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【完結】逆行した幼女と令嬢は車で旅に出る~ボクは4歳で攻略されたので、乙女ゲーや王子たちは今更来てももう遅い~  作者: れとると
第二章幕間.聖暦1086年秋~1090年冬-みんなでわちゃつく日々-
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D-3.同。~ストック撃沈につき、娘との対話へシフト~

~~~~本当に油断した……大変だった。


「ただいま……」



 やっと仕事部屋に帰ってこれたら。



「「お帰りなさいお母さま」」



 あれ、娘が増えてる。



「……お父さま寝ちゃってる?」


「ちょっと疲れちゃってね」



 スノーを引っぺがすのに苦労してなぁ。


 ストックもぐったりしちゃって。


 ボクが負ぶって来たんだけど、途中で寝ちゃった。



「じゃあ今日はお開きだねぇ。残念」


「ちなみに他も似たようなもん?」


「そです。


 ビオラ様は恋愛相談に乗ってもらったらしくって、引いてました。


 あと四人は技術開発絡みですね……。


 すごいんだけどやっぱりドン引きみたいで」


「ボクはそれをかっこいいお父さまっつった君にドン引きだよ」



 シフォリアが楽しそうに笑って。


 クエルがそれを……おや?なぜそう、目を細めてみるのだね。


 いろいろあったのはわかるけど、やっぱ君ら、姉妹っつーよりもっと仲良しだよね……。



「ところでそれ。どうしてシフォリアはお父さまっていうの?」



 ん?愛称で呼ぶのも止めたのか??



「それはねぇ。クエルにも内緒。ね、お母さま」


「ん。ごめんね。これは二人だけの秘密なんだ」


「大したことじゃないけどねぇ」


「く。いずれ聞き出してやる」



 なぜそこで反骨心を燃やすのだクエル。



 とりあえずソファーがあるので、そこにストックを降ろして。


 ゆっくり、楽なように寝かせる。


 ん……これは疲れが出たんだね。外で何してるか知らないけど。



 大変だったね。よく頑張ったね、ストック。



「お母さま。その。実はですね」


「ん?なに。言いづらいこと?」


「えっと。私たち、ちょっとスノー叔母様の仕事手伝ってて」



 そうなん?


 ボクの娘になにさせとん妹よ。



「まぁビオラ様がいいって言ってるなら、それは構わないよ。


 というか……ストックは知ってて。


 しかも同じことやってるんだな?」


「あ、はい。それでお父さまとは最近よく一緒になるんですけど」



 なんだ?さらに言い淀んでるな。



「お父さま、何か私たちに隠してません?」


「だろうね」


「気づいてるんだ……」



 そらあもう。正直、察しはだいたいついてる。


 理屈はよくわからんけど。



「三年前から、ちょっといろいろね。


 おかしな点はたくさんあった。


 けど大丈夫だよ。ちゃんと対策できる。


 ある意味、実績もできたしね」


「「実績??」」



 二人そろって小首を傾げられた。


 これは、君たちのおかげなんやで。



「まぁそこはストックのことだし、ボクに任せてほしいな。


 ボクとしては、微妙に君たちが隠してそうなことが気になるけど」


「「う”」」



 まぁ野暮だろうし、聞かないでおいてやるよ。



「代わりと言っちゃなんだが、その仕事はいいけど。


 勉強はしてってもらうからね。


 13になる年になったら、マドカたちと学園だ」


「あ、マドカちゃんたちと学園通えるんですか!?」


「やったー!」



 おや、素直に喜ばれた。


 ……そか。未来のこの子たちの頃には、学園なかったかもだしね。



 友達も一緒なら、きっと楽しい学園生活になる。



「ん。考査で多少は良い点とれるようにしておきな。


 まぁ1000点くらいは欲しいね」


「卒業できちゃうやつじゃないですか!?」


「マドカはもうとれるよ?アリサはもう少し」


「むむ。それは頑張ろうか、シフォリア」


「やったろうじゃないさ!」



 んむ。やる気になったようでよろしい。



「お母さまも学園に通われるんですか?」


「ん?必要はないんだけどねぇ。


 行かせてもらえるなら行こうかな」



 その頃なら、必要な研究はボクがやらなきゃいけないとこからは、離れるだろうし。


 あとは仕事との兼ね合いだけだな。


 いけるなら是非に行きたい。



「ん?興味あるのお母さま。


 学園でやる内容くらい、全部知ってそうだけど」


「だいたいは網羅してるけどさ。


 あそこには各分野の最先端の人たちがいるんだよ?


 彼らと交流が持てるだけで、行く意味があるよ。


 パンドラの立場だと、ちょっと聞き辛いこともあるけど。


 学生ならそんな遠慮は無用だしね」


「お、おぉぉ……」


「さすがお母さま、そこをお楽しみとは……」



 学園は勉強するとこやで?君たち。



「そんなかなぁ?


 ボクは他のことは良い思い出が少なくてね。


 ストックとは一緒にいて楽しかったけど。


 ギンナやメリアは、学内では一緒にいなかったし。


 こう……印象よくないことだってあったしねぇ」


「それ聞いてみたいです!


 ってお母さまが良くないってはっきり仰ること、珍しいですね……?」



 んん……まぁ注意喚起のために話しておくかぁ。

次投稿をもって、本話は完了です。


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