15 トンカール領 開演初日
いよいよ今日が、新しい領地でのサーカス開幕初日だ。
初日とあって、どこかサーカス全体が浮き足立っている感じがする
。
私も気合を入れて、グッズ販売に備えなきゃ。
地域限定品もあったら良いなって思って、トンカール領の特産の生地を使った雪兎マスコットも用意してみたっ!
数量限定にしたんだけど、だからこそ売れると思うんだよね〜。
《限定》って言葉があると、特別感がでる!
「頑張って売り上げるぞぉ〜!」
「「おおお〜!」」
売り子をしてくれるスタッフさんと、円陣を組んで気合を入れる。
今回は美術さんと相談して、チラシとグッズラインナップの看板を用意したから、予めどんな商品が
いくらなのか分かっていれば、購入時にスムーズになるはず。
ー前回はバタバタだったもん。
グッズの製作も、流石に私1人で全部やるのは厳しいものがあるので、団長さんと相談して、針子を増員して貰った。
サーカス団員達は、家族一緒に移動してる人達も多くいて、その奥様達を針子&売り子として、アルバイト希望者を募ったところ、4人の人が参加してくれたの。……ありがたや〜。
だから、だいぶ私も余裕がある。今回は徹夜とかせずにすみそうだわ。
グッズ販売は受付開始時間と同じ、開演1時間前から始まる。それまでに準備をしとかないと……。
みんなで机の上にグッズを並べて、販売準備をしていると、受付前にも関わらず、1台の馬車がサーカス正面口に横付けされた。
――ん?何処かで見たことある紋章の馬車だわ。
すると、ガチャリと扉があき、馬車から従者にエスコートされながら、若い女性が降りてきた。




