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調香師 ニコン・カーター  作者: 間宮沙紀
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はじまり

王の間と呼ばれるその部屋は

円形型の天井が高く

とても高い天窓はステンドグラスがはめ込まれ

色とりどりの光が王を象徴する1つの背の高い椅子を照らす

そこに座るのは、金の王冠を被ったこの国の王ウェールズ3世だ


口を覆う白い髭、白い髪、小さな肩に中年腹

瞳は王族特有の青みかかった黒い瞳で目の前の息子を椅子から立ち上がり、杖でさす


「王太子の捜索は、第一王子アルバートに任命する」


円で王の下に囲むようにして椅子に座る

老人と呼べる年を取った貴族たちがその任命の様子を

静かにみつめている

その下の世代の貴族たちは、さらに一歩後ろに控えて

第一王子を心配な表情で見つめていた


王の前に片膝をつき胸に手を当て、頭を下げる


「第一王子、アルバート。拝命いたしました」


「すみやかに、王太子を保護してくること」


「はっ」


第一王子アルバートは立ち上がり、一礼し王の間を後にした




広く反対側の岸が見えない

湖のほとりで黒い布を口にまとい、黒いローブにフードを目深にかぶった

男とも女にも見える人間が一人

風に揺れる木々を見ていた

湖の表面も風で少し揺れ、日を反射している


「星が動く・・」


その人間、ニコン・カーターは

空をみつめて呟いた




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