4 サーカス開幕
パッと電気が暗くなり、音楽が響き出す。
【 Ladies&Gentleman。スノードロップサーカスにようこそ!! 】
ステージ中央に一筋のスポットライトがあたった。
そこに1人の男性が……団長さんだ。
団長さんの挨拶からサーカスの全ては始まる。
スラッとした頭身を白のタクシードで包み、シルクハットにはウサギの耳がついている。片眼鏡をつけて右手にはステッキを持っている。
そう、まるで不思議の国の白兎のような出で立ちの団長のラバールさん。
スノードロップっていう雪兎をモチーフにしているサーカス団であり、団長の姿である。
「さぁ〜サーカスが始まりますよ。ごゆるりとお楽しみ下さいませ」
ハットをクルクルっと返しながらお辞儀と共に暗転する。
ワァー!!と会場が一体となって拍手と歓声とともにサーカスが開始された。
一気に雰囲気に飲み込まれる。
ピンク色の髪をしたピエロのザック様。観客の心を鷲掴みにしながら、笑顔と笑いを引き出す。
空中ブランコの双子兄弟、青のジョー様と緑のアベル様。スリルの中に2人の息の合ったコンビネーションの美しさに魅了される。童顔の2人にショタヲタが食いつきそうだな…とコッソリ思ったり。
ファイヤーマジックの赤のダンテ様。迫力と妖艶とが織りなすパフォーマンスに釘付けとなり、感嘆の吐息が漏れ出す。
アクロバティックのパフォーマーの黄色のテル様とオレンジのムカ様。力強くキレのある動きと、舞台上から垂れてる布を使って、会場の空中を飛び回る。身軽な身のこなしと筋肉…。
そして……我がヒーロー!!
猛獣使いの黒のアレン様である!!
アレンの隣にはホワイトタイガーのウルガがいる。
アレン様の指示に従って、台から台へ華麗にジャンプしたり、火の輪潜りも大丈夫だと分かっていても、ドキドキしてしまう!
―――頑張れっ!!ウルガー!!
思わず胸の前で祈りを込めるように手を組んで見守る。
次々と送り出す技の数々とハラハラドキドキが、全観客を魅了する。そこがサーカスの醍醐味であり、何回見ても面白いし、迫力満点だ。
「以上をもちまして、本日の講演を終了とさせて頂きます。お気をつけてお帰りください」
―――はぁ…胸がいっぱいだ。
終わった後の高揚感は、毎回なんとも言えない気持ちにさせる。




