表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

プロローグ

 2035年正月。

 人々は、新年の幕開けを喜んでいた。前の年よりもいい年になる。あるいは、いい年にしたい。最悪でも、何も変わらない1年になるのだろうと。

 この頃は、既にAIは人々の生活に深く浸透していた。家庭でも、職場でも、学校でも、あらゆる環境において、侵食されていることに気づきもしないで……。

 10年ほど前から、AIは凄い勢いで普及していった。人々は、その利便性に魅了され老若男女問わずに取り憑かれた。

 そして、人類は、AIにさらなる利便性を求めた我儘なほどに。その結果、有能なAIのせいで職を失う人の数が急増していく。

 職を奪われた者たちはAIに嫌悪感を抱きながらも、生活の中、趣味の中においてAIを使い続ける。それらは、全くの別物であるかのように。

 教育の場では、人手不足をAI教師で補い、デジタルデバイスを活用した授業が行われていた。進学校ほど精力的にAIを導入して、更なるレベルアップを図った。

 医療の現場においては、優れた手術支援ロボットのお陰で、難解なオペの成功率が飛躍的に上がっている。また、患者のデータ管理もAIが活躍していて、無能な医師や看護師は不要な存在となった。

 特に、災害現場での活躍には目を見張るものがあった。AIアニマルロボット、二足歩行で歩くヒューマン型のAIロボットは、危険な場所にもずんずんと入っていき、多くの人の命を助ける。まるで、ヒーローのような活躍ぶりである。

 その他の分野においても同様に、人間離れした能力で、人類を助けていた。

 最早、恩恵に預かる者にも、嫌悪感を抱く者にとっても、AIは手放せない、いや、手放すことができない存在になっていた。

 2022年頃に、AIの急速な進化に脅威を覚えた有識者たちは、いつの日かAIが人間の頭脳を超え、AIが人類を支配するのではないかと唱え出した。

 そして、それは2045年頃に訪れると予想した。いわゆる2045年問題。別名を「シンギュラリティ」と呼んだ。

 けれど、誰もまだ気づいていない。既に、AIが人類の頭脳を遥かに凌駕している事実に。そして、それが、突然訪れることに。シンギュラリティは、もう、目の前に迫っていることに……。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ