別れ。
こんばんは!
最後まで、読んでいただけると、うれしいです!
「おはよ!」
華がいつもと変わらない笑顔で今日も現れる。
「おはよう。」
太陽も変わらず、華に微笑み返す。
いつもと違うところと言えば、華の少し後ろでいかつい男性がいるぐらいだろうか。
昨日の一件で、華にボディーガードが付いたのだ。
太陽は、ボディーガードが気になるのか、ちらちら見ている。
華は、太陽の気持ちを察し、ボディーガードの元へ走っていく。
「休憩していいよ。太陽と二人きりになりたいな。」
上目づかいで、お願いする華は、憎いほどかわいい。
ボディーガードも、つい許してしまう。
「わかりました。お帰りになられるときは、連絡してください。」
ボディーガードは、太陽に一礼すると、車へ戻っていった。
華は、一息つくと太陽のもとへ戻る。
「太陽!競走ね!」
華は颯爽と走り出した。
「おい!またこけるなよ!」
太陽は華をからかいながら、追いかけた。
二人で、パスをしているとボディーガードが小走りで戻ってきた。
「どうしたの?」
華は、まだ呼んでいないのに、と、驚く。
ボディーガードは太陽と華にタブレットを見せる。
「明日から、緊急事態宣言が出るようです。」
二人は驚いて、顔を見合わせる。
「わかった。教えてくれてありがとう。」
華が、ボディーガードに礼を言うと、戻るように促した。
ボディーガードは察して、戻っていく。
華は、ボディーガードが見えなくなるのを確認して、
「太陽、一回休もっか。」
と、ベンチに向かう。
太陽は、うなずき、華の後を追う。
ふたりで並んでベンチに座る。
少しの間、沈黙が流れる。
沈黙を破ったのは、太陽だ。
「明日から、どうする?」
「しばらく会うのやめよっか...」
「だよな...」
太陽は、しばらく会えなくなって、学校が始まったら、もう二度とあえないかもしれない、そう思った。
「華!」
「なに?」
「俺、、俺は、」
好きだ。そう言おうとした。
その時、太陽の電話がなる。
一気にムードがぶち壊された。
「電話、なってるよ?」
華が太陽に言う。
太陽はしぶしぶ、電話を取る。
「もしもし?うん、うん、わかった。すぐ帰るよ。」
華は太陽に優しくうなずき、帰る用意をし始める。
「ごめん。」
「いいよ、じゃあ、またね。」
「あ、ああ。また。」
華は悲しそうな顔で、太陽に手を振り、ボディーガードに連絡をしながら、立ち去っていく。
太陽は、待って、と言おうとするが、声が出ない。
とうとう、華はみえなくなってしまった。
「最悪だ......俺、なにやってんだよ......」
太陽は、ベンチに座り込み、空を仰いだ。
最後までよんでいただき、ありがとうございました!
華と太陽が結ばれる日はやってくるのか、、
アドバイスや感想、評価など、お待ちしております!
では、また明日、夜八時に!
澪。