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【完結】逆行した幼女と令嬢は車で旅に出る~ボクは4歳で攻略されたので、乙女ゲーや王子たちは今更来てももう遅い~  作者: れとると
第一章幕間.聖暦1083年夏~1086年春-二人が意味もなくいちゃつく日々-
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A-5.同。~最後にデザートを添えて~

~~~~仕事押し付けたった。これで後は、建造に集中できる。



(注意喚起)


本話はR15らしい話です。


苦手な方はご注意ください。

 ボクをお部屋のベッドに寝かせて。


 ストックは何やら、ちょっとがっしりしたお盆を持ってきた。


 お盆を布団の上に置いて、彼女はベッドの淵に座る。



 仰向けのボクと、俯く君と。少し、瞳の赤い光が重なる。


 …………何されちゃう流れなんでしょう、これ。



 ふと見ると。


 お盆の上には、涼やかな見た目の容器と――黄色い物体。


 何かぷるぷるしている。



 何だろう、あれ。何か目が離せない。


 記憶にはない。でも、これ。


 ひょっと、して。



 思わず身を起そうとしたところ、ストックの手が優しくボクの肩を押さえた。


 彼女がもう片方の手でスプーンを握り、その黄色い何かを一すくい。


 半開きになる、ボクの、口へ――――





 …………はっ。


 あれ?意識飛んでた??



 横を見ると、陶然とし、とても満足気に仰向けにベッドに転がるストックが。


 頬が上気して……というか汗かいとるくらいやんけ。息も荒いし。


 目も、潤んで。何かこう、やり切ったって顔しておる。



 彼女の向こうには、小テーブルが……その上に、かなりの数の空の器が置かれている。


 あの黄色いの、相当数用意してたのか?



 ほんのり記憶が蘇る。



 その黄色くて甘いのを、ひたすらあーんして食べさせられるボク。


 口移しを迫ろうとしては自重し、最終的にボクからもあーんして食べさせられたストック。



 ほっぺや口元にかけらがついているのを見ては、そのまま吸い付きそうになって自分を押さえ。


 指で拭って食べたら、その指を物欲しそうに眺められたり。



 …………。


 この記憶は忘れよう。



「大丈夫か?ストック」


「ああ。至福の時間だった」



 君、自重はするけど欲望には素直だよなぁ。


 ちょっと服乱れてるから、直してあげる。



 布を持ってきて、少し濡らし。


 ストックの額、首筋、襟元の汗を拭いていく。



「ん……」


「きもちい?」


「うん……」



 珍しく素直な反応だ。


 髪を手で梳くと……ちょっと地肌のあたりがじっとりする。


 まぁまだ早い時間だし、後でお風呂入れば大丈夫かな。



 あれ?そういえば今日って、だいたいの使用人の方はお休みだよな。


 となると。



「ストック」


「なに?」


「髪、今日はボクが洗ってあげようか?」



 瞳が、揺れてる。



「……はい、でぃ」


「なに?」


「本当は、して、ほしい。けど……」


「うん」


「傷つけたく、ない。こわい」



 なんだこの乙女なストックは。


 かわいいか。



「うん。怖いね」


「ハイディ、も?」


「そうだよ。


 君をちゃんと受け入れられるか、怖いんだ。


 どんなことされても、いいって思ってるのに。


 本当にそうされて、受け入れられるか、まだわからない」



 少し指先で、彼女の唇に、触れる。


 心が、落ち着いていく。


 きっと大丈夫って、確信はあるけど。



 君を傷つけるのは、嫌だよ。



「じゃあ……練習、する?」



 れん、しゅう。



 不思議な響きが、胸にすとんと落ちて。


 思わず、重ねてきている服を少し脱いだ。まだ肌は出ないけど。


 ストックも、同じくらいの薄着になって。



 二人、ベッドの上に座ったまま。


 膝立ちで。距離を、縮めて。


 抱き合う。



 寝巻の方が薄いから、もっと感触のわかる接触をしたことは……ある。


 それでも。あんまりべったりと、ひしと抱き合うようなことは、なくて。


 ボクらの隙間が、なくなっていく。



 触れる面積が多くなるほどに。


 背筋がぞくぞくして、粟立つようで。


 なのに、どんどん心が、落ち着いていく。



 こういうの……動悸が激しくなるんじゃ、ないのかな?


 息も鼓動も、静かになっていく。


 なのに、暖かい。



 …………ストックの手が、背中だ。浅い抱きしめ方。


 遠慮してるな?もうちょっと、しっかり回してほしいのに。


 もっと距離を、つめる、には。



 彼女の緩く開かれた膝の間に、自分の膝を押し進めていく。



「!」



 ストックはちょっとびくってしたけど……嫌じゃないみたい。


 淑女にあるまじき姿勢だね……でも、もっと。


 詰めて……彼女の太ももの付け根や、鼠径部が、その固さや柔らかさが、少し、感じられる。



 ん……ボクも、嫌じゃ、ない。



「ハイディ、大丈夫?」


「うん。大丈夫だよ。


 心地いい……」


「うん……」

次投稿をもって、本話は完了です。


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― 新着の感想 ―
[一言] 残念だけどそういう大切な人以外に見せないのっていいですねえ・・・どんだけ卵好きなんだよハイディ
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