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【完結】逆行した幼女と令嬢は車で旅に出る~ボクは4歳で攻略されたので、乙女ゲーや王子たちは今更来てももう遅い~  作者: れとると
第一章幕間.聖暦1083年夏~1086年春-二人が意味もなくいちゃつく日々-
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A-6.同。~練習を……しよう。いずれその関係に、なるための~

~~~~嬉しい。君が、嫌じゃない。そばに、いられる。ストック――――もっと。


 ストックの両の腕が、遠慮がちに、ボクの背をかき抱く。


 こら。そうじゃないだろー?



「ストック」


「なに?」


「さわって」


「っ」


「好きなんでしょ?そこ。


 さわって、確かめて。


 ――――ボクが、君を受け入れられるかを」


「っ……うん」



 彼女の手が、ゆっくりと降りて行く。


 背中を撫でるように……少し脇へ。



 ちょっとくすぐったいけど。


 何度も尾てい骨付近から、へその横脇腹あたりを撫でる彼女に、身をゆだねる。


 くびれそんなに好きか?というか今くびれてねぇだろ??幼児体型なめんな。



「滑らかで、いい……」



 いいんかよ。


 また息荒くなってきてるし。



 そんなにいいものかな?と思い、同じように撫でようとする。


 脇腹はくすぐったかろうから、お尻の上くらいを、こう、横に。



「~~~~っ!」



 腕の中でめっちゃ悶えてる。


 あんま動くなし。ダメなとこ触っちゃうから。


 ちょっと膝を引いておく。危険だ。



 決心したように、ストックの手が両方、さらに降りてくる。


 ゆっくりと。指先で、確認するように。


 それから……その手全体で掴むの、だいぶやらしいね?



 固くて、触り心地なんてよくないと思うんだけど。



「形がたまらない……すてき」



 いやいやいや?


 確かに自分の尻はあまりじっくり見てないが、そうはならんやろ??



 気分が乗ったのか、荒い息のままストックはボクの太ももを裏から、前も、横も。


 そして内側も撫でだした。



「はぁぁぁぁぁぁぁぁ……いぃ」



 すごいお気に入りみたいだ。


 いや、何の脂肪もついてないし、本気で何がいいんだよ。



 思わず何となく、その頬に手を添えて。



「何ならすりすりしてみる?」


「!!!???」



 めっちゃびっくりされた。



「いいよ。ちゃんと、嫌じゃない――なかった。


 何だって受け入れてあげる。


 ボクのこと、好きにしていいよ?」



 すごい勢いで下がられた。


 なんでや。



「しないの?」



 首をぶんぶん振ってる。



 大丈夫か?顔真っ赤だし、鼻血出したりしないよなぁ。



「………ざ」


「ん?」


「おひざを、かして」



 はぁ。膝枕というやつか?


 えっと、足を崩して。


 んー……まぁ今はキュロット越しで勘弁してもらおう。薄手だし、よかろ。



「どうぞ」



 カッとんできた。


 そして躊躇いなくうつ伏せで飛び込んだ。


 …………しようのないやつめ。



 その髪や背を優しく撫でていく。


 すごい喜びようだな……息めっちゃかかる。


 固いと思うんだけど、ストックは大興奮ですりすりしておる。



 せっかくなので、なんとなく首筋や耳を撫でる。


 お。なんかストック、体びくってしたな。


 耳裏、耳たぶあたりを、指で優しくゆっくりとこする。



 彼女の両の腕がボクの腰に回り、思いっきり太ももに顔が押し付けられた。


 なんかこれは……よかったのかな?



 静かに耳をすりすりし、たまに頭を撫でる。



 ボクは、ずっとやっててあげてもよかったんだけど……。


 しばらくしたら、ストックがもぞもぞとボクの膝から離れた。


 そしてベッドにぐったりと横に……あれ!?この子いつの間にか汗びっしょりやんけ!!



「だ、大丈夫ストック!?」


「てんごく……」



 …………大丈夫そうだ。


 至福のお顔をしておる。



 でも……よかった。本当に。


 まだ幼い頃合いだから、これで決まりではない。


 しかし、ボクがストックとの身体的接触に嫌悪感がないのは、確かだ。



 前も言ったかもしれないが、正直友達くらい親しい相手でも、怖気が走るんだよね。


 これは、メリアに頭下げて確認させてもらった。


 彼女も、同じこと気にしてたので。



 手を握るのでも、言い知れぬ悪寒がしてダメだった。


 なんだろうねあれ、どこからくるものなんだろう。



 ノリ軽めにスキンシップとるくらいなら、まぁいいんだけど。


 こう、糖度というか、湿度というか、そういうものが上がると途端にダメになる。


 鳥肌まで立つとは思わなかった。



 そしてまぁ。この通り。


 ストックに対しては、大丈夫だということだ。


 むしろその。ボクも気分はよかったかな?



 たぶん、またやる……やっちゃうと思う。


 練習だ、って言い訳して。


 彼女を、誘惑する、ように。



「お風呂入ろっか。それ、さすがに汗かきすぎだよ」


「うん。……うん!?」


「大丈夫だから。一緒に」


「…………………………うん」



 というわけで第二ラウンドだ。



 ストックの手を引き、脱衣所へ。


 よぉし。彼女の天国は続行だ。


 ボクはこれでも髪とか洗うの、得意な方だぜ。やったらぁ。



 でも。



 ボクらの肌を互い以外に見せる気はないので。


 この話は、これでおしまい。

ご清覧ありがとうございます!


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