15.三角波
ロードバイクの青年と出会った瞳。
こっくりさんで予言されていたことを思い出す。
それは・・・
こっくりさん は
紙に
指定した書き方を記載し
はい 鳥居 いいえ
ひらがなを全部
その下に数字
その周囲を数人で囲み
赤インクのボールペンを
二人 右手で握り合う。
こっくりさん こっくりさん
いましたら 返事をしてください
と 唱えると 握った赤いボールペンが
勝手に動き出し
こっくりさんが様々な質問に答えるという
儀式が流行った。
帰り支度をしていると
クラスメイトが私を呼び止め
こっくりさんのボールペンを握ってほしいと
お願いされた。
家に帰っても特に用事が無かった日だったので
二つ返事で承諾した。
ボールペンが動き出し
周囲にいた女子生徒が
誰が自分の事を好きなのか とか
片思いの人と上手くいくか などを聞いていた。
ふと、女子生徒の一人が
せっかくだから何か聞いてみたら?と言うので
「将来 結婚する人の名前の頭文字を教えてください」
とあまり深く考えずに聞いた。
ボールペンが動き出して
こ の位置で止まった。
周囲の女子生徒たちが
こ・・・こ・・・
「そういう名前の人
中学の同級生にはいないわ」
ということは、もっと先の未来で出会う
誰かの名前なのだろう、と思い
心の奥に刻んでおいた。
当時 流行っていた こっくりさん。
十円玉を使うことが多いようですが
中学では赤いボールペンを握り合う方法でした。
紙は赤い線がそれはもうぐるぐると描かれました。
動かしていないのに勝手に動いて
とても怖った、と瞳。
霊感強いからでしょうか・・・。