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音楽好きなだけだったのに  作者: ふぉんちゅん
3/3

メンバー集結

音楽

バンド

恋愛

ハルカを家に呼ぶために電話する。、、、でない。



おかしい。友達なんていないあいつが電話にでないなんて。

ベースか寝るかしかしないあいつがどうした?



考えてる時にその電話はなった。ハルカからだ。



「ごめん、俺もうベースはやめる」



突然だった。返す言葉もなかった。誰が?何をやめるって?



「とりあえずうちにこい」



そう伝えた時には電話は切れていた。

何かがおかしい。俺でも分かる。

急いでハルカの家に向う。



かなり近所だ。自転車で5分くらい。

曲がり角を右折するタイミングでハルカを見つけた。



、、、服がボロボロとか体がボロボロとかそんなことでは

アイツは弱音を吐かない。



中学生の頃に親から誕生日でもらったベースが完全に折られている。



「誰がやった」



俺は怒りに任せてハルカの胸ぐらを掴んだ。



「いいよ、もう、いいよ」



暗くて見えないが泣き疲れている顔をしている。

俺はケンカなんかしたことない。でもどうにもならないと思っても止まらなかった。



「近くにいるんやろ?」



歩きだそうとした時、ハルカに足を掴まれた。



「もうほんとにいいんよ!お前最高のメンバー見つけたんやろ?!今行ってそのメンバーに迷惑かけんなよ!」



「そのメンバーがボロボロにされとんや。」



俺は手を無理やり払った。



そこから1分もかからないうちに高校生たちを見つけた。5人、6人ほどいる。その手にはハルカの大事なピックが光っていた。



もう止めれない。


「おい、てめーら」


「あ?だれおまえ?」


「そのピックハルカのやろ?返せや」


「あー!お前あれか!あいつの噂のお友達ちゃんか!」



噂の?高校生が笑っている。



「あいつが無視するから毎日スパーリング大会してやったのに、あいつベースだけは抱えてるから今までベースには手をださんかったんやで!感謝しろや!」


「、、、じゃあなんで折られた?」


「あ?どうせろくな奴とバンドしてねんだろ?お前みたいなしょうもない奴とやってんだろって言ったら殴りかかってきたんよ!これは正当防衛やろ?向こうからきたんやから?」



、、、もうだめだ、メンバーとか友達とかどうでもいい。

こいつらを殴る。やり返されても殴る。



「くそがぁあ!」

「まちや!」



突っ込んで行く瞬間に誰かに止められた。

聞いたことのある声。



「こんなとこでキャラにないことしとるやんリーダー」



振り向くとそこに立ってたのは奏とハルカ。

なんで二人が?いやそれよりもこの高校生たちの反応が変だ。



「お、おい、あれって、」


「いや絶対そうやんヤバいって」 


何かヒソヒソやっている。そこに奏が近づく。



「お前らなにしとんや?おお?」


みたことない奏の顔。暗くてはっきり見えないが相当キレてる。



「お前、もしかしてあの南高の奏か?」


え?有名人?


「おーよう知っとるやん。よー知ってて今俺の友達にケンカ売ったんやな?」


高校生たちが慌てだす


「いややべーって」「もうやめとこう」

「す、すいやせん失礼しました!」



逃げだすところに奏が止める


「まてや、コイツに返すものあるやろ」


高校生がピックを返す



「次俺のメンバーに手ぇ出したら分かっとるな?」


「す、すいません失礼します!」



高校生たちが走っていく。全身の力が抜けていく。

というかなんで二人がここに?



「あー何かベース抱いて座ってた奴がおったから声かけてん。そしたらお前の友達って分かってな!

そんでお前がコイツのためにケンカしにいったって聞いたから二人できた!以上!」



すごい簡潔だがすごい分かりやすかったありがとう。


「紹介するけどハルカが俺の友達でベース。で、こっちが奏でギター」


どのタイミングって思ったけどもう関係ない。今が一番いいと思った。


「よろしくなハルカ!!!」奏がハルカの肩を叩く。


「いた!いたいやん!奏やっけ?!よろしくやで!」


痛そう。泣いている。多分痛い涙じゃないことは皆分かってる。


「そいえばドラムもおるんやけどタイミングよく現れたらおもろいな!」



ほら、奏がそんなこというから


「あれ?!あんたら何しよんこんなとこで?!

先生!何かボロボロの奴一人とうちのバカメンバー二人おる!」



揃ってしまった。しかも悪魔つきで。


「てぇめぇらケンカしてんのか?!」悪魔が叫ぶ



正直やばいと思った。高校生でケンカはかなりやばい。見つかったことも。


「勝ったんか?」


え??


「てぇめぇら勝ったんかケンカに?!どうなんや?!」


そこ?!


「当たり前やろ手を出さずとも勝つ!それが俺や!」


奏が自信満々にしている。確かに言ってることに間違いない。


「それでこそうちのメンバーや!何事も勝負に勝てや!」


すげー先生やなほんまに。


「で?そこにおるのは?」

ハルカに目を向ける。


「あぁ、コイツがベースのハルカ、、、」

ハルカの様子がおかしい。



「こ、ここここ、こんばんわ!は、は、ハルカでぁす!」



そうだよな、男子校やもんな。見た目はキレイな女二人に声かけられたらそうなるよな。見た目はやぞ。



「おー!噂のベース!!うちは愛ってゆうんよよろしゅー!」



ハルカの口がずっとガクガクしてる。そんな免疫なかったっけ?


「とりあえず青春してんなお前ら!飯はまだやろ?!ラーメン奢ったるわ顧問としてな!」


「やっほー!さすが先生!」 


愛が飛び跳ねる。


「あ、ハルカ言ってなかったけどここの高校の部活入れ。」とりあえず伝えた。


「え?それやばいんや、、、」


「大丈夫や。なんやかんやで大丈夫になった。」


「なんやそれ!おもろいな!」


その日初めて揃ったメンバー。




ハルカがギターとドラムのレベルを知ったのはラーメンを食べながらの時だった。実際に見てみるまでは判断できんと言ってた。諦めろ。マジのやつや。

青春

友情


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