えー、何々、


ここから先※※始まりの村?


最初の文字がよめねー。

でも始まりの村いいね、それでこそファンタジー。

そこで仲間作ってレベル上げか。ヒロインゲットの予感。

看板の先を行って森を抜けたら村っぽい何かが出てきた。

おー、すげー!これぞファンタジー!!

この田舎臭い感じがたまらんね。これだよこれ。

最初っからここに飛ばしてくれればいいのに、マジ神様使えねー。

村を見渡したら普通に人はいるな。

エルフとかドワーフの合法ロリ幼女とかはいないのか。これからこれから。

とりあえずその辺にいた若い女に声かけてみよう、男なんて声かけても意味ねーし。


「ねぇねぇ、そこのお姉さん、今暇?」

「あら、旅人さん?ようこそ一生始まりの村へ。どのようなご用件で?」

「それなんだけど適当にレベル上げ出来る場所と仲間を募ろうとってえ?」


あれ何の村だって?


「レベル上げですか?といってもこの辺には『スプラッタータイム』、略してスライムの魔物しかいませんので無理ですよ」


スライムのくせにやばい名前がついてるけど、確かに殺されまくったからな。


「じゃあ、ここから一番近い別の魔物の狩場でいいから教えて。そこ行くから。ついでに仲間も」

「え、すいません私この村を出たことがありませんので分かりません」

「あー、見るからに非戦闘員キャラだからしょうがないか」

「キャラ?確かに私はあまり戦えませんが他の人も同じだと思いますよ」

「え?なんで」


始まりの村ってすげーサポートしてくれるはずじゃない?


「だって外に出たらスライムに殺されるじゃないですか、旅人さんぐらい強ければ話は別ですが」

「あー、俺ぐらい強ければね...あはは、そうだね」


チッ、自力でなんとかするしかないのか。

始まりの村だから弱いのか皆が。

俺異世界から来た勇者宣言、ハーレムからのパワーレべリングオイシイでふぅになるはずだったのに。


「なんでも昔は神から呪いを受けて死ぬ度にステータスが半分になって復活する者が居たという話もありますが、あれだと結局ステータスが1以下になってその場で動けなくなってずーっとスライムに食べられるというおとぎ話もありますけどね。そういう話を子供の頃から聞いてる村人は誰も外に出たがらないんですよ。ごめんなさいね」

「え」


ステータスが1以下になってその場で動けなくなる?

あれ、俺って確か


名前:IDIOT・FOOL 職業:異世界人 レベル99

筋力:1

素早さ:1


俺、もう死ねないじゃん。

え?何これ?ありえないんですけど?


「はあああああああああ!?」

「きゃ!え?どうされたんですか?」

「どうもこうもねぇよ!ステータス1以下になったら駄目とかなんだよそれ!1以下になるとかどういうバグだよ!ふざけんな!」

「え?旅人さんもしかして」

「なぁ、マジでレベル上げ出来ないの?ていうかあれだわ。ここの村人を虐殺して経験地稼げとかそんなん?これそういうイベント?鬼畜だわー、鬼畜ゲーだわ」

「旅人さん、落ち着いてください。ね?落ち着きましょう」

「落ち着けるか!」


この女からぶっ殺して経験地にしてとっととこの辺から脱出してやる。


「オラァ!」


ヘニョン


「キャー!ってあれ?全然痛くない」

「なんでだよ」


俺今全力で殴ったよな?


「旅人さんもしかしてステータスが1なんですか?」

「あーそうだよなんか文句あるかよ!」

「ステータス1の人というのは本来神の呪いで復活する話と対とも言えるおとぎ話で、赤子よりも弱いって話が」

「え」


じゃあ、俺レベル上げも出来ない、これ以上死ねない、別の場所に行くことも出来ない。

マジで詰んでるジャン。


「あの旅人さん、落ち着いてください。ね?大丈夫ですから。えっと私も村長と掛け合ってみますのでしばらくの間ここで滞在されませんか?この村もいいところですよ?」


なんだよそれ。

俺に一生ここで異世界過ごせって?

こんな何もない田舎よりも田舎なところで?

電気や水道すら無さそうなこんな村で?


「大丈夫ですから。きっと。この一生始まりの村は良い所ですよ」



感想等が少し怖いですが思いついたので投稿してしまいました。

別に残酷な話が好きってわけでもないんですが。

ていうか計算めっちゃ間違えて最初投稿してしまった。編集する前に見た人達はすいません。

駄目だね。いいんだよ算数なんぞ出来なくても。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ