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プロローグ〔これはそんな、僕のおはなし〕
この世には、科学的に説明できないものが多い。
自分の目で見たものしか信じないという人ほど、実際に体験してみると案外臆病だったりする。
その科学的に説明できないものを、この冬から春にかけて経験することになった少年は、とてつもない陰謀へと巻き込まれていく。
思えばあのとき、もうすでに始まっていたのかもしれない。
無知な少年の絶望が招いた悲劇。
そこに向かって突き進む、愚かな少年。
僕はあの日、終わりを知って始まりを知った。
「これはそんな、僕のおはなし」