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【完結】逆行した幼女と令嬢は車で旅に出る~ボクは4歳で攻略されたので、乙女ゲーや王子たちは今更来てももう遅い~  作者: れとると
第一章幕間.聖暦1083年夏~1086年春-二人が意味もなくいちゃつく日々-
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C-6.同。~互いを少しずつ、重ねる~

~~~~ちょっと……だいぶ?食べ過ぎた。いろいろ満足した。


「ん……」



 もぞもぞと、ストックが近づいてくる。



「ん、こっち」



 ちょうどよいところで腕を誘導するように、手を添えて。


 脚も。



「っ。これ……」



 彼女の編んでいない髪が、頬に少しかかる。


 四つん這いになった彼女が、見下ろしてボクを覗き込んでいる。


 両手を伸ばし、肩を優しく下から支えて。



「ゆっくり、こっち来て」


「こっちって、この、これ」



 少しの抵抗の後。


 彼女の姿勢が少しずつ崩れ。


 頭が、ボクの横に。



 まだ肘と膝がたっていますねー?



 優しく、まず肘から外す。



「あ、え?なにこれ、力、入らない」



 ふふーん。君も知ってる、ボクの得意技だよ。


 内から撫でるようにそっと……そうそう。


 こちらの腕と肩を通しつつ。ストックに脇の下から、ボクを抱かせる。



「っ。っ!これ、はいでぃで、いっぱいに、なる」



 すごいこと言うね君。


 じゃあ下も。



 膝を崩させ。


 胸がぴったりと合わさり。


 下腹までの隙間がなくなり。



 太ももが、触れて。


 ……少し大胆に、足まで絡めて。



 髪の中に指を通すように、右手で頭を抑え。


 左手を背に添えて……ゆっくりと撫で上げる。



「逃げたら脚、腰に絡めて捕まえちゃうからね?」


「んっ、にげ、ない。にげられ、ないぃ」



 力ぬけちゃってーら。


 ……かわいい。



「これ、は。ダメじゃ。やっちゃ、ダメな、やつじゃ」


「唇も触れてない。手も握ってない。


 触れてはダメなところは――触れてない。


 何もダメじゃないよストック。


 ほら落ち着いて。ゆっくり、息、して」


「っ、っ。~~~~ぅ。ふぅ」



 息をするたびに、少しずつ彼女の力が抜けていき。



「もっと。体重、全部かけて。


 ボクに君のすべてを乗せて?」



 耳元で囁きながら、腰回りを撫でていく。


 最初にびくっとした体は、抵抗をやめ、柔らかくなっていく。


 骨の当たるところを、少しずらしてっと……。



「たまらない……君の重みが、すごくいい」


「おも、くない?」


「ない。もっともっと重くていい」



 お互い、かなり食べてるはずだけど、体重増えねぇよなぁ。


 もうちょっとずしっと来てもいい……おお。


 すごいぎゅっとされた。力強く。でもすぐ、力が抜けて。



 ストックが深く深くもたれかかってくる。


 この重さ、本当に心地いい……。



 あんまり安定した姿勢じゃないからか。


 たまに肌が、すり合わされて。


 ぞくぞくする。



 君はなんて滑らかで、柔らかいんだろう。


 成長するにつれ、この体は女らしくなって。


 もっと、柔らかく、深く沈みこむようになって。



 ……なんだそれ。たまらない。早く味わいたい。



 ストックでいっぱいに、なりたい。


 君の瞳を独占するだけで、あんなに嬉しいのだから。


 それはどれほどの、幸福だろうか。



「髪、じゃまじゃない?」


「ん。はむってしそう」


「それはだめ」



 だめか。レギュレーション違反か。


 しょうがないので、深く息を……ちょっとお待ちを。



「ストック、やってない?」


「……ないしょ」



 ずるしてボクの髪をはむりやがった。おのれ。


 耳元に鼻を押し付けて。


 存分に息を吸う。



「ぁ。ちょ、それ……ん」



 諦めたのか、自分もやり始めた。


 ……ぞわぞわして。頭、ぼんやりする。



 そのまま、結構そうして互いを吸っていた、気がする。


 ちょっと思い至って。体をもぞもぞさせる。



「ハイディ?」


「ストック、その姿勢疲れて来たでしょう」


「……もうちょっと」


「ん。じゃあ、その後は、お風呂入ろう?」


「ぅ、あせ、くさい?」


「いい匂いしかしない」


「ぁぅぅ」



 そしてそれを言うならボクだって汗かいてる。


 男女ならともかく、この状況でそれは言いっこなしだぞ?ストック。



「違うんだよ。ね。


 もうちょっと、触れたいなー?って」


「っ!」


「ダメならいいよ。


 ただ……練習」


「っ」


「ね?」



 ストックががばっと起き上がって。


 ボクの手をとった。



「………………いこ」



 目が据わってらっしゃる。


 ふふ。いいとも。



 無言で二人、脱衣所へ向かう。


 手をしっかり、指まで絡めて、握りながら。



 では夜も更けて来たので。


 今日は、おやすみなさい。



 ボクらはこれから、内緒の夜更かしです。

ご清覧ありがとうございます!


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