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【完結】逆行した幼女と令嬢は車で旅に出る~ボクは4歳で攻略されたので、乙女ゲーや王子たちは今更来てももう遅い~  作者: れとると
第二章幕間.聖暦1086年秋~1090年冬-みんなでわちゃつく日々-
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A-7.同。~少し先の道を聞く~

~~~~ユーザーに気に入ってもらえたようで何よりだ。後は作るだけだな。


 学園には寮があり、王国8領からの支援金で運営されている。


 シルバ領のはアウラ寮なんだが、領土の方が滅んでて王家直轄になってるから、この支援金がない。


 国からの援助だけなので、施設や食堂やらいろいろ充実してないんだそうな。



 ……あれ?これボクが手をつけなくてはならない問題では?


 領土復帰になったら、やらねばならん。


 先んじてやっておかないと、いきなり寄付とか求められるぞ。



 領土認定を受けただけだと、税金とれてるわけじゃないから何の資産もない。


 これは話をつけて、パンドラ経由で予算注入しておかないとまずいな。


 最初は緩くとおもっていたが、いきなりやることがありそうだ。



 気を引き締めないと。


 ビオラ様とも相談だ。



 おっとそうだ。相談と言えば。


 完全に別件になるけど、これは話しておかないと。



「マリー、これ終わったら研究にも手を出してもらうから」


「例のですか?」


「そ。ボクの名前じゃ出せないから、講師資格とった君がメインとなる。


 君の力の研究でもあるし、二人でやるよ。


 まぁもう何人か、プロジェクトに入って手伝ってもらうけど」



 マリーを助教授にして、聖国から切り離し、ダリアを娶れるようにする。


 そのための布石でもある。



 それとは別に、ボクがやりたいものがあるから、手伝ってもらうという感じ。


 もちろんボクの名前で発表とか無理だから、この子に矢面に立ってもらう。


 パンドラとしての研究だから、所長のビオラ様でもいいんだけどね。



 ただそうなるとパンドラの成果になっちゃって、正直もったいない。


 別にこの研究所は、そんな有名にならなくてもいいだよ。


 元から国のひも付きだ。存在そのものが十分以上の成果だから、何もしなくても面倒見てもらえる。



 だから研究結果がある場合、パンドラが後ろ盾になって、個人で公表してもらう形にした。


 マリーはその最初の一人となる。



 ベルねぇやエイミー、他のクルーの方が先の可能性もあるけどね。



 ま、ボクがやる以上、マリーを最初の一人にしてやんよ。



「ええ。更改された試験、十分な出来でしたし。


 がっつりやりますからね。


 ゴールは、魔結晶を結合させている要素または物質の特定、でしたっけ?」


「うん。ないとおかしいんだ。それを探す。


 見つけて発表すれば、君は即助教だろうね」


 もちろん、他所に再現実験とかしてもらわないといけないけど。


 ただその宛てがつけば、内定くらいはもらえるだろうな。



 魔石等の物質と、魔結晶を結び付けている謎の何かがある。


 場合のよってはそれは、まだ発見されてない新元素だ。


 働きが限定的なので、見つかってない可能性がある。



 これを神器や、場合によっては人体の結晶からデータ採取。


 様々な角度から分析を重ね、探していく。


 パンドラは計測機器ががっつりあるから、いけるだろう。



 まぁそれ以前に。



「すでに見つかるのがわかってるような言い方ですね……」



 ボクは感覚的に、それがあるってもうわかってるんだけどね。


 ただボクがあるって言ってるだけじゃだめだ。


 誰もがわかる形にしないと。



 そのための研究ってやつだ。



「そりゃ事前検証くらいする。


 あるかないかわからない状態で、研究なんか始めないよ。


 そんなことしたら、予算すぐなくなっちゃう。


 時間と余裕があるときに何本も調査しといて。


 いけそうなやつを本格的にやるの。


 いけそうというか……人とお金を使ってもよさそうなやつ」


「そういうことも気にするんですね……」


「ハイディは商業寄りの研究者だからね。


 世の人が皆、そこまで気にしてるかは疑問よ」



 まぁそうか。成果が売れないやつは、ちょっと躊躇われる。


 クレッセントでは死活問題だったので。


 逆に、パンドラではそこまで気にしなくても大丈夫だ。



 だからこれは、ボクの癖みたいなもんだな。



「ダリアさんは?」


「私はハイディ寄り。ただもっと慎重ね。


 予算とってこれないから」


「なるほど」


「ボクだって、予算の提供元に利益還元しなきゃいけないから、必死なんだぞ?


 普通に借金のこともあるからな。成果出さないと首が締まる」


「笑えないやつですね……」



 と、こっちの話題もいいけど。


 だいたい話したいことは話せただろうか?


「他にこう、入れてみたいものとかありませんか?」


「私はいくらか魔道具を出します。リストは後ほど」


「ありがとうジドゥさん。ケルケンソさんは?」


「すぐには……そうですね。


 総神器機構のいずれかのメンテナンスを手伝わせてください。


 それで何か思いつくかと」


「それなら、アっさん。単車一台やるんでしょ?」


「ああ。よし、じゃあ手伝ってくれ、ケル」


「わかりました。何か思いついたらお知らせします。


 いつまでですか?」


「仕様が固まったらまた相談するから、それまで。


 半月くらいかなぁ」


「あんたにしちゃ随分かけるわね?」


「君とマリーを事故らせたくねぇし。


 ダリアは?」


「ん。そうね。使えそうなのリストにしてあるから、後であげる」


「さすが。マリーは細かく聞いてくから」


「人型神器と聞いて、いろいろ妄想膨らんでますからね!


 たっぷりお話しましょう!」



 よしよし。


 好みのお茶とお菓子でも出しながら、いろいろ引き出してやるとするか。



 楽しい開発になりそうだ。

次の投稿に続きます。


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